デジタル通信技術や設備診断技術などを有効活用して、工場の効率的かつ精度の高い設備保全活動を支援します。PRM R4.03では、保守作業効率の向上や、運転条件を調整して機器の故障リスクの軽減を目的に診断機能を強化しプラントの健全性の向上に貢献します。
突然の機器の故障でプラントの生産に影響を出さないために、具体的にどういう場面で役に立つかを動画でご紹介します。
プラント設備の故障はプラントの操業に大きな影響を与えるため、これを防ぐための適切な設備保全活動が必要です。
設備保全活動の品質が低いと故障の兆候を見逃して突発故障を引き起こしたり、それを恐れて設備保全コストを掛け過ぎることがあります。統合機器管理パッケージPRM(Plant Resource Manager)は、設備保全計画の品質向上および設備保全コストの最適化に貢献します。
プラントの機器や装置に異常があると、生産プロセスが不安定状態になり、復旧作業の間は生産効率が低下してしまいます。
YOKOGAWAのPRMは、機器や装置の動作不良傾向を事前に検知することで故障を未然に防ぐとともに、スムーズな機器交換につなげることが可能です。
プラントの設備保全管理を取り巻く状況の課題
YOKOGAWAが考える設備保全の課題に対してのソリューション
YOKOGAWAは、生産制御システムだけでなく設備保全管理についても、信頼性と効率の両立を第一に考えます。操業を止めないための設備保全管理を提供します。
プラントの機器や装置に異常があると、生産プロセスが不安定状態になり、復旧作業の間は生産効率が低下してしまいます。YOKOGAWAのPRMは、機器や装置の動作不良傾向を事前に検知することで故障を未然に防ぐとともに、スムーズな機器交換につなげることが可能です。これを実現するために、YOKOGAWAは次のような3段階でソリューションを提供します。
設備保全のあるべき姿とは?
プラントライフサイクルを通しての設備保全管理の課題・解決策についての詳しい情報は...
バルブはプラントの中で最も重要な機器の1つです。突然の故障が生産品質の低下や、プラント停止につながる可能性があります。プラントには膨大な数のフィールド機器があり、多くのお客様がバルブの正常な機能を保つための点検整備計画立案・実施に苦労しています。 この問題の解決のお手伝いに、コントロールバルブ診断が役立ちます。この診断にはフィールドデジタル技術に基づく5つの診断ロジックが搭載されており、バルブの劣化状態検出に貢献します。診断はマルチベンダーに対応しており、プラント全体のバルブを同じ診断ロジックで診断できます。診断結果に応じた優先順位を考慮した点検整備計画立案が可能です。
HART、PROFIBUS、FOUNDATIONフィールドバス、無線といったデジタル通信機能を持ったフィールド機器の普及が進んでいます。これにより、フィールド機器に対するリモートからの設定作業や詳細監視が可能となり、作業効率化に貢献しています。さらにフィールド機器が持つ自己診断機能により、リアルタイムでの異常検知も可能になりました。しかしフィールド機器が持つパラメータ情報は、まだ十分な活用がされているとはいえません。パラメータ情報の監視は機器異常傾向の把握に有効で、機器の予防保全に役立てることができます。
設備保全および操業改善につながる情報の提供
設備異常を早期検知することで、プラントの効率的な設備保全を実現します。
キャビテーション検知システムは、従来のような振動や異音による検知ではなく、流体の圧力差に着眼し、圧力データからキャビテーションを定量的に把握できるシステムです。キャビテーションの発生を早期に検出することで、プラントオペレータは適切な処置を取り、ポンプの損傷を防ぐことができます。PRMは、このような機器・設備診断システムと連携することで、フィールド機器に加えて周辺設備の異常状態の把握も可能です。
プラント運転中にバルブ微小開度動作させる部分作動テスト:パーシャルストロークテスト(PST)を定期的に実施することにより、全閉テスト:full Stroke Test (FST)の間隔を延ばせ、そのためのプラント停止の回数を減らせます。PRM上でPSTスケジューラを使用してPSTの実施と結果の管理が行えます。PSTスケジューラにより統一された、わかりやすい操作でPSTが行えます。 予め設定されたスケジュールに従って、複数の緊急遮断弁に対して順次PSTを行うことができます。
実行スケジュール : 年、月、週のパターンによる実行と任意の指定による実行
モード : 自動、半自動、手動
実行 : 並列実行、逐次実行
操作 : 実行、一時停止、再開、スキップ
記録 : PSTの履歴表示とエクスポート機能
安全システムの保守性・操作性の向上
安全計装システムProSafe-RSはシングルCPUモジュール、シングル入出力モジュールの構成でSIL3の安全性を実現しています。定期的にPSTを行うことで、緊急時における安全システムの動作の確実性を高めることができます。ProSafe-RSとPRMのPSTスケジューラとの連携は安全系の管理を容易にし、安全システムの保守性・操作性が向上します。そのために追加配線や追加のハードウェアは必要ありません。
フィールドバスの異常や兆候をオンラインで検出
これまでは、フィールド機器を結ぶバスの異常が想定される場合は、保全員がオシロスコープなどの測定器を用い、現地で個別に測定していました。FOUNDATION™フィールドバス H1の通信状態を診断するペッパールアンドフックス社のFieldConnex® Advanced Diagnostic Module(ADM)を診断ツールとして使用することで、ADMが行った診断情報をPRMから確認できるようになります。これにより、PRMのオンライン監視の対象範囲が、機器や装置に加え、FOUNDATION™フィールドバス H1の通信状態にまで広がります。
プラント設備の状態をPRM画面の左側にエクスプローラ形式で表示することで、現場にある機器や設備の状態を直感的に把握でき、適切で効率的な設備保全に貢献します。機器の状態は画面上にアイコン化して表示するので、アラーム発生中の機器を素早く特定することができます。
このナビゲーション機能は複数の表示形式を持ち、局面に応じた階層表示が選べます。
※ドイツのプロセスオートメーションに関するユーザ団体NAMURが、フィールド機器の自己診断機能に関して纏めた要求仕様書。
PRMの画面から機器のパラメータを遠隔で設定・調整できます。
機器ベンダーの提供する機器設定・調整ツール (DTM: Device Type manager) を利用することにより、機種に応じた分かりやすいグラフィカルな画面を使って直感的・視覚的に、機器の調整を行えます。
また、バルブポジショナなど調整手順が複雑な機器に対しては、専用ソフトウエア(PRMプラグインアプリケーション)を呼び出し、効率的にバルブの調整作業を行うことができます。
これらツールの使用により、機器の立上げ時間の短縮を実現し、効率的な設備保全に貢献します。
HARTやFOUNDATIONフィールドバス機器などのインテリジェント機器には、パラメータが非常に多く、一つ一つ設定するには多大な工数と時間を要します。
また、非常に多くの設定に対して人手による入力作業では作業ミスが発生してしまう恐れもあります。
そこで、PRMの用意する機器パラメータテンプレートを使用していただくことで、コミッショニング時の機器設定の工数・時間の削減を実現し、効率的で安心・安定した設備保全をすすめることができます。
テンプレートを使用することで、同じパラメータを複数の機器に効率的に設定することができ、故障機器交換時にも役立ちます。
また、テンプレートにより共通のパラメータを複数機器に対して一気に設定でき、コミッショニング時の機器設定の工数・時間を削減します。
テンプレートはコミッショニングの前の事前準備も可能で、現場での作業時間の短縮へも寄与します。
テンプレートに用意したパラメータ値を設定するので、設定ミスなく機器のパラメータ設定が確実に行えます。
また、テンプレートはコミッショニング後の複数への同じ設定変更を行う場合にも利用できます。手入力の場合とは違い、設定ミスをなくせます。
全てのアラーム、診断結果、操作・点検記録、パラメータ変更履歴をデータベースに保存し一元管理が可能なため、効率的な設備保全管理を支援します。
設備情報のデータベース化・一元管理により、設備・機器のこれまでの異常履歴を把握することが可能になり、点検計画の立案に活用できます。
機器のパラメータ情報をデータベースに保存することができ、点検や調整のとき、保存されているパラメータや別の機器のパラメータを再利用できます。
また、データベースの検索機能を活用することにより、特定の機器やアラームなど情報を絞り込んで表示させることができるので、点検後のモード変更忘れ、アラームの見落としを防ぐことができます。
その他、Plug & Play機能を実行することで、機器と通信して機器リストを自動的に作成し、該当するフィールド通信対応機器を機器台帳に登録することができます。
これらPRMの用意する機能により、少ないリソースでも、安定した設備保全管理が可能になります。
また、現場で各種フィールドバスに対応した機器の設定・調整が行えるFieldMateと連携し、FieldMateで行った作業履歴をPRMデータベースに読み込むことで、調整履歴の一元管理が行えます。PRMとFieldMateは、双方向に情報の交換が行えるので、コミッショニング局面で、また、プラント実運転に入ってからも、最適で効率的な、機器メンテナンス作業を行うことが出来ます。
現場作業 (FieldMate) とリモート機器調整管理 (PRM) を連携させることで、機器に関する情報を現場作業を含めPRMで一元管理することができ、安心・高信頼の設備保全管理を実現できます。
メンテナンスアラームには、アラームの内容・原因や影響・対処方法など、設備保全管理に必要なアラームが含まれています。メンテナンスアラームを受け付けた設備保全員は、故障の内容や対応を事前に確認できるので、対応に必要な準備をしてから現場へ行くことができ、効率的で安全に作業が行えます。また、メールで設備保全員に通知することも可能です。限られたリソース・工数の中でも、効率的て適切な設備保全業務を行うことができます。
CENTUM VPのオペレータステーション(HIS)によるオペレーション
PRMのメンテナンスアラーム機能では、機器や設備の異常を、分散型制御システム (DCS) のCENTUM VPのオペレータステーション (HIS) 上に通知することができます。
CENTUM VPのガイダンスメッセージ画面から、対象機器のデバイスビューアに展開が可能です。
オペレータステーション (HIS) 上で機器のデバイスビューアを表示することにより、機器状態・詳細情報をわかりやすくオンライン表示できます。また、機器データのトレンドも、オペレータステーション (HIS) で確認することができます。アラーム発生時には、デバイスビューアを確認することで機器の詳細状態が確認でき、アラーム原因の特定にも有用です。
DCSと統合することによって、24時間 オペレータ/運転員の監視しているオペレータステーション (HIS) で、設備・機器のクリティカルな異常や予兆を通知により確認でき、トラブルの予防や早期対応が可能となり、安定した操業・設備保全の両方を実現することができます。
回転機械をリモートで監視・診断が可能
プラントのメンテナンス費用は、フィールド機器に続いて機械装置が多く、この二つの合計は51%にもなります。PRMでは、これらをひとつの画面で管理でき、効率的な設備保全を実現し、TCO削減へ貢献します。
機械装置の監視・診断には、定評があり、世界的実績が豊富なGE Energy社のSystem 1と連携しています。
最適な設備保全管理にはKPI (Key Performance Indicators: 評価指標)の管理も必要不可欠です。
PRMでは下記のKPIレポート機能を備えており、最適な設備保全管理の実現へ貢献します。
プラント全体の機器全体の健全性を、視覚的・定量的に把握できます。フィールドアセットKPIレポート機能は、個別に把握していた機器の稼働状態をKPIで統計的に把握できるようになり、機器の潜在的な異常の発見、不具合の原因の特定や解析、設備保全作業の優先順位付けの検討、および設備保全計画を立案する際の参考データとして活用できます。
FOUNDATIONフィールドバスやHART などの通信に対応したフィールド機器の接続チェック、ループチェック、レポート生成などを自動で行うツールです。これにより、プラントの立ち上げや保守において、工期の短縮と作業品質の向上を実現します。
プラントには多くのフィールド機器が存在しており、コミッショニングの際には、それぞれの機器が正しい位置に設置されているかを確認する必要があります。設置位置の確認には一つ一つの機器を解線する必要があり、確認作業に時間がかかっていました。PRMコミッショニングサポートパッケージ(PRM CSP)があれば、機器を解線する必要がありません。PRM CSPから送信されたコマンドを機器のディスプレイで確認するだけで接続チェックができるので、今まで接続チェックにかかっていた時間を大幅に削減することが可能です。
機器が正しい場所に接続されているかを確認するために、現場で機器の配線を外し、HISにて当該機器が接続エラーになることを確認していました。この場合には、配線のつけ外しが必要となります。
PRM CSPから接続チェックの対象機器にコマンドを送信し、機器のLCDディスプレイに特定のパターンが表示させ、接続を確認します。配線のつけ外しをせずに、機器の接続が正しいかを確認可能です。さらに、設定されている機器タグ名の確認ができます。
ループチェックではフィールド機器 から制御システムまでの配線の誤りと信号の品質をチェックします。確実なプラントの立ち上げには入力/出力ループチェックが必要です。しかしこのループチェックには機器の状態確認、また機器の設定値変更のため現場に行かなければならず、多大な工数がかかっていました。 PRM CSPがあれば、入力/出力ループチェックを自動で実施できるため、現場に行く必要がなくなります。これにより、工期の短縮と作業品質の向上を実現できます。
ハンディーターミナルを機器に接続するなどして、機器の出力値を変更させ、HIS上で値の変更を確認します。現場での機器に対する値の設定作業が必要になります。
PRM CSPからコマンドにより機器の出力値を変更し、その後、機器からの出力値をExaopc経由でPRM CSPに読み込み、精度を確認します。これにより現場での作業が不要となります。
HIS上で機器の出力値を変更させ、現場の実機にてバルブ開度などで変更を確認します。現場での実機の確認作業が必要です。
PRM CSPからHIS経由で機器に対して出力値を変更した後、PRM CSPからコマンドでバルブのリードバック値を機器から読み込み、適当な値に変更されていることを確認します。これにより現場での作業が不要となります。
作業レポートの自動生成により、作業工数の削減および品質の向上
手作業で作業内容をまとめ、フォーマットに揃えたレポートを作成するのは非常に工数がかかります。PRM CSPがあれば、レンジチェックや総合ループチェックのテストデータを読み込み、作業レポートを自動的に作成できます。これにより、レポートを作る工数を大幅に削減できます。
作業内容やデータを全て手作業でまとめると、ミスが発生してしまう可能性があります。PRM CSPがあれば、読み込んだデータを標準フォーマットに合わせて、自動でレポートが出力されるので、レポートのミスを減らすことができます。さらに、ユーザによりレポートのフォーマットも自由にカスタマイズできるので、お客様の状況に合わせた品質の高いレポートを出力することも可能です。
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最新のPRMがサポートしているデバイスのリストは、Partner Portal会員向けコンテンツです。上記にありますように、会員登録後、ご利用ください。
横河電機はホストシステムとデバイス間の相互運用性を維持するためにHIST(Host Interoperability Support Test)を実施しています。下記のデバイスは横河電機によるHISTをパスし、横河ホストシステムとの組み合わせでの動作が確認されています。
FISTとは、FDT/DTM相互運用性テスト (FDT/DTM Interoperability Support Test) のことです。 FISTは、横河電機のFDTフレームアプリケーションと他社機器のDTMとの相互運用性の確立を強化する活動です。DTMとFDTフレームアプリケーションは、FDTインターフェース仕様に準拠し開発されております。双方は、このインターフェースに、問題がないときに正しく動作します。 DTMは、FDTグループによりDTMの認証を受けられますが、これに加えて、横河電機は、相互運用性テストラボにて、自社のFDTフレームアプリケーションを実装したPRM/FieldMateで、FDTフレームアプリケーションと他社のDTMとの相互運用性を確認しております。
PRMプラグインアプリケーションは、PRMシステムに組み込むことが可能な、機器ベンダなどが提供するソフトウェアパッケージです。プラグインアプリケーションは、PRMのクライアントPC上で動作し、フィールド機器やPRMのデータベースにアクセスしてフィールド機器の設定・調整あるいは診断などを行うことができます。
プラグインアプリケーションは、横河電機が提示する条件および開発キットに従うと、どなたでも開発することができます。横河電機は開発者の依頼で、プラグインアプリケーションの接続試験を行っています。以下はPRMとの組み合わせ試験を実施したプラグインアプリケーションの一覧です。
PSTスケジューラは,緊急遮断弁に対してリモートからPST(パーシャルストロークテスト)を実行するソフトウェアパッケージです。
以下はPSTスケジューラと接続試験を実施したバルブポジショナーとDTMの一覧です。
横河電機以外の製品で、PRMのシステムにおいて動作上問題のないことを確認した製品の一覧が、PRM 動作確認アクセサリ機器一覧です。Partner Portal 会員向けコンテンツとなりますので、上記にありますように、会員登録後、ご利用ください。
迅速なトラブル対応で、プラントの生産性向上を実現します。横河電機の統合機器管理ソフトウェアパッケージ PRM は、現場へ行かずにリモートで機器の状況が把握でき、迅速なトラブル対応が可能となり、プラントの生産性向上に貢献します。
高信頼かつ安定したプラント運転のために、適切な設備管理はできていますか?横河電機の統合機器管理ソフトウェアパッケージ PRMは、プラントのライフサイクルを通じた設備管理の課題解決へと導きます。
高信頼かつ安定したプラント運転のために、適切な設備管理はできていますか?横河電機のコントロールバルブ診断は、プラントのライフサイクルを通じた設備管理の課題解決へと導きます。
高信頼かつ安定したプラント運転のために、適切な設備管理はできていますか?横河電機のパラメータモニタリングは、フィールド機器の機器異常傾向の把握に有効で、機器の予防保全に役立てることができます。
高信頼かつ安定したプラント運転のために、適切な設備管理はできていますか?横河電機のInsightSuiteAEは、プラントライフサイクルを通じた設備管理の課題を解決へと導きます。
プラントヘルスケアサービスは、お客様のプラントアセットの状態とリスクを定量的に把握し、アセットのメンテナンス最適化のために有用な情報を提供します。
~調節弁診断機能の強化によりプラントの予知保全を支援~
~フィールドデジタル技術を用いてプラントの立ち上げや定期メンテナンスの効率化を支援~
~機器の診断機能の強化でプラントの予知保全を支援~
~プラントの機器全体の情報を統計的に把握して保全作業と運転業務を支援~
~保全業務の効率向上に貢献~