蛍光式溶存酸素計による下水処理場における溶存酸素の測定 ―安定した測定と簡易なメンテナンスを実現―

概要

反応タンク(曝気槽)の溶存酸素濃度測定では検出器に短時間で汚れが付着するため、頻繁に汚れを除去する洗浄作業には大変な手間がかかります。
これまで安価な方法で改善策を講じることは困難でした。
DO70G は位相測定方式を採用した汚れの影響を受けにくい蛍光式溶存酸素検出器です。またステンレスボディは凹凸のない形状で、表面はなめらかに研磨されているため、汚れが付着し難く、無保守で長期間にわたり連続測定できることが実証されています。

 

お客様の期待

  • 連続で安定した溶存酸素濃度を測定をしたい
  • ランニングコストを削減したい
  • 人手による洗浄をなくしたい
  • 設備更新のイニシャルコストはミニマムに抑えたい

 

プロセス概略

処理場に流入した汚水は、最初沈殿池でゴミや汚泥が沈殿除去され反応タンクに送られます。その後反応タンク(曝気槽)で、活性汚泥(バクテリアや原生動物などの微生物を含んだ汚泥)が加えられ、吹き込まれる空気で攪拌されます。
活性汚泥中の微生物は酸素と汚水中の有機物を栄養にして繁殖し、固形分を生成して最終沈殿池で固液分離されます。
溶存酸素(DO)が不足すると微生物が適切に繁殖できないため、反応タンクの溶存酸素濃度を最適に管理(制御)することが必要です。溶存酸素濃度は、連続測定しています。

設置例

下水処理の概略フロー

 

YOKOGAWA のソリューション

測定システム例

  • 検出器/ホルダ (検出器の詳細は GS12J05D04-01 を、ホルダの詳細は GS 12J05C02-00 を参照ください)
    潜漬形 ポリプロピレン(ステンレス):
    検出器 : DO70G-120-E- □□□ -N /PP ( /S3 )
    ホルダ : DOX8HS-PP ( -S3 )- □□ -L-NN-NN*Bあるいはフロートホルダ(垂直形、傾斜形) も使用
  • 変換器:DO402G(詳細は GS12J05D02-00 参照)
    DO402G-1- □ -J / □
  • 電源ボックス:DOX10(詳細は GS12J05D04-01 参照)
    DOX10-U- □□ - N / □

ユーティリティ

電  源:100、115、230V AC ± 15%、50/60 Hz
消費電力: 最大 10 VA

留意点

  • 検出器単体をホルダなしで、水没させることはできません。
    主な仕様
    測定範囲: 0 ~ 25 mg/l、測定液温度:0 ~ 50℃
    測定液圧力: 0 ~ 500kPa、 測定液流速:2m/ 秒以下
    応答速度: 120 秒以内(90% 応答)
    立上げ時間: 5 ~ 10 分(電源投入後安定するまで)

接続例

 

フィールドデータ

2 か月間の連続運転で汚れの影響は見られない

蛍光式による溶存酸素測定値は、無洗浄にもかかわらず、2 時間おきにジェット洗浄しているガルバニ式と同等の応答を示しています。また電解液や隔膜の交換が不要で保守も簡易になり、測定値・保守の両面において、蛍光式溶存酸素検出器の優位性を確認できました。

連続運転2か月経過後からの溶存酸素指示値

業種

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4線式溶存酸素計 DO402G

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ホルダ

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溶存酸素検出器

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溶存酸素計

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