横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

マテリアル事業トピックス

マテリアル事業は、便利で快適な物質社会と循環型社会の双方の実現に貢献する事業です。YOKOGAWAは、2050年に向けて目指す社会の姿をサステナビリティ目標「Three goals」として掲げています。本事業は、Three goalsのうちCircular economy(資源循環と効率化)にフォーカスしています。

マテリアル

 

今日の世界は、激しい気候変動問題、海洋プラスチックごみ問題、生物多様性の喪失および資源の枯渇といった地球環境の危機に直面しています。これらの危機は相互に関連しており、全ての生き物にとって逃れることのできない喫緊の課題です。

こうした地球規模の問題に対処するため、カーボンニュートラルと循環型経済への動きが世界各地で加速しています。これにあわせて素材産業のお客様からは、エネルギーの効率的な利用、リサイクル、環境負荷の低い原料への転換に関する技術やソリューションなどに対するニーズが急速に高まってきました。また、原料や製法の技術革新に加え、これまでにない機能や特性を持つマテリアルの開発も進められています。例えばモビリティの分野では、自動車の次世代技術・サービスの新たな潮流である、「つながる」、「自動運転」、「共有」、「電動化」を意味する「CASE」による変化で、車体や部品に用いられる軽量かつ高強度の新しい素材や接着剤、二次電池、モータなどさまざまな分野に新しい素材ニーズが生まれています。また、5GやIoTの普及・発展により、これらを実現する半導体や電子回路の素材の需要が世界的に高まり、安定供給が課題となっています。

 

事業概要

マテリアル事業は、便利で快適な物質社会と循環型社会の双方の実現に貢献する事業です。高機能化学、バイオマスマテリアル、紙パルプ、繊維、鉄鋼、非鉄、マイニング、モビリティおよび電機・電子分野のお客様に、生産性向上、環境負荷の低減、エネルギーの効率利用を実現するソリューションを提供していきます。

YOKOGAWAは化学の分野で、主に日本国内のプラント向け監視・制御システムの豊富な納入実績があり、長期にわたりお客様との信頼関係を築いています。そのパートナーシップを通じて培った、生産管理、品質管理などの知見・ノウハウを生かし、課題解決型ソリューションをベストプラクティスとして海外拠点に共有、グローバルに展開しています。マイニングやメタルの分野でも、オーストラリア、南米、アフリカを中心としたお客様との長期にわたるパートナーシップから蓄積した実績を生かし、世界各地でさまざまなソリューションを提案しています。

YOKOGAWAが得意とする化学などプロセスオートメーション(PA)分野に加え、モビリティと半導体のサプライチェーンを含むファクトリーオートメーション(FA)分野や、カーボンマネジメントなどの環境分野へも注力し、市場開拓を進めています。

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課題解決型ソリューション「連携最適化ソリューション」

YOKOGAWAは、課題の可視化や最適化を実現することで、お客様がスピードと柔軟性を持った経営を実現できるよう支援し、お客様の価値創出に貢献しています。

素材産業における製造工程は、複数の連続するプロセスから構成されています。個別のプロセスが独立することで、さまざまな要素が変動し、相互に影響を与えています。各プロセスの改善に取り組むことで部分最適は実現できますが、プロセス間の連携の最適化が不十分という課題が残ります。この課題に対しYOKOGAWAは、プロセスをまたいだ要因で生じている事象の把握や課題の特定、その解決策を支援する連携最適化ソリューションを提案しています。このソリューションは、プラントの操業データを過去にさかのぼって統計解析を行い、改善対象となる制御ループに対し、独自のアルゴリズムを適用して、最適なパラメータを算出するものです。

国内のある化学工場では、反応タンクの外乱が後の工程へ伝わり、冷却後の温度と中間製品の流量変動に影響することがわかりました。算出した最適な制御パラメータに変更して流量変動の抑制に成功し、従来必要だった蒸気・冷水が不要になり、年間約1,000万円の省エネルギー効果を生み出しました。また、ある製紙工場では、紙をすく工程における操作が調成工程の原料の濃度に影響を与えており、坪量(紙の1㎡あたりの重量)変動の要因であることがわかりました。対象の制御ループのパラメータを変更したことで、プロセスが安定し、原料ロスが減らせ省エネルギーが実現しました。このことで年間約2,000万円の経済効果に貢献しました。

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カーボンマネジメントソリューション

カーボンニュートラルの対策を進めるお客様が増えるなか、カーボンマネジメントのニーズが高まっています。カーボンマネジメントとは、温室効果ガスの排出状況を把握し、抑制・削減に向けた取り組みを継続的に実施することです。特に製造業においては、原材料調達から廃棄・リサイクルまでのサプライチェーン全体の排出量を見える化し、事業者単位を超えて一体となった削減対策による全体最適化がなされる必要があります。

YOKOGAWAは、工場内や地域内のエネルギーの流れや消費状況、生産情報を管理し、効率的なエネルギーの運用を実現するソリューションを提供してきました。このソリューションを通じて蓄積してきたエネルギーマネジメントの知見を生かし、温室効果ガス排出量の抑制・削減に向けたカーボンマネジメントソリューションを提案し、脱炭素化を図るお客様の支援を始めています。本事業では、サプライチェーン全体のカーボンニュートラル達成を、お客様とともに実現するパートナーになることを目指し、「Co-achieving zero carbon」をキャッチフレーズにソリューションを提案しています。

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循環型社会の実現に向けて

YOKOGAWAは、2050年に向けて目指す社会の姿をサステナビリティ目標「Three goals」として掲げています。マテリアル事業は、Three goalsのうちCircular Economy(資源循環と効率化)にフォーカスした事業であり、高機能化学を中心に、便利で快適な循環型社会の実現に貢献していきます。YOKOGAWAは、循環型社会の実現を目指し、人々の幸せなくらし、社会、地球の未来に責任を果たしていきます。

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