横河電機株式会社
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細胞内サンプリングシステム SS2000

SS2000ユーザーによるウェビナーをご覧いただけます。
Single Live Cell Mass Spectrometry (SiLC-MS) Analysis
講演者:Prof. Melanie Bailey (Professorial Research Fellow in the Department of Chemistry at the University of Surrey)
Novel tissue imaging, profiling and single-cell sampling approaches
講演者:Carla Newman (Scientific Leader (Celluar Imaging and Dynamics), GSK)

細胞内サンプリングシステム

SS2000は共焦点顕微鏡で培養中の細胞を撮像しながら、 1細胞レベルで細胞内の特定の部位や領域を全自動で直接サンプリングするシステムです。細胞を丸ごとサンプリングすることも可能です。培養中の細胞を剥がす必要がないため、位置情報や形態情報が保持されます。

サンプリングの特長

SS2000 装置概要

  • 全自動操作
  • 位置情報・形態情報を持ったサンプリング
  • 吸引位置の精密な制御
  • 共焦点顕微鏡による高精細画像・イメージング解析
  • インキュベータ機能により細胞の活性を維持したままサンプリング

 

ユースケース

SS2000 ユースケース

  1. 細胞内成分を1細胞レベルでサンプリングすることができます。脂質膜を持たない細胞小器官など、生化学的な手法ではサンプリングが難しい細胞内成分でも、直接サンプリングすることが可能です。
  2. 位置情報を保持したままサンプリングできることにより、癌細胞に隣接する正常細胞と離れた場所に位置する正常細胞からそれぞれ採取し、比較解析する事ができます。
  3. 形態情報を保持したままサンプリングできることにより、異なる形態変化を示す細胞からそれぞれ採取し、比較解析する事ができます。
  4. ニューロンの細胞体や軸索など、細胞毎に異なる部位を狙ってサンプリングすることができます。
  5. 遺伝子導入した細胞やウイルス耐性を持つ細胞など、顕微鏡観察下で特定の細胞や特異な挙動を示す細胞からシングルセルクローニングすることができます。様々な画像解析と組み合わせることで精度よく効率的なクローニングが可能です。
  6. 同じチューブやウェル内に複数のサンプルを集めることができるので、サンプル量が必要な分析にも用いることができます。

詳細

細胞内成分のサンプリング

細胞内の標的部位のみを自動吸引することができます。細胞質や標的とするオルガネラを含む領域を選択的にサンプリングすることが可能です。

SS2000 細胞内吸引

HeLa細胞の核(青)、細胞質(緑)、ミトコンドリア(赤)を染色し、ミトコンドリアが豊富な領域(矢印)の細胞質を吸引した。

 

細胞の位置情報・形態情報を保持

培養中の細胞を懸濁液にすることなく、標的とする細胞のみをサンプリングすることができるため、位置情報や形態情報を保持したままサンプリングすることが可能です。

SS2000 位置情報

正常なMDCK細胞と緑色蛍光標識した異常のあるMDCK細胞を50:1で共培養後、蛍光シグナルを示す異常細胞に隣接する正常細胞(矢印)をサンプリングした。

 

汎用性の高いサンプル

採取したサンプルはPCRプレートやマイクロプレートへ回収することができます。同じウェル内に複数のサンプルを集めることや吐出せずにガラスチップ内に保持したまま取り出すことも可能です。回収先はサンプルの分解を抑えるための冷却機能や、培養環境を維持するためのインキュベータ機能が搭載されています。採取したサンプルは遺伝子解析や質量分析、シングルセルクローニングなどに用いることが可能です。

SS2000 プレート

 

 

共焦点顕微鏡によるライブセルイメージング

当社が開発したライブセルイメージング製品の技術がベースになっています。独自の共焦点顕微鏡技術による高速・高精細な3D撮像が可能です。インキュベータ環境下で共焦点顕微鏡で観察しながら、狙った細胞からサンプリングすることができます。タイムラプス撮影も可能なため、標的とする細胞の動的な変化を捉えることも可能です。サンプリング中の動画やサンプリング前後の画像を記録することができるため、採取したサンプルの分析結果と細胞のイメージングデータを照らし合わせることができます。

SS2000 ターゲット選択

標的細胞やサンプリング位置をイメージング解析により自動で選択可能です。(細胞の形や核の大きさ、オルガネラの密度などからターゲットを自動選択)

 

製品仕様

SS2000 正面

自動サンプリング機能 チップ先端内径 3μm、5μm、8μm、10μm
インキュベータローダ環境 37℃、5%CO2、加湿
コレクションローダ環境 37℃、5%CO2、加湿(加湿時) / 4℃(冷却時)
コレクションローダ搭載可能容器 96well PCR プレート(0.1mL、0.2mL)培養用マルチウェルプレート(96well)
サンプリング位置決め精度 XYZ軸設定分解能:0.1μm
イメージング機能 共焦点方式 マイクロレンズ付き広視野ニポウディスク共焦点
インキュベータローダ搭載可能容器 細胞をサンプリングする場合:
φ35mm ディッシュ(最大3枚搭載可能)
マルチウェルプレート(6well、24well、96well)
※ いずれもイメージング用の底厚0.2mm以下のものに限る
細胞観察する場合:
φ35mm ディッシュ(最大3枚搭載可能)
マルチウェルプレート(6well、12well、24well、48well、96well、384well、1536well)
スライドガラス(最大4枚搭載可能)
蛍光励起レーザ 405、488、561、640 nm(Uniformizer搭載)
蛍光フィルタ フィルタサイズ:φ25mm、最大スロット数:10(電動切替)、隣接切替速度:100ミリ秒
透過照明 明視野 LED光源
対物レンズ ドライ:4x、10x、20x、40x 長作動:20x、40x
電動ステージ XYZ軸設定分解能:0.1μm
オートフォーカス レーザ方式
カメラ sCMOSカメラ 2,000 x 2,000 ピクセル 画素サイズ:6.5 x 6.5μm
その他 専用ワークステーション 採取・測定・解析用ワークステーション、24インチモニタ2台
計測ソフトウェア 細胞の計測(2D、3D、タイムラプス、マップ撮像)、過去データの閲覧、レポート作成(画像、動画)、1細胞のサンプリング、細胞内成分のサンプリング
解析ソフトウェア データの解析(3D、タイル、ラベルフリー、テクスチャ解析、Deep Learning、ゲート)、3Dビューア、グラフ表示、レポート作成(画像、動画、EC50、IC50、Z'-factor)
サイズ・質量 本体:W1,217 × D643 × H595 mm・145kg
ユーティリティボックス:W275 × D432 × H298 mm・18kg
ガス混合器:W275 × D432 × H298 mm・10kg
専用ワークステーション:W172 × D471 × H414 mm・14kg
ディスプレイ:W531 × D500 × H166 mm・5.6kg
動作環境 温度:15~30℃(動作安定のため23±2℃を推奨)
湿度:30~70% 結露なきこと(動作安定のため40~70%を推奨)
消費電力 本体とユーティリティボックスとガス混合器:1,200VAmax
専用ワークステーション:950VAmax
ディスプレイ:42VAmax×2
出力データ形式(計測ソフトウェア) 撮像画像形式:16bit TIFF(OME-TIFF、TIFF)
出力画像形式:TIFF、PNG、JPEG
出力動画形式:WMV、MPEG4
出力データ形式(解析ソフトウェア) 数値データ:CSV
出力画像形式:TIFF、PNG、JPEG
出力動画形式:WMV、MPEG4

 

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  • ハイコンテント解析ソフトウェア

    直感的で使いやすいインターフェースで、大量の画像データを多角的に解析・グラフ表示にまで導いてくれます。また、Machine LearningとDeep Learning機能は解析対象の認識力を格段に向上、3D培養系やライブセルイメージング等、より複雑で難易度の高い解析にも対応、HCAの強力なツールとなります。

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  • 自動ナノデリバリー/自動ナノサンプリング SU10

    ナノピペットを使用した細胞への穿刺、デリバリー、抜去等の一連の動作を自動化する顕微鏡コンポーネントシステムです。ナノピペットの先端サイズが非常に小さいことから細胞へのダメージを最小限にし、ライブセルを対象とした細胞の操作と解析が可能になります。

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関連情報

概要:

本アプリケーションノートでは、SS2000で細胞内成分を採取し、qPCRにて遺伝子解析を実施した事例をご紹介します。

概要:

本アプリケーションノートでは、SS2000を用いて多核巨細胞である破骨細胞から細胞内成分をサンプリングし、次世代シーケンサで解析するintra single living cell sequencing(iSC-seq)法を
確立した東京大学の岡田先生の事例をご紹介します。

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