横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

電磁導電率検出器 ISC40GJ , ISC40SJ

ISC40GJ (一般用)、ISC40SJ (本質安全防爆用)

電磁導電率検出器ISC40GJ、ISC40SJは、2線式液分析計FLXA202、FLXA21、および4線式電磁導電率計ISC450G用に設計され、セル定数の変更、再校正を行うことなく幅広いレンジおよびプロセス温度(-10~130°C)に対して高精度で導電率を測定することが可能です。ISC40の検出器は、高性能エンジニアリングプラスチック(PEEK)の採用により、磨耗性や化学的な腐食作用のあるプロセスにおいても長い耐用年数があります。

ステンレス鋼製取付ねじおよびバイトンまたはエチレンプロピレンゴムガスケットの使用により、安全で信頼できる設置が可能になりました。検出器は17 mmの大口径なので皮膜の生成あるいは詰まりによる測定エラーが防止されます。取付方法は幅広い選択肢があり、プロセスラインへの直接取付もしくは流通形あるいは潜漬形ホルダがあり、耐薬品性、圧力、温度などを考慮しながらプロセスに合った最適なホルダを提供します。

*FLXA、FLEXAは、横河電機の商標または登録商標です。

特長

測定レンジが広範囲(最小スパン100 μS/cm、最大スパン1999 mS/cm)

検出器はプロセス用として設計されており、1つの検出器で高分解能と精度を維持できます。

柔軟な設置方法

検出器は腐食および浸食に優れ、ステンレス製取付アダプタとPEEK材質の強靱構造により柔軟な設置が可能です。

大口径検出器

皮膜や詰まりによるエラーを防止します。

幅広い構造、材質のホルダ

潜漬形ホルダ、流通形ホルダ、直接挿入用アダプタがあり、材質も選択できます。

 

アプリケーション

  • 激しい電極の汚れにより短期間で測定が不可能になるようなプロセス
  • 従来のシステムでは詰まりや腐食が生じるスラリーに対する用途で使用可
    (ただし磁場に影響を与える鉄粉、電荷を帯びやすい微粒子などを含むスラリーの測定は不可)
  • 高精度、高信頼性を必要とする精密なプロセス制御
    (超)純水を除く全レンジでの導電率測定
  • 濃硫酸、濃硝酸、濃フッ酸プロセスを除くすべての化学プロセス

関連情報

概要:

電解プラントでは、pH 計・ORP 計・導電率計・密度計などのプロセス分析計が使用されます。これらは、各工程における溶液の濃度管理などで重要な役割を担いますので、長期間安定に動作することが要求されます。しかしながら、電解プラントでの測定液は、腐食性が強い、液温が高い、検出器を汚すといった分析計にとって非常に厳しい性状を持ちますので、機種の選択には慎重さが必要です。
横河電機の分析計(検出器)には、電解プラントでの実績を積み重ねてきたものがあります。例えば、pH 測定のための“PH4C、PH4CT 化学プロセス用検出器“、塩酸・硫酸・苛性ソーダの濃度管理に使用する “ISC40GJ 電磁導電率検出器” などです。

業種:
概要:

食品・飲料品・薬品の製造ラインでは、製品などの製造が終了する毎にタンクや配管などの洗浄・殺菌が行なわれます。また、用いた薬品は、コスト削減のため回収が図られます。この目的の CIP(Clean-in-Place) システムでは、洗浄剤と洗浄水の入れ替えにおける識別等のために、導電率計が使用されます。
FLXA202/FLXA21 2 線式液分析計は、広い測定範囲に対応できる検出器を有した高精度の測定が可能な導電率計です。FLXA202/FLXA21 の採用により、境界面測定の精度がアップするなど、他の導電率計より有利な運転が可能になりました。

業種:
概要:

従来、ボイラ給水タンク給水系での糖液漏れ監視は、1日当たり数回、手分析する方法で行なわれていたため、多大な工数がかかっていました。また、監視が連続的でないため信頼性に欠けており、糖液漏れが発生したときにはそのカバーリングにも多くの費用と時間を必要としていました。
横河電機のFLEXAシリーズ 電磁導電率計を採用したことで安定に連続監視ができ、糖液漏れはいち早く検知されるのでトラブルが重大化するのを防げるようになりました。(AN10D01K01-02)

業種:
概要:

半導体工場では、各製造工程で種々の薬品が使用されます。それらの中に、現像液やフッ酸溶液があります。これらは、希釈装置において、原液を規定の濃度になるよう純水で薄めて調製されますが、このときの濃度管理は導電率を測定することによって行なわれます。
電磁導電率計は、耐食性があり広い測定範囲に適用できる検出器を有しており、多くのプロセスにおいて高精度での測定が可能な導電率計です。FLXA402/FLXA202 の採用により、高い信頼性で濃度管理が行なわれています。また、FLXA402/FLXA202 は、各製造工程の廃液処理や排水の管理にも採用されています。

導電率検出器の種類と測定範囲
(an-sc-detector-01-type-range)
導電率検出器は、大きく分けて「電極式」と「電磁式」があります。 さらに、電極式検出器は「2電極式」と「4電極式」に分けられます。 それぞれの検出器のセル定数、最小測定レンジおよび最大測定レンジを下表に示します。 導電率検出器の測定方式による大まかな使い分けを下記に示します。 2電極式: 一般的な導電率検出器で、水道水や工業用水などの低導電率の液体の測定に適しています。 4電極式: 汚れや分極の影響を受けにくい測定法式です。 工場排水や下水など汚れの厳しいアプリケーションに適しています。...
検出器と変換器(または伝送器)の組み合わせは以下の通りです。 ...
導電率検出器の洗浄について
(an-sc-detector-04-cleaning)
2電極式の場合、検出器が汚れてくると電極の表面に絶縁皮膜が形成されて、見かけ上セル定数が大きくなり、測定誤差を生じます。検出器を洗浄すると測定精度は回復します。なお、4電極式検出器および電磁式検出器では、汚れや分極による抵抗は測定精度に大きな影響を及ぼしません。 検出器の洗浄方法を下記に示します。 標準的なアプリケーションでの汚れは、ぬるま湯に家庭用洗剤を加えたものを使用すると洗浄効果が上がります。 石灰や水酸化合物には、5~10%塩酸溶液での洗浄が効果的です。 有機的な汚れ(油脂な...
導電率検出器ケーブルの長さ
(an-sc-detector-05-cable)
2電極式検出器および4電極式検出器のケーブル長は最長20mで、それ以上の延長はできません。 電磁式検出器の場合、ISC40GJ(一般用電磁検出器)は中継端子箱を使用して検出器ケーブルを含めて50mまで延長できますが、ISC40SJ(本質安全防爆用電磁検出器)は最長20mまでで延長はできません。 ...
ISC40GJ電磁導電率検出器のケーブル端末の端子は、下記の2種類が用意されています。 ISC40SJ電磁導電率検出器は、「ピン端子」のみです。 それぞれの端子に適合する導電率変換器(導電率伝送器)は、下記のとおりです。 ピン端子:FLXA21, ISC202G, ISC202SJ 丸形端子:ISC202G-A-□/TB, ISC450G ...
セル定数は検出器の形状などで決まる値です。実際は個々の検出器によって多少の違いがあります。個々の検出器のセル定数は、検出器の銘板に記載されていますので、変換器と組み合わせて使用する際にセル定数の設定をしてください。 セル定数は、導電率のわかっている校正用溶液の抵抗を測ることにより、下式から求めることができます。 セル定数(J)= 抵抗(Rc)× 導電率(K) ...
2電磁導電率検出器は、電極式導電率検出器に比べ下記のような長所があります。 1個の検出器で測定できる範囲が広い。    最小スパン 100μS/cm    最大スパン 1999mS/cm(最大90% ゼロサプレッション) 検出器の接液部は、テフロンに匹敵する耐食性とエンジニアプラスチックとしての強靭性を兼ね備えているPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)でできていますので、酸およびアルカリ溶液でも使用できます。 汚れに強い検出器です。 先端のドーナツ状の穴が塞がるような汚れ...
電磁導電率検出器に組み込まれている温度センサは、その発展の過程で「Pt1000」と「サーミスタ」2種類があります。変換器(または伝送器)のタイプにより、対応できる温度センサが異なりますので、検出器のみリプレースする場合は注意してください。 ISC450G : 「Pt1000」および「サーミスタ」のどちらにも対応できます。 工場出荷時は「Pt1000」に設定されています。 ISC202GおよびISC202SJ: 「Pt1000」および「サーミスタ」のどちらにも対応できます。 工場出荷時は「サー...
ISC40GJは一般用、ISC40SJは本質安全防爆仕様の電磁導電率検出器です。 外形寸法や仕様はほぼ同じですが、測定できる液の温度が異なります。 ISC40GJ: 測定液温度-10~130℃ ISC40SJ: 測定液温度-10~105℃ なお、組み合わせて使用できる変換器(または伝送器)も下記のように異なります。 ISC40GJ: ISC450G 4線式電磁導電率変換器、ISC202GJ 2線式電磁導電率伝送器(非防爆形) ISC40SJ: ISC202SJ 2線式電磁...
電磁導電率検出器の設置係数について
(an-isc-detector-04-installation)
電磁導電率検出器の「セル定数」は検出器の導電率測定値と溶液の真の導電率値の比率です。 この値は、個々の検出器によって多少の違いがあります。 また、実際に使用する時の設置状況で調整する必要があることから、従来は「設置係数」と呼ばれていました。しかし、この呼称は紛らわしいため、現在は「セル定数」と呼ぶことにしています。 個々の検出器のセル定数は、検出器の銘板に記載されていますので、変換器(または伝送器)と組み合わせて使用する際に設定してください。 ...
電磁導電率検出器の洗浄について
(an-isc-detector-05-clearning)
電磁導電率検出器は少々汚れが付着しても、先端のドーナツ状の穴が塞がるような汚れでなければ測定精度に影響を及ぼしません。 時々、手洗浄で汚れを落とすだけで安定した測定ができます。 ...
電磁導電率検出器ケーブルの長さ
(an-isc-detector-06-cable-length)
ISC40GJ(一般用電磁検出器)は中継端子箱を使用して検出器ケーブルを含めて50mまで延長できますが、ISC40SJ(本質安全防爆用電磁検出器)は最長20mまでで延長はできません。 なお、購入した検出器のケーブルが長すぎた場合は、ケーブルの端末処理が面倒ですので、途中で切断せずにそのまま使用してください。 ...
各種の取り付け用部品が用意されていますので、用途に合わせて選択してください。 ピットや開放型のタンクなどで、検出器を浸漬させて測定したい場合: 潜漬形ホルダ(ISC40FDJ)を使って取り付けてください。材質は耐熱塩化ビニル樹脂またはステンレス鋼(SUS316)、長さはそれぞれ1.0m、1.5m、2.0mの3種類です。 配管の途中から抜き出して測定したい場合: 流通形ホルダ(ISC40FFJ)を使って取り付けてください。 配管や密封型タンクに直接取り付けたい場合: IDFクランプ(ISC4...
導電率検出器のケーブル端末の端子は、下記の3種類が用意されています。 ピン端子 : FLXA21, SC202G, SC202SJ, SC402G, ISC202G, ISC202SJ 丸形端子 : SC202G-A-□/TB, SC202SJ-1-□/TB, SC450G, ISC202G-A-□/TB, ISC450G フォーク端子 : SC100, SC202G-A-□/TB, SC202SJ-1-□/TB 詳細は、一般仕様書 「導電率検出器」(GS12D08G02) をご参照下さ...

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