横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

一般用 pH検出器/ORP検出器 PH8ERP, PH8EFP, OR8ERG, OR8EFG

当社のプロセスpH検出器およびORP検出器は、耐食性・耐熱性・機械的強度に優れたライトン製ボディーのpH検出器/ORP検出器です。

長年の実績と経験を基に開発された高性能で信頼性の高い検出器で、各種製造工程での品質管理や中規模排水処理装置、一般のpH/ORP制御システムの管理用など、幅広いアプリケーションで使用されています。
ガラス電極およびジャンクションは、それぞれ簡単に交換ができ大変経済的です。

従来アナログ検出器として使用しておりましたが、SENCOMスマートアダプタ SA11 を装着することで、デジタル検出器としての使用も可能になりました(Variopinコネクタ付き)。現場の用途や様々な組み合わせに対応するpH検出器です。

特長

  • 検出器ボディに、エンジニアリングプラスチックのライトンを使用
    耐食性・耐熱性でフッ素樹脂(PTFE)に匹敵、機械的強度に優れているため、幅広いアプリケーションで使用が可能
  • 使用するホルダおよび洗浄装置の有無にかかわらず、1種類の検出器ですべての用途に対応可能
  • 複合形pH検出器なので、標準液校正やメンテナンスが容易
  • pH検出器のガラス電極、ORP検出器の白金(または金)電極、およびジャンクションのみの交換が容易
  • TIIS 本質安全防爆対応(FLXA202と組み合わせ)
  • ラボでの校正データを保持するため、現場校正が不要(Variopinコネクタ+SA11アダプタ接続時)
  • SENCOMスマートアダプタ SA11 との組み合わせで、上位機種とのオープンな環境を提供するデジタル検出器に
    *詳細は → SENCOM スマートアダプタ SA11をご参照ください。

 

アプリケーション

  • 各種製造工程での品質管理用に
  • 各種排水設備、水処理設備に

詳細

仕様

pH検出器

  KCI拡散形 KCI補給形
PH8ERP PH8EFP
測定範囲 pH2~12 pH0~14
測定温度 -5~80°C -5~105°C
測定圧力 大気圧~50 kPa 大気圧~10 kPa
(一般用または
大容量タンク500 ml)
大気圧~500 kPa
(中圧)
温度補償センサ Pt1000 Pt1000
防爆 TIIS 本質安全防爆
デジタル通信機能対応

SENCOM4.0 対応
(Variopinコネクタ+SA11アダプタ接続時)

ORP検出器

  KCI拡散形 KCI補給形
OR8ERG OR8EFG
測定範囲 -1500~1500 mV -1500~1500 mV
測定温度 -5~80°C -5~105°C
(投げ込みの場合は-5~80°C)
測定圧力 大気圧~50 kPa 大気圧~10 kPa
(一般用または
大容量タンク500 ml)
大気圧~500 kPa
(中圧)
温度補償センサ なし なし
防爆 TIIS 本質安全防爆
 
*詳細は一般仕様書をご参照ください。

関連情報

概要:

AN 10B01N01-03

業種:
概要:

亜鉛製錬においては、高品位の製品が得られることや原料に混入している有価金属を回収できることなどの特長を持つ湿式製錬が、最も多く採用されています。湿式製錬には、原料の亜鉛精鉱を焙焼し、その後、硫酸に溶解して不純物を取り除くプロセス(「浸出」という)があり、ここで浸出液の pH 管理が行なわれます。
浸出液には石膏などが含まれており、電極に付着するスケールが安定な pH 測定を妨げます。したがって、1週間に1回以上の洗浄作業が必要でしたが、空気ジェット洗浄付き pH 計を採用、連続洗浄を行なうことによって、1~2か月に1回まで人手による洗浄作業を減らすことが可能になりました。

概要:

石灰石膏法の排煙脱硫装置では、脱硫剤(石灰)の消費量管理をオンライン pH 計を使用して行なっています。このとき問題になるのが、石灰によって pH 電極が著しく汚れることです。一定レベル以上の測定精度を維持するには酸を用いた電極洗浄を頻繁に実施する必要があり、大きな保守工数がかかってしまいます。
酸洗浄を自動化した 「FLXA AUTO CLEAN 薬液洗浄装置」の採用によって、大幅に省力化が図れたばかりでなく、pH 測定精度を維持した状態での長期運転が可能となり
ました。

一般用pH検出器には、内部液としてKCl溶液が使われています。KClとは塩化カリウムのことで、食塩に似て水によく溶けます。内部液(KCl溶液)の濃度は、検出器の種類により異なります。 検出器の種類 KClの濃度 KCl補給形pH検出器(PH8EFP) 純水用pH検出器(PH8EHP) 3.3mol/L (0℃飽和濃度) KCl拡散形pH検出器(PH8ERP)  約 4mol/L (20℃飽和濃度)  K...
食品などでpH測定をしている場合、KClが混入しても安全かという問い合わせがあります。KClは減塩醤油にも使われているくらいですから、多量に摂取しない限り安全です。 しかし、昨今の社会環境がPLを重視する傾向になっていますので、安全については SDS(安全データシート)で確認するのがよいと思います。 ...
pH検出器のケーブルの長さについて
(an-ph-detector-10-cable-length)
一般用pH検出器(PH8EFP, PH8ERP, PH8EHP)のケーブルは、検出器ボディと一体になっており、分離することはできません。 ケーブルの長さは、3m、5m、7m、10m、15mおよび20mが用意されています。 pH変換器(またはpH伝送器)までの途中に中継端子箱を設けることができますが、その場合でも延長ケーブルと検出器ケーブルの合計が20m以内になるようにしてください。 特殊アプリケーション用pH検出器(PH4P, PH4PT, PH4F, PH4FT, PH4C, PH4CT)の場...
KCl 補給形pH検出器(PH8EFP)と組み合わせて使用するKCl リザーブタンクは、下記の3種類が用意されています。中圧用KCl リザーブタンクが必要ない場合は、補給の頻度が少ない大容量 (500mL) KCl リザーブタンクを推奨します。 一般用KCl リザーブタンク (部品番号:K9084KQ): 容量250mL、タンクと液面のヘッド差でKCl溶液を流出させる 大容量KCl リザーブタンク (部品番号:K9142VS): 容量500mL、タンクと液面のヘッド差でKCl溶液を流出させる ...
pH検出器を長期間使用しない場合は、電極の先端を 3.3 mol/L KCl溶液やpH4標準液で濡れた脱脂綿が入った保護キャップ(L9901BY)などで保護し、ガラス電極や液絡部が乾燥しないように保管してください。 もし乾燥させた場合、1日以上 pH4 もしくは pH7 の標準液に浸した後に校正し、使用してください。 ...
ガラス電極および液絡部は、購入後1年以内を目安にお使いください。 ガラス電極は湿った状態であればそのまま使用してください。もし乾燥状態で保管されていた場合は、使用する前にpH4もしくはpH7の標準液に1日以上浸した後に使用してください。 ...
pH検出器は1ヶ月に1度の清掃・校正をお奨めしています。 ただし、アプリケーションによりこの周期は異なりますので、検出器の汚れ具合や指示の変化を確認し周期を決めてください。 ...
以下の表をご参照ください。 なお、これらはあくまでも目安ですので、検出器選択については当社営業にお問い合わせください。 ORP検出器 OR8ERG, OR8EFG OR4P OR4C アプリケーション 白金 金 白金 白金 一般用 ○ × - - 排水処理 シアン処理 × ○ × ×...
pH検出器の洗浄方式と選定基準について
(an-ph-detector-13-cleaning-selection)
pH検出器の汚れを取り除く方法は、下記のように種々用意されています。 選択に当たっては、測定液の状況や汚れの種類などを勘案して、比較検討することが重要です。 超音波方式: 超音波を連続的にかける方式です。 超音波振動によるキャピテーションで、汚れの付着を防止します。結晶性スケールや油分の付着防止に効果があります。 ジェット(水・空気)方式: 水または空気を電極部分に吹き付けて、付着した汚れを落とします。予め定めた洗浄周期で間欠的に洗浄します。懸濁物などの汚れに効果があります。 ブラシ方式:...
pH検出器の種類と使い分け
(an-ph-detector-01-distinguish-usage)
A1 プロセス用pH計は広範な分野で使用されるため、測定液の組成や条件もいろいろです。 横河電機では、幅広い用途に対応するため、各種pH検出器を用意しています。 一般用として、 KCl補給形pH検出器 (PH8EFP): KCl溶液を強制的に流出させるタイプです。 特殊なアプリケーション以外の幅広い用途で使用できます。 KCl拡散形pH検出器 (PH8ERP): KCl溶液を自然拡散させるタイプです。 メンテナンスが簡単なため、排水処理後の放流水などのpH測定に適しています。 特殊アプリ...
pH検出器のKCl拡散形とKCl補給形の違いについて
(an-ph-detector-02-kcl-diffusion-supply-type)
横河電機のpH検出器は、ガラス電極とジャンクション(液絡部)が一体となっている、いわゆる複合形の検出器です。測定中は、ジャンクション(液絡部)から常時KCl溶液が流出していることが必要です。 KCl補給形pH検出器(PH8EFP)は、外部にKCl溶液を入れたリザーブタンクを設けて、タンクと液面のヘッド差を利用して強制的にKCl溶液を流出させるタイプで、特殊なアプリケーション以外の幅広い用途に使用できます。また、中圧用リザーブタンクと組み合わせることで、測定液圧力500kPaまでの測定ができます...
pH検出器の保存方法と保管期間について
(an-ph-detector-03-preservation-storage)
pH検出器を保存する際は、ガラス電極のガラス膜が乾燥によって性能が劣化するのを防ぐため、KCl溶液入りのキャップを被せて保護します。 保管期間は約1年ですが、これは保証するものではなく、あくまで目安です。 ...
pH検出器のガラス電極の種類と使い分け
(an-ph-detector-04-glass-electrode)
一般用pH検出器に組み込む「ガラス電極」は、用途により下表から選択して用います。 種類 部品番号 ガラス膜 Oリングの材質 一般用 K9142TN 一般用 フッ素ゴム K9319NA 一般用 パーフルオロエラストマー(FFKM) 計量法検定付 K9142TP 一般用 フッ素ゴム K9319NB 一般用 パーフルオロエラストマー(...
一般用pH検出器に組み込む「ジャンクション」は、用途により下表から選択して用います。 液絡部材質テフロンのジャンクションは、し尿処理施設や下水処理施設などの汚れの多い用途に用います。 液絡部材質全セラミックのジャンクションは、全体がセラミックスでできています。KCI流出表面積が大きいことから、テフロンと同じく汚れの多い用途に用います。 ジャンクションが乾燥した時、テフロンの場合はKCI溶液中で煮沸するか、検出器本体に取り付けた状態でKCI溶液を加圧して復帰させますが、全セラミックの場合は検出器...
一般用pH検出器には、接地極が組み込まれています。 接地極は、測定液中に存在するノイズがガラス電極および比較電極に侵入しないように、測定液と大地(アース)間のインピーダンスを小さくする働きをします。 液中のノイズは接地極を通って大地に抜けていくため、pH測定回路に影響を及ぼしません。 接地極の材質は、チタンとハステロイCが用意されています。ほとんど場合、チタンで間に合います。ハステロイCは、チタンでは耐食的に対応できないアプリケーションで、ハステロイCなら大丈夫な場合に選定します。ただし、性能を...
pH検出器のケーブルは高絶縁を保つため特殊なケーブルを使用し、端末も特殊な加工をしてあります。 ケーブル長を延長したいときには、弊社が供給している中継端子箱を使用するか、検出器自体を変更してください。 ただし、中継端子箱を使用した場合でも、ケーブルの長さはトータルで20mが最長です。 また、ケーブルを短くする場合は引き取り修理となります。現場でのカットはできません。 ...
それぞれの端子に適合するpH変換器(pH伝送器)は、下記のとおりです。 ピン端子:FLXA21, PH202G, PH202SJ 丸形端子:PH400G, PH450G, PH202G-E-□/TB, PH202SJ-1-□/TB フォーク端子:PH100, PH400G, PH202G-E-□/TB, PH202SJ-1-□/TB ...

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