横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

分離型ジルコニア式酸素濃度計 ZR402G
お知らせ: 本製品は、2021年11月30日に販売終了しております。 下記の推奨代替製品をご参照ください。:

*ZR22Gは販売継続中です。上記代替製品ページよりご確認ください。

横河電機のジルコニア式酸素濃度計は、鉄鋼、電力、石油・石油化学、窯業、紙・パルプ、食品、繊維などのエネルギー消費の大きな産業界を始めとし、ゴミ焼却炉や中・小ボイラなど各種の燃焼設備で、燃焼管理・制御用として広範囲に使用されており、省エネルギーの面で大きな成果をあげています。また、酸素濃度管理・制御により完全燃焼を行いCO2 の削減、SOx、NOxの低減を図り地球温暖化防止・大気汚染防止など地球環境保全にも貢献しています。

分離型ジルコニア式酸素濃度計ZR402G、ZR22Gは、LCDタッチパネルを装備し、各種設定画面、校正画面、酸素濃度トレンド表示など操作性に優れた酸素濃度計です。検出器は、高信頼性ジルコニアセンサを採用し、現場でヒータアセンブリを一式交換できます。
鉄鋼、電力、石油・石油化学などのエネルギー消費の大きな産業界を始めとし、ゴミ焼却炉や中・小ボイラなど各種の燃焼設備で、燃焼管理・制御用として広範囲に使用されています。

特長

ZR402G 変換器

  • 液晶タッチパネルで操作が簡単です。
  • 一機種で酸素濃度計あるいは高温湿度計のいずれかが選択可能です。
  • 対話型のため画面の指示に従い確実にやさしく操作できます。
  • 設定画面、酸素濃度トレンド画面、校正操作表示など豊富な各種表示モードでどなたでも自由に設定できます。
  • エラーNo.だけでなく内容が表示されるため、取扱説明書がなくてもエラーの状況が確認できます。
  • HART通信によるリモートメンテナンスが可能で、メンテナンスコストの削減になります。

 

詳細

標準仕様

測定対象 酸素濃度計:燃焼排ガスおよび混合ガス中の酸素濃度
測定方式 ジルコニア式(検出器ZR22G)
測定範囲 O2:0.01~100 vol%
測定ガス圧力  
試料ガス温度  
検出器挿入長  

 

特性

繰返し性 フルスケールの±0.5%
直線性 フルスケールの±1%
ドリフト ゼロ、スパンともフルスケールの±2%/月
90%応答時間 5秒以内

 

測定原理

ジルコニアのような固体電解質は、高温状態のとき、酸素イオンに対して導電性を示します。したがって、両面に白金系電極を付けた板状ジルコニア素子を加熱しておき、それぞれの面に酸素分圧の異なるガスを接触させると、酸素濃淡電池の作用を示します。つまり、酸素分圧の高いガスが接している方の電極を陰極、酸素分圧の低いガスが接している方の電極を陽極とすると、陰極側に接触しているガス中の酸素分子は電子を得てイオンとなり、ジルコニア素子内を移動して反対側の陽極に到達します。そして、ここで電子を放出して酸素分子にもどります。この反応によって生じる、二つの電極間の起電力E(mV )は、次のネルンスト(Nernst)の式から導くことができ、これにより酸素濃度を測定します。

式式
 

関連情報

分離型ジルコニア式酸素濃度計のシステム構成は、大別して一般用検出器(測定ガス温度700℃以下)を用いたタイプと高温用検出器(測定ガス温度1,400℃以下)を用いたタイプとに分けられます。 さらに、それぞれ校正方法により3種類、合計6種類に分けられます。 システム構成の種類 比較ガスの取り入れ方には、検出器付近の空気を自然対流で取り入れる方法と、計装空気を使う方法とがあります。検出器付近の空気を使う方法は手軽ですが、下記に示すような問題がありますので、計装空気が用意できる場合は、計装空気を使...
測定ガス温度: 0~1400℃(700℃を超える場合は、高温用プローブアダプタが必要です。) 測定ガス圧力: -5~250kPa(高温用の場合は0.5~5kPa) 5kPa以上の場合は、圧力補正が必要です。 ...
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ジルコニア式酸素濃度計変換器 ZR402Gには、4~20mA DCの電流出力が2点あります。 測定値(酸素濃度)の出力レンジは、0~5から0~100 vol% O2の範囲で任意に設定可能です。 また、パーシャルレンジの設定もできます(最大値と最小値の比は1.3以上)。 さらに、以下の出力機能も設定することができます。 スムージング係数の設定 測定ガスの酸素濃度が急変するような場合、その値をそのままコントロールに使用するとオン・オフ動作が頻繁になるなどの弊害が生ずることがあります。このよ...
測定範囲:0.01~100vol %O2 最小出力レンジ:0~5 vol %O2 最大出力レンジ:0~100vol %O2 上記の範囲内で、1vol %O2単位で任意に設定できます。 また、パーシャルレンジも可能です。 ...
暖機中、校正中およびエラー発生などのとき、出力信号を直前の測定値またはあらかじめ設定した値に保持することができます。 ただし、出力1と出力2を個別に設定することはできません。 下表に、機器の状態と設定可能なアナログ出力の保持値の関係を示します。 ...
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ジルコニア式酸素濃度計変換器 ZR402Gは、自己診断機能によってエラーや警報を検出することができます。 (1)エラー エラーは、検出器のセル(センサ)やヒータ、あるいは変換器の内部回路など、検出器または変換器本体に異常が発生した可能性がある場合に検出されます。 エラーが発生した場合、ZR402Gは次のことを行います。 システムの安全確保のため、検出器ヒータへの電源供給を停止します。 画面上にエラーマーク()を点滅させ、エラーの発生を知らせます。 「接点出力の設定」でエラーが設定され...
旧製品のリプレースについて、旧変換器(ZA8C)を残して検出器のみZR22Gにリプレースする場合は以下になります。 旧検出器(ZA8C)を残して、検出器のみZR22Gにリプレースする場合   ROMの交換と冷接点温度補償ボードの取り付けが必要です。   この作業は、弊社サービスに依頼することをお奨めします。   ROMの部品番号:K9290LF(使用言語:日本語の場合)、K9290KF(使用言語:英語の場合)   冷接点温度補償ボードの部品番号:K9471JA 旧検出器(ZO21...
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ジルコニア式酸素濃度計の校正の動作モードには、次の3通りの方法があります。 手動校正: ゼロ校正およびスパン校正、またはそのどちらか一方を順次手動で行います。 半自動校正: タッチパネルからの操作、または接点入力信号によって校正をスタートさせ、 あらかじめ設定してある校正時間および安定時間に基づいて、一連の校正動作を行います。 自動校正: 設定した周期で自動的に校正を行います。 校正時間などの設定は、下記のように行います。 (1) 手動校正の場合 「出力安定時間」を設定します。 「出力...
測定時のジルコニア式酸素濃度計のセンサ(ジルコニア素子)は、700~750℃に加熱されています。 一酸化炭素、水素およびメタンなどの可燃性ガスが存在していると、これらのガスは検出器内で燃焼して酸素を消費するため、酸素濃度計の測定値は実際より小さな値を示します。 したがって、ジルコニア式酸素濃度計は、共存する可燃性ガスの影響を無視できる場合、あるいは影響分を補正できる場合に採用してください。 一般に、ボイラや工業炉などの熱設備から排出される燃焼排ガスは完全燃焼しているので、酸素に比べて一酸化炭素な...
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定期的に運転、休止を繰り返すようなアプリケーションで使用する場合は、ジルコニア式酸素濃度計には電源を連続して供給してください。センサ周りに不要な温度変化がかかるのを避けるためです。 また、校正用ガス(計装空気)を流しておくことを推奨します。 ...
ジルコニア式酸素濃度計の校正の概要
(an-zr-06-calibration-overview)
ジルコニア式酸素濃度計のセンサ(セル)起電力は、ネルンスト(Nernst)の式によっています。 センサ(セル)を700~750℃に加熱し、比較ガスに空気を用いたときの測定ガスの酸素濃度とセンサ(セル)起電力の関係は、下図のようになります。 しかし、これは理論上のことであり、実際のセンサ(セル)起電力は理論値からずれているのが普通です。 また、使用時間の経過とともにセンサが劣化し、起電力も変化してきます。そのため、校正用ガスを使った校正を行い、理論値とのずれを補正する必要があります。 測定...
ジルコニア式酸素濃度計の校正には、酸素濃度の明確なガスを使用します。 通常は、酸素濃度の低い「ゼロガス」と酸素濃度の高い「スパンガス」の2種類のガスを用いて行います(2点校正)。 また、どちらか一方のガスを用いて校正する1点校正もできますが、この場合でも初回またはセンサ交換後、必ず2種類のガスを用いた2点校正を行ってください。 通常、「ゼロガス」および「スパンガス」は、下記のガスを使用します。 ゼロガス :酸素濃度0.95~1.0vol% O2で、残りがチッソガス(N2) スパンガス:計...
ジルコニア式酸素濃度計の校正は、ゼロガスおよびスパンガスを用いた2点校正とスパンガスだけを用いて行う簡略的な1点校正があります。 (1)2点校正: 下図に、ゼロガスおよびスパンガスを用いた2点校正の場合を示します。 酸素濃度p1のスパンガスに対するセル起電力と酸素濃度p2のゼロガスに対するセル起電力を測定し、これらの2点間を通る検量線を求めます。 その後、この補正前検量線を、理論値に基づく理論検量線と一致するように補正します。 なお、図に示すA、B、Cから、 B/A×100 (%)...
炉内圧が高い場合、あるいは炉内圧力変動がある場合は、炉内と比較空気との圧力バランスがくずれ、酸素濃度を正確に測定することが困難になります。このような場合は、検出器の圧力補正機能を使用して、比較空気を炉内に戻すことにより、炉内と比較空気側との圧力バランスを保ち、信頼性の高い測定をすることができます。この機能を使用することで、炉内圧力250kPaまでの測定が可能になりました。 圧力補償方式 ...
ジルコニアセルを交換した場合は、必ず、「ゼロガス」および「スパンガス」を用いた2点校正を実施してください。 なお、校正は通常測定している状態(炉に取り付けている場合は、炉の運転状態)で行ってください。 ...
回収ボイラやセメントキルンなどのように、測定ガス中に多量のダストを含んでいる場合、プローブの目詰まりが短時間で生じます。これを防ぐためには、ダストの除去を空気圧で行うブローバックが有効です。 ジルコニア式酸素濃度計のブローバックの動作モードには、次の2通りの方法があります。 半自動ブローバック: タッチパネルからの操作、または接点入力信号によってブローバックをスタートさせ、その後、あらかじめ設定してあるブローバック時間および安定時間に基づいて、一連のブローバック動作を行います。 自動...
日常のメンテナンスに必要な下記の情報を表示できます。 これらの情報を基に、校正の周期を決めることやジルコニアセルの準備などをタイムリーに行うことができます。 (1)スパン点補正率およびゼロ点補正率 センサ(セル)の劣化度合いの目安となるデータです。 下図の補正可能範囲を超えたとき、そのセンサは使用不可能となります。 スパン点補正率およびゼロ点補正率は、各校正を行ったときのデータを基にして求めます。 スパン点補正およびゼロ点補正 (2)セル応答時間 校正時に、下図に示す要領で求めます...
燃料の燃焼による排ガス中には、燃料中の炭化水素や水素の燃焼で生じた水蒸気が含まれています。 ジルコニア式酸素濃度計のように、煙道中のガスを直接測定するような場合は、水分を含んだままの排ガスを測定しています。このような条件での測定値は、「湿りガスベース」の値と呼ばれます。 一方、排ガスをサンプリングして測定するタイプの濃度計では、試料ガスは濃度計に導かれる過程で常温までガス温度が下げられ、凝縮水となった水分も試料ガスから除去されます。このように、水分を除去して測定した値は、「乾きガスベース」の値と...
酸素濃度計の校正証明書は、下記製品について発行できます。 対象製品 TDLS8000 レーザガス分析計 TDLS8200 プローブ形レーザガス分析計 ZR802G 分離型ジルコニア式酸素濃度計 変換器 ZR202G 一体型ジルコニア式酸素濃度計 ZS8C 防爆形ジルコニア式酸素濃度計 変換器 AV550G ジルコニア式酸素濃度計 アベレージングコンバータ OX400 低濃度ジルコニア式酸素濃度計 MG8G 磁気式酸素濃度計 MG8E 防爆形磁気式酸素濃度計 校正証明書...
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