製造業におけるプロセスデータ解析とは、プラントと対話することに他なりません。プロセスデータに4M情報を紐づけ、工程上意味のある単位に分解すれば、プラントの声を解釈し、プラントの状態を知ることができます。
プラントの声を解釈することにより、品質課題の解決や原単位の改善につながる操業革新を起こすことが可能となります。
Process Data Analyticsは、あなたのプラントの状態をきめ細やかに知ることができるソフトウェアです。
NEWS
2021/5/25
最新版Process Data Analytics R1.03を発売しました。
2020/6/1
Process Data Analyticsを用いた解析コンサルティングの事例を公開しました。
導入事例:ビッグデータ解析IoTソリューションでエンドユーザ様の最高のものづくりを実現
「私たちとYOKOGAWA、お互いが知見を補い合う形で相乗効果が生まれ、
エンドユーザ様の課題に対して的を射たソリューションを提供することができました。」
「解析パートナーの選定にあたっては、いろいろな会社さんと話をしましたが、
解析技術だけでなく、設備やプロセスも分かった上で解析できるのは、YOKOGAWAだけでした。」
目次
Process Data Analytics(プロセスデータアナリティクス、PDA)とは
プロセスデータ解析とは
プロセスデータ解析とは、プラントに蓄積された様々なデータ(ビッグデータ)の中でも特にセンサーのプロセスデータを活用し、4M*条件などを用いて分類、整理、解釈し、意味のある違いを発見しようとする取り組みです。近年ではAI、IIoTといったテーマでの技術革新の1つとして、品質のばらつき改善、歩留まり向上、生産の安定化などのためにプロセスデータ解析に取り組む企業が増えています。
*4M: Method(工程), Material(原料), Machine(設備), huMan(人)
しかし、実際に現場でプロセスデータを解析しようとしてもすぐにはうまくいきません。それは例えば、以下のような課題がプロセスデータの活用を妨げているためです。
現場におけるプロセスデータ解析の課題
プロセスデータの有する課題
- データを抽出・前処理する際にプロセスの設計思想や4M*条件を考慮しなければならないため、手間と時間がかかる
解析者の有する課題
- 使用するデータ解析ソフトウェアがプロセスデータに特化しておらず、前処理やグラフ表示に膨大な手間がかかる
- 解析業務に精通したデータサイエンティストに相当する人材がおらず、育成には時間がかかる。また、個人で解析を始めても周囲にサポートを求めることが出来ない
Process Data Analytics(プロセスデータアナリティクス、PDA)とは
Process Data Analyticsは、これまでYOKOGAWAが実施してきた100件以上の解析コンサルティングの実績から得られたノウハウを元に設計・開発された解析ソフトウェアです。「現場におけるプロセスデータ解析の課題」を解決し、お客様の解析業務を容易にします。
Process Data Analyticsの機能
例えば、以下のようなプロセスデータの解析に有効な機能を持っています。これらの機能はお客様それぞれのプロセスに合わせた解析業務の実施や、解析後の対策立案・実施にあたって効果を発揮します。
- グラフ表示機能
- データ抽出・ラベリング機能
- 時間差・位相差調整機能
- トレンド前処理機能
- MT解析機能
※ データ解析経験が少ないお客様には解析業務のサポートとして別途、YOKOGAWAエンジニアによる解析コンサルティングを実施することも可能です。
機能詳細
- グラフ表示機能
- プロセスデータを取り込んだ直後からトレンドグラフが表示され、ヒストグラムや散布図、重ね合わせグラフなどデータ評価に必要なグラフを簡単に表示させることができます。
- データ抽出・ラベリング機能
- プロセスデータに含まれる製造現場の4M条件を元に、データ分割やデータの定義を行います。それらの情報を踏まえて層別・比較を行い、プロセスの変化を発見します。
- 4Mの変化例:原料ロットの変更、MAN/AUTの切替、その他設備停止・センサー故障など
- プロセスデータに含まれる製造現場の4M条件を元に、データ分割やデータの定義を行います。それらの情報を踏まえて層別・比較を行い、プロセスの変化を発見します。
- 時間差・位相差調整機能
- プロセスデータに存在する位相差・時間差を調整する機能を備えています。これにより、物理・化学的に意味がある期間のプロセスデータの比較を可能にします。
- トレンド前処理機能
- プロセスデータに含まれる周期的な変動や計測誤差と、データ本来の動きを分けるための前処理機能が備わっています。これによりデータの持つ特徴を取り出して、ソフトウェア上でトレンド表示し確認することが出来ます。
- MT解析機能
- マハラノビス・タグチ法(MT法)と呼ばれる品質工学の判別分析機能を備えています。データ間の相関関係を利用して、通常時と異常時のデータ間の関係性を数値化して確認することが出来ます。
その他、ExaquantumやOSIsoft社のPI Systemなどのデータベース接続機能や、MathWorks社のMATLABとの連携機能も備えています。
詳しくはページ下部よりお問い合せください。
こんなお客様に
- 経営層からAIの活用というミッションが下りてきたものの、具体的に現場課題に落とし込むことが難しく悩んでいる
- プロセスデータの解析を業務として割り当てられたが、いざ解析をしようとするとデータを扱う上で考慮しなければならない条件が多く、中々前に進まない
- 研究部門にて異常検知システムを開発したが、現場で運用する前にプロセスデータを用いて検証したい
※本ページに記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。
関連情報
Digital Plant Operation Intelligence(バッチプロセス向け 品質安定化システム)
関連情報
- 住友精化株式会社姫路工場様の部署横断プロジェクトによる品質安定化の成功事例です。
- お客様のもつプラント知見とデータ解析技術の融合により、品質安定化、運転の改革、現場力向上を成し遂げました。
エンドユーザ様のプラントを熟知するクラレエンジニアリング様と、解析のプロであるYOKOGAWAのコラボレーション事例です。
互いの強みを活かしたビッグデータ解析で、エンドユーザ様の課題を解決し、ハイレベルな品質安定化を実現しました。
三菱ガス化学様は改善活動の一つとして、プロセスデータ解析を採用しました。
プロセスの安定化により、原料原単位の削減、オペレータ負荷の低減に成功しました。
プロセスデータ解析によって製造方法の難しいレシピの品質異常を100%削減
プロジェクトを通じてお互いの知見を共有し合う風土が醸成され、現場力がさらに向上
ニュース
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プレスリリース 2018年9月10日 OpreX Asset Operations and Optimizationのラインアップとして、品質安定化のための解析ソフトウエア「Process Data Analytics R1.02」を開発・発売
~データ解析の質の向上と試行錯誤のサイクルの短縮を実現~
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