FLXA402は、発売以来世界中で採用いただいておりましたEXA450シリーズの使いやすさとFLEXAシリーズの優れた機能を併せ持ち、将来の拡張性に柔軟に対応する、モジュールタイプの4線式液分析計です。
モジュールは2つ装着可能、従来のアナログ検出器に加え、SA11 SENCOM スマートアダプタと専用検出器を組み合わせたデジタル検出器の接続が可能となり、検出器はpH/ORP、導電率、電磁導電率、溶存酸素から組合せできます。
お客様の現場に合わせ柔軟に対応する拡張性と豊富な機能により、設置コストの削減やメンテナンスコスト削減を実現します。
1台で最大5本まで検出器を同時接続可能
pH/ORP、導電率、溶存酸素を測定
計量法検定対応(pH測定・アナログ検出器)
SDカードやBluetooth通信で設置コストを削減、各種通信機能(Ethernet、RS-485)で配線コストを削減、
Bluetooth通信によるモバイルでの設定調整も可能
機器健康診断機能による予防連絡とメンテナンス時期予測で予防保全に対応
設定調整ツール FieldMateやSDカードにより、短時間でセットアップ可能
検出器、CPUメモリ、ケーブルは脱着可能
検出器の交換は消耗部品の電極のみで最小限に
視認性が良くユーザフレンドリーなカラーLCDタッチスクリーン採用
9言語対応の多言語サポートで、メンテナンス時のストレスを軽減
豊富な情報量を持つHMIで、マニュアルが無くても現場での操作が可能
BA11ジャンクションボックスを使用して、SENCOM SAモジュールに最大4本までデジタル対応検出器接続が可能、アナログモジュールにアナログ検出器1本の最大5本の検出器を同時接続できます。
モバイル対応の設定調整ツールFieldMateの使用により、Bluetooth経由でFLXA402を設定することもできます。
拡張性は構内にとどまりません。クラウド使用で遠隔地での確認・操作も可能になります。
pH/ORP測定に大きな影響を及ぼす温度による影響を補正する各種機能を装備しています。
温度や酸化還元電位(ORP)の測定も可能です。
IEC 60746-3 のNaCl 希釈溶液の補償演算法に従って初期設定されており、純水から濃縮食塩水まで、理想的な測定が可能です。
さらに2つの温度補償内蔵により、測定に影響を及ぼす温度の補正も行います。
強酸、強アルカリの溶液を正確に分析するためのマトリクス補償、出力直線化機能を備えています。
蛍光式検出器、ガルバニ電池式検出器、ポーラログラフ式検出器が使用可能です。
アナログ検出器はFLXA402モジュールに直接接続します。
pH/ORP、導電率、電磁導電率、溶存酸素の検出器に対応しています。
各検出器については以下よりご確認ください。
→ pH検出器/ORP検出器
→ 導電率/電磁導電率検出器
→ 溶存酸素検出器
デジタル対応検出器として使用する際は、SA11 SENCOMスマートアダプタ(SENCOM SA)と組み合わせて使用します。
Variopinコネクタ オプション付きの以下の検出器が対象です。
各検出器の詳細は以下よりご確認ください。
→ 一般用 pH検出器/ORP検出器 PH8EFP/PH8ERP
→ 純水用pH検出器 PH8EHP
→ pH/ORP検出器 FU20
→ 導電率検出器 SC8SG
→ 導電率検出器 SC4AJ
Variopinコネクタ付きアナログ検出器に装着して、デジタル対応検出器に変換させます。
設置された検出器を自動的に認識し適切な設定を行います。
→ SA11の詳細はこちらをご確認ください。
WU11:SA11をジャンクションボックスや上位機種に接続します。
WE10:周囲温度が高く直接SA11 SENCOMアダプタを接続できない場合やSA11と検出器が離れている場合に使用します。
詳細は → SA11と周辺機器の仕様書をご確認ください。
設定・調整用のPCやモバイルで使用するソフトウエアです。
SA11とは、FLXA402やインタフェースボックスIB100を介して、Bluetooth通信を行います。
詳細は→ FieldMate の仕様書をご確認ください。
発電所等におけるボイラ水の水質管理項目には、復水器以降での海水の漏洩検知や供給水の純水装置に使用するイオン交換樹脂のブレーク監視があり、導電率計が使用されます。
このアプリケーションでは、純水管理用のレンジと海水漏洩検知用の2レンジが必要ですが、異なるレンジでの2つの出力信号を出すことのできる FLXA402 を採用することにより、1台で両方の管理が可能となります。
なお、導電率計はボイラ水用純水の管理などにも使用されます。
AN 10J01R01-03
従来、ボイラ給水タンク給水系での糖液漏れ監視は、1日当たり数回、手分析する方法で行なわれていたため、多大な工数がかかっていました。また、監視が連続的でないため信頼性に欠けており、糖液漏れが発生したときにはそのカバーリングにも多くの費用と時間を必要としていました。
横河電機のFLEXAシリーズ 電磁導電率計を採用したことで安定に連続監視ができ、糖液漏れはいち早く検知されるのでトラブルが重大化するのを防げるようになりました。(AN10D01K01-02)
AN 10B01N01-03
半導体工場では、各製造工程で種々の薬品が使用されます。それらの中に、現像液やフッ酸溶液があります。これらは、希釈装置において、原液を規定の濃度になるよう純水で薄めて調製されますが、このときの濃度管理は導電率を測定することによって行なわれます。
電磁導電率計は、耐食性があり広い測定範囲に適用できる検出器を有しており、多くのプロセスにおいて高精度での測定が可能な導電率計です。FLXA402/FLXA202 の採用により、高い信頼性で濃度管理が行なわれています。また、FLXA402/FLXA202 は、各製造工程の廃液処理や排水の管理にも採用されています。
亜鉛製錬においては、高品位の製品が得られることや原料に混入している有価金属を回収できることなどの特長を持つ湿式製錬が、最も多く採用されています。湿式製錬には、原料の亜鉛精鉱を焙焼し、その後、硫酸に溶解して不純物を取り除くプロセス(「浸出」という)があり、ここで浸出液の pH 管理が行なわれます。
浸出液には石膏などが含まれており、電極に付着するスケールが安定な pH 測定を妨げます。したがって、1週間に1回以上の洗浄作業が必要でしたが、空気ジェット洗浄付き pH 計を採用、連続洗浄を行なうことによって、1~2か月に1回まで人手による洗浄作業を減らすことが可能になりました。
電解プラントでは、pH 計・ORP 計・導電率計・密度計などのプロセス分析計が使用されます。これらは、各工程における溶液の濃度管理などで重要な役割を担いますので、長期間安定に動作することが要求されます。しかしながら、電解プラントでの測定液は、腐食性が強い、液温が高い、検出器を汚すといった分析計にとって非常に厳しい性状を持ちますので、機種の選択には慎重さが必要です。
横河電機の分析計(検出器)には、電解プラントでの実績を積み重ねてきたものがあります。例えば、pH 測定のための“PH4C、PH4CT 化学プロセス用検出器“、塩酸・硫酸・苛性ソーダの濃度管理に使用する “ISC40GJ 電磁導電率検出器” などです。
AN10Y01R01-01
AN10B01K01-02