プラント画像アナライザ(Plant Image Analyzer:PIA)は、AIの技術を用いてプラント現場の画像データを解析するアプリケーションです。現場計器の画像を解析し、デジタル値として扱うことができます。人が目視で現場計器を確認し、データを記録する従来の手法とは異なり、自動的にデジタル値として記録できる機能が備わっています。 本製品はロボット管理コア(Robot Management Core::RMC)と組み合わせて使うことでプラントのメンテナンスや点検作業を効率化し、作業品質の向上を図ることができます。これにより、プラント現場作業のデジタル化推進に貢献します。
開発の背景
従来、人が目視で現場計器を確認してデータを記録することは、時間を要すことはもちろん、設置場所が広範囲であったり、高所など危険な場所があることから安全性の点からも作業員に大きな負荷がかかっていました。現場設置の監視カメラや、ロボットを使用した遠隔での画像撮影などと組み合わせてPIAを使用すれば、現場計器上に表示されているアナログ値を数値データとして取り込むことができます。
PIAの使用により、現場作業員の負担を低減して安全性を向上できるほか、デジタル化した数値を他のアプリケーションで活用することが可能となります。
詳細
主な機能
指示計の画像をデジタル値へ変換
撮影した指示計の画像を入力情報とし、指示計が示す値を出力します。管理画面をWeb ブラウザに表示できるため、リモートオペレーションが可能となり、専用のビューアが不要です。
サポートする指示計
PIAは次の計器タイプをサポートしています。
- 丸型アナログ(リニア):均等に円形の目盛を持つアナログ計器
- 四角型アナログ(リニア): 均等に水平または垂直の目盛を持つアナログ計器
- レベル:液体入りの容器で液面を目盛とするアナログ計器
丸型アナログ(リニア)
四角型アナログ(リニア)
レベル
下記が画像を調整するための座標選択の例です。
丸型アナログ(リニア)
画像の調整
計器登録後、PIAが計器画像の処理と正確な計器指示値を提供できるように、画像を調整します。計器タイプに応じて、画像でいくつかの異なる座標を選択し調整します。画像が調整されたら、登録リストページで計器の詳細を閲覧できます。
丸型計器の画像を調整する際の手順は次の通りです。
- 計器指針の中心点に対応する画像の座標を指定
- 計器の最小値に対応する画像の座標を選択
- 計器の最大値に対応する画像の座標を選択
- 計器の指示値と相対する指針末端に対応する画像の座標を選択
他のアプリケーションとの関連性
RMCと連携することで、ロボットが撮影した指示計の画像をデジタル値へと変換します。変換されたデジタル値は、RMC上で確認することができます。 CIサーバと連携することで、ロボット、モバイル端末あるいは固定カメラの指示計の画像をデジタル値に変換し、CIサーバ上に保存、表示、コントローラへ反映することができます。
機能構成
PIAは、Webインタフェースと画像入力インタフェースを持つアプリケーションで、指示計の画像からデジタル値を取得するための画像解析AIサービスを有しています。Webブラウザを通じて指示計の登録や設定、指示計の画像のデジタル値への変換を行うことができます。
Webインタフェースの機能
指示計の中心位置、最小値、最大値などの位置などを設定すると、指示計の画像の入力とその結果を表示できます。 また、これまでの解析結果の履歴を表示することもできます。
計器登録ページ
画像読み込みページ
画像解析AIサービス
入力された画像を解析し、指示計が示したデジタル値に変換します。
画像入力インタフェース
ロボットや固定カメラからの指示計の画像を入力するための機能です。
ドキュメント&ダウンロード
ニュース
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プレスリリース 2024年3月21日 OpreX Robot Management Coreを開発・発売
~製造現場における安全性向上と効率化を実現するロボット運用ソリューションを本格展開~
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