横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

ハイスループット細胞機能探索システム CellVoyagerCV8000

ハイスループット細胞機能探索システムCellVoyager CV8000は細胞培養機能を強化し、長時間のライブセルスクリーニングに対応しました。また、ラベルフリー解析・3次元解析・機械学習が可能な、ハイコンテント画像解析ソフトウエア「CellPathfinder」をラインアップに追加、医薬品市場における新薬開発のスピードアップやiPS細胞やES細胞など最先端の生物学・医学の基礎研究の効率向上に貢献します。

高速マルチチャンネル撮影

  • ハイスループットイメージング

ライブセルアッセイ

  • 生細胞を用いたスクリーニングが可能
  • 細胞の挙動の観察が可能

3Dサンプル撮影

  • オルガノイド・スフェロイドの観察に最適
  • MPSなどの観察に最適

ラベルフリー解析

  • 染色の手間を削減
  • 生細胞への用途が広がる

ハイレゾリューション

  • 細胞内のオルガネラ等の微細構造の観察

カイネティクスアッセイ

  • 撮影しながら薬物添加して、ハイスピードな現象を観察

詳細

「やりたい」を可能にする、最先端のテクノロジー

ありのままの細胞を観察するデュアルスピニングディスク共焦点

デュアルスピニングディスク共焦点

約20,000個のピンホールを等ピッチ螺旋配置した「ピンホールアレイディスク」と、個々のピンホールに励起光レーザを集光する「マイクロレンズアレイディスク」の2枚のディスクを連動して高速回転させ、観察領域を約1,000本のレーザビームでマルチスキャンする当社独自の方式です。高速撮影のみならず、光毒性、蛍光退色を大幅に抑えられます。

より深く鮮明に観察するディスク切替機構

ディスク切替機構
 
ディスク切替機構

サンプルに応じて2種類のピンホールディスク(25/50μm)を切り替えることができます。厚みのあるサンプルはピンホール径を小さくすることでより高いコンフォカリティーでキレのある画像が、暗いサンプルにはピンホール径を大きくすることでより明るい画像を得ることができます。

オルガノイド撮影例 上:25μmピンホール 下:50μmピンホール

よりハイスループットにスクリーニングする光学システム構成

光路図

用途に応じて光学システム構成を選択でき、高感度広視野sCMOSカメラを4台搭載することで、96well-plate1枚を4色1分で撮像できます。また、FRETやCellPaintingアッセイにも対応できます。

より微細な構造を捉える専用水浸レンズ

水浸レンズ

水浸レンズは液体中の細胞を高解像にとらえることに優れています。CV8000では40倍、60倍の水浸対物レンズを搭載可能、特に40倍水浸レンズは球面収差補正を極限まで追求したオリジナルレンズで、広視野全域で明るく高解像な画像が得られます。レンズへの水補給も全自動。水浸レンズによるハイスループットスクリーニングを可能にします。

生きた細胞の動きを捉える高精度インキュベータ・ロボットピペッタ

ロボットピペッタ

サンプル用ステージインキュベータは密閉構造で、湿度・温度・CO2濃度を管理しています。組み込みのロボットピペッタは、チップ拾い→試薬プレートから試薬採取→サンプルプレートへ試薬添加→チップ捨てを全自動で行います。試薬滴下前後の画像を高速にとらえられるだけでなく、1ウェルに複数回の試薬添加や、添加スピード調整等の操作も可能、試薬添加による動態観察の幅が広がります。

アプリケーション例

Cell Voyager CV8000で撮影したCell Painting画像。自動給水機構を備えた水浸対物レンズで取得した高精細画像から、薬剤の作用機序や疾患メカニズムに関する多くの情報が得られます。YOKOGAWA独自技術のスピニングディスク式共焦点による高速撮影により、質の高いデータをハイスループットで取得することが可能になります。

アプリケーション例

データご提供;Charles-Hughes Lardeau & Guy Williams. AstraZeneca,Biopharmaceuticals R&D organization.
 

よりライブセルフレンドリーなトータルHCA(High content analysis)へ

長時間のライブセルイメージングを可能にする安定した内蔵ステージインキュベータ機能

500cells/wellにてHeLa細胞を播種し、一昼夜培養した96ウェルプレートを内蔵ステージインキュベータにて72時間の細胞培養を行い、ウェル内で細胞が占める総面積(以下Total Areaと記載)を解析した結果、96ウェルプレートの4隅を除き、ウェル間の細胞増殖のバラつきは小さく、一般的なCO2インキュベータと比較しても遜色の無い増殖結果が得られました。

72時間培養後における一般的な CO2インキュベータとの細胞増殖率の比較

72時間培養後における一般的なCO2インキュベータとの細胞増殖率の比較(n=3)

96ウェルの平均:90
最外周36ウェルの平均:81
最外周を除く60ウェルの平均:96
CV8000の72時間後のTotal Area / 0時間でのTotal Area の 値(以下、Tota l Area ratioと記載)/ CO2インキュベータの Total Area ratio×100の値を記載しています。(100に近いほど、CV8000とCO2インキュベータにて同じように細胞が増殖したことを意味します)ウェルプレートの4隅を除き、CO2インキュベータと近い細胞の増殖が確認できました。

96ウェルプレートの各ウェルでの細胞増殖曲線

96ウェルプレートの各ウェルでの細胞増殖曲線

縦軸:Total Area 横軸:時間(0~72時間)ウェルプレートの4隅では細胞の増殖率が低下していますが、他のウェルでは増殖を続けました。

培養後のTotal Area ratio

培養後(24、48、72時間後)のTotal Area ratio(n=3)

ウェルプレートの4隅を除き、72時間後でも増殖比に大きな差はありませんでした。
ウェル間での細胞増殖のスピードのバラつきが少ないことが分かります。

詳細はこちら 内蔵ステージインキュベータの培養環境保持性能評価

ハイコンテント解析ソフトウェア CellPathfinder

CV8000で撮影した画像データを解析し、グラフを作成、各種データを出力します。 豊富なテンプレートと柔軟なプロトコル編集機能により、初心者からエキスパートまで、広くご使用いただけます。 また、CE Bright Fieldと機械学習機能搭載で、ラベルフリー解析も可能です。 新たにDeep Learningオプションも加わり、細胞認識の精度が大幅に向上しました。

詳細はこちら ハイコンテント解析ソフトウェア CellPathfinder

 

製品仕様

ハイスループット細胞機能探索システム

形名 CV8000
対応観察容器 ウェルプレート(6, 12, 24, 48, 96, 384, 1536 ウェル)、スライドガラス
観察画像 共焦点画像 最大同時4色
明視野画像
位相差画像(10x、20x : 6、12、24ウェルプレートに対応)
デジタル位相差画像(10x、20x)
蛍光励起光源 405/445/488/561/640nm固体レーザ (最大5波長)
【オプション】365nmLED
透過照明 LED
対物レンズ 下記より最大6本搭載可能  レンズ自動切り替え機能付き
ドライ: 2x、4x、 10x、 20x、 40x
水浸: 20x、40x、60x
長作動: 20x
位相差:10x、20x
共焦点 マイクロレンズ付き広視野ニポウディスク方式共焦点スキャナ
50um ピンホールサイズディスク
【オプション】25umピンホールディスクおよびピンホールディスク切替機構
カメラ 最大4台
ステージインキュベータ ライブセル対応 温度:35~40℃
CO2供給ユニット(CO2:5%、 強制加湿)

ロボットピペッタ

【オプション】ディスポーサブルチップ型ディスペンサ
(96tipまたは384tipタイプから選択)
バーコードリーダ 【オプション】1次元、2次元対応
解析ソフトウェア ハイコンテント解析ソフトウェア CellPathfinder
顆粒解析、神経突起解析、核形態解析、核トランスロケーション解析、細胞膜トランスロケーション解析、
マシンラーニング、ラベルフリー解析、3D解析、テクスチャー解析、Deep Learning 他
消費電力 計測部:AC100-240V、50/60Hz、2KVA max
制御用ワークステーション:AC100-240V、50/60Hz、1.3KVA max
解析用ワークステーション:AC100-240V、50/60Hz、950VA max

Yokogawa Life Science

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関連情報

概要:

Since 2010, German: Deutsches Zentrum für Neurodegenerative Erkrankungen (DZNE) has been using CellVoyager™ series as the High-content Analysis system of a highly sophisticated screening platform in DZNE Laboratory Automation Technologies (LAT). The team has been collaborating with a lot of scientists and contributing to science advancement via their excellent platform. Dr. Philip Denner is the leader of LAT. 

アプリケーションノート
アプリケーションノート
アプリケーションノート
アプリケーションノート
概要:

Fluorescent ubiquitination-based cell cycle indicator (Fucci) is a set of fluorescent probes which enables the visualization of cell cycle progression in living cells.

概要:

ハイスループット細胞機能探索システムCellVoyager CV8000、CV7000、CV6000の論文リストです

ドキュメント&ダウンロード

動画

製品概要
概要:

The CV8000 features a cell incubator with an improved airtight design that facilitates the observation of cell behavior over long periods of time. In addition, the CV8000 comes with CellPathfinder, a new program that can analyze images of unlabeled cells and 3D images of samples. With these features, the CV8000 improves the efficiency of drug discovery research and biomedical research on leading-edge subjects such as iPS and ES cells.

概要:

計測や解析の技術の発展に貢献することで研究者の皆様の抱える課題を解決し、サイエンスに専念できる世界を実現します。

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