YOKOGAWAの統合オペレーションソリューション
統合情報サーバは、お客様のビジネス環境の変化に対応し、新しい価値を共に創出します
統合情報サーバ(Collaborative Information Server: CIサーバ)を通して、ITの最新技術を活用し、操業/生産の効率維持向上を図ること(DX: デジタルトランスフォーメーション)で、お客様の「各サイト・プラント全体の統合オペレーション」を推進し、個別最適から全体最適への変革を実現します。
統合情報サーバ 最新リリース情報
国際標準規格への対応を拡充し、柔軟でセキュアなアラーム管理で最適な統合オペレーションを実現
統合情報サーバとプラント内のシステムや機器との接続性を向上させる機能強化を行いました。統合情報サーバ上でのアラームの統一的な管理が可能です。
最新版:R1.03機能アップ概要 (2023年8月)
- OPC UA A&Cメッセージの受信機能を搭載
OPC Unified Architecture Alarms & Conditions(UA A&C)のクライアント機能に対応しました。これにより、セキュリティを確保しながら、サードパーティ製品を含むOPC UA A&Cサーバ対応機器のアラームおよびシステムの状態を、統合情報サーバで受信できるようになりました。オープンなシステムにおいて、アラームを受信し管理できます。 - Vネットを介した「CENTUMTM VP」や「ProSafe-RS」のアラーム受信機能を追加
統合情報サーバと当社の統合生産制御システム「CENTUM VP」、安全計装システム「ProSafe-RS」との連携を強化しました。統合情報サーバ上で操作監視する上で、「CENTUM VP」および「ProSafe-RS」のアラームを直接受信できます。
統合オペレーションで個別最適から全体最適へ変革
プラントは、必ずしも一カ所に集中して所在しているわけではなく、離れた各拠点サイトに点在するケースも多くあります。また、サイト内でも複数のプラントが存在し、そのプラント自身も様々な設備・機器から構成されており、それらを複数のシステムでそれぞれの目的に合わせた管理・操業を行っています。さらに各設備やシステム自身も、様々な機器と繋がっています。
多くのプラント産業では、サプライチェーンのグローバル化や製品ニーズの多様化により、原材料やオペレーションの複雑化の課題や、オペレータの高齢化が進み熟練者が減少するなどの問題が顕在化してきています。
その中で利益を意識した操業を実現していくには、単体のプラント内のみの個別最適ではなく、プラント間・サイト間を超えた全体最適での統合操作監視・管理を円滑に効率的に行う必要があります。
第四次産業革命で抱える課題
近年では、ビッグデータ、AIやロボットなどをプラント操業に活用する動きが加速しています。その第一歩として「プラントのデジタル化」を実現して、プラントを把握することが必要となります。
「プラントのデジタル化」の実現には、各サイト・プラントにまたがる膨大な量のデータを、プラント操業に活用可能な付加価値ある情報へと変化させること、つまり「データの情報化」が必要となるため、その仕組みなしには全体最適への変革の実現は非常に複雑かつ困難なものとなります。
統合情報サーバで課題を解決
各プラント内の生産・操業に関わる様々なデータ・情報の統合管理や、各プラントを構成する様々なシステム(DCSや設備管理システム etc.)の統合操作監視を通して、単一プラント内のシステム統合はもちろん、各サイトに広域にまたがった複数プラント全体を通してのシステム・設備・機器の統合を実現します。
さらに各サイトを、それぞれの役割/権限/担当分野に適した階層構成で統合管理することで、企業全体を通しての俯瞰した統合オペレーションを推進します。
統合情報サーバの主な特長
リモートオペレーション:
サイト・プラント全体を通した効率的な操業と生産性向上を実現
IT/OT統合:
様々な設備・システム・機器の統合により生産現場の全体を把握
生産最適化:
全体最適視点での生産全般の最適化でよりよい操業を実現
詳細
リモートオペレーション
サイト・プラント全体を通した効率的な操業と生産性向上を実現
全体を通した効率的な操業および生産性向上の両方を実現するためには、各サイトに常駐している現場オペレータや、現場から遠く離れて所在する経営層・各分野における専門家・各事業部間でのコラボレーションが必要不可欠です。
また、昨今のベテランオペレータの減少や技術伝承問題など、現場における人材不足・労働力不足の課題を解決するためにも、リモートによる各サイト・プラントの操作監視も必要です。
統合情報サーバでは、遠隔にまたがる各サイト・プラント同士の繋がりや、人と人との繋がりを実現することで、生産現場全体の人とモノをリアルタイムに把握・俯瞰できます。全体を通しての生産性向上だけでなく、遠く離れた現場においても安定かつ効率的な操業を実現します。
リモート操作監視
操作監視画面はHTML5をサポートしており、遠く離れた場所でもWebブラウザにて監視・操作実行が可能です。
PCの他、タブレット端末やスマートフォンにも対応しており、リモートオペレーションに適しています。
例えば、本社に駐在する専門家や生産管理者は、遠く離れた場所に所在する現場オペレータに対しても円滑かつ適切にサポートすることができます。現場での作業で、専門的な技術・知識が必要とされる際にも、本社から人を派遣することなく円滑に行えるため、操業の省人化やプラントの自律化にも貢献します。
また、Webブラウザの環境はネットワーク経由の攻撃や端末操作による直接攻撃、コンピュータ/データの盗難・漏洩などのセキュリティ脅威も懸念されますが、それらからの保護にも対応します。
リモートエンジニアリング
Webブラウザが表示できる環境があれば、リモート環境にあるクライアント端末からでも、特別なプログラムをインストールすることなくエンジニアリング可能です。
また、複数のエンジニアが、エンジニアリングデータベースをローカル端末/リモート端末から同時にエンジニアリングを行うことも可能なため、効率よくエンジニアリング作業ができます。
IT/OT統合(IT/OTコンバージェンス)
プラントを構成する様々な設備・システム・機器の統合で生産現場全体を把握
統合情報サーバは、業界標準通信規格であるOPC UA、ODBC(Open Database Connectivity)や、機器同士の通信を介しての多種多様なデータ・情報をインターネット上でやりとりするIoT(Internet of Things)に最適な通信規格のMQTT(Message Queuing Telemetry Transport)をサポートしています。
これにより、様々な機器および設備・システムと幅広く繋がることが可能になり、単一プラント内のシステム統合はもちろん、各サイト内に複数存在するプラント全体を通しての統合管理を実現します。
DCSなどの統合生産制御システムで収集・監視を行っているプラントのプロセスデータのみでなく、様々な設備や装置を管理している機器・システムからのデータが収集できます。それら膨大なデータの長期間蓄積やデータサーバの冗長化も可能なため、高信頼で安定したシステム統合管理にも貢献します。
また、IEC 61850通信規格にも対応しているため、計装分野(連続制御、DCS)と電気分野(シーケンス制御、PLC)の統合=EI統合(Electric-instrument Integration)を実現します。EI統合を実現することで、すべての製造現場で電気と計装の両方を一括で運転/操作することが可能になり、製造現場システムの一体化と、包括的な運転/操業システムの構築を推進します。
対応通信規格/プロトコル
- OPC UA
- ODBC
- IEC 60870-5
- IEC 61850
- MQTT
- TCP/IP
- DNP3
- Modbus
- HART
用意している通信ドライバ
- 横河電機 Vnet/IPドライバ(CENTUM VP、ProSafe-RS接続)
- STARDOM FCNドライバ
- FA-M3ドライバ
- Rockwell Automationドライバ
- Siemensドライバ
- Emersonドライバ
- RTUプロトコルドライバ
- MELSECドライバ
- OMRON FINSドライバ など
全体最適視点での生産最適化
サイト・プラント全体を通した生産全般の最適化でよりよい操業を実現
プラント単体の操業・生産の管理や実行だけでなく、全体を通しての生産効率向上/改善をしていくためには、生産情報・品質情報などプラントの操業・生産に関わる多種多様なデータ(OTデータ)を収集・蓄積し、ITとの融合(IT/OTコンバージェンス)やAIとの連携を通して、プラント操業に活用可能な付加価値ある情報へと変化させること、つまり「データの情報化」が必要となります。
各プラントは、多種多様な設備・システム・機器から構成されているため、非常に多様かつ膨大な量のデータが存在していますが、そのままの姿ではプラントの生産効率向上/改善活動に活用することは困難です。
それら生産情報・品質情報・設備稼働率などのデータは相互に関連をしており、その関連を整理することにより初めて、プラントの現在の状態を把握することや、将来の改善に向けた解析を行うことが可能になります。
統合情報サーバでは、プラント操業・生産の管理や実行を行えるだけでなく、それらに関わる多くの様々なデータをお客様にとって価値があり、活用できる形へと変化させる:「データの情報化」を実現し提供します。
データの単なる収集・蓄積だけでなく、それらを情報モデルとして提供し幅広く活用することで、お客様のプラントの生産全般の最適化・よりよい操業を実現していきます。また、統合生産制御・安全システムとの連携により、操業に伴う変更や操業中に発生した事象などのデータを取得し続けることで、情報モデルを常に最新状態に維持します。安全・安定で安心なプラント操業の実現はもちろん、利益・収益を意識した操業や、操業中の柔軟な変更への対応にも貢献します。
ソフトウェア・アプリケーション、AIとの連携とデジタルツイン環境の活用
統合情報サーバでは、生産現場からのプロセスデータ(OTデータ)を単に収集・蓄積するだけでなく、それらビッグデータをお客様の目的・用途に合った状態にデータ整形し、提供することができます。
また、AIと連携することで、最適な制御ロジック・手順のアルゴリズムを導出し、その導出したアルゴリズムが効果的に働くかをデジタルツインの環境を活用して事前検証することも可能です。検証済みのアルゴリズムを、統合情報サーバを通して生産現場へフィードバックすることで、プラントやシステムの深化を促します。
これらのサイクルをまわすことで、プラント運転効率の向上や、プラント保全の効率化、企業の収益性向上に寄与し、全体を通しての生産全般の最適化とよりよい操業を実現していきます。
例えば...
- 生産現場での課題の一つである、生産工程や手順の安定化・最適化を支援する品質改善ソフトウェアとの連携
- AI、機械学習を用いた設備・機器の故障予知やメンテナンス業務の判断サポート
- プロセス産業向けのプラントの現場レベルから経営・コーポレートレベルまでの組織をまたがった管理目標(KPI)の連携
- 市場予測や天気予報などのWebアプリケーションや、地理情報システム(GIS: Geographical Information System)との連携
組織間の効果的なコミュニケーション
企業内での役割/権限/担当分野によって、参照したいデータ・情報は異なります。
統合情報サーバでは、各々の担当業務・役割や、様々な場面・状況に適したデータ・情報をリアルタイムに表示し確認することが可能です。
各サイト内のプラントの状態や、プラントの操業に関連するデータをリアルタイムに把握することが可能なため、柔軟な対応や意思決定を行うことができます。各々に適したタイムリーで適切なアクションを取ることで、全体最適での統合オペレーションを実現します。
クラウド連携
オンプレミス環境でのシステム構成に加え、統合情報サーバを、Yokogawa Cloud ※1とソフトウェアライセンスおよび保守をセットにしたPaaS(Platform as a Service)※2として利用することが可能です。クラウド環境で統合情報サーバを動作させることにより、プラントに設置されるPCなどのハードウエアを削減することができ迅速なプロジェクト立ち上げと保守作業の低減に貢献します。Yokogawa Cloudと一緒に活用することで、より強固なセキュリティ環境を確保できます。
詳細はR1.02のプレスリリース記事をご確認ください。
※1 Yokogawa Cloud
当社のクラウドプラットフォームで、産業用クラウドアプリケーションの開発と展開を加速し産業変革を実現するための Industrial IoT の基盤です。このプラットフォームを利用したアプリケーションとソリューション はさまざまな情報ソースからデータを収集、加工し、新たな価値を提供します。また、業界固有のアルゴリズムやモデル も提供、アプリケーション間を統合し、迅速な意思決定と高度なレベルの自動化をサポートします
※2 PaaS(Platform as a Service)
アプリケーションソフトが稼動するためのハードウエアやOSなどのプラットフォーム一式を、クラウド上のサービスとして提供することを指します。統合情報サーバやそれをインストールするのに必要なハードウエアをクラウド上に配置することが可能になります。
関連情報
ドキュメント&ダウンロード
カタログ
- Yokogawa Renewable Solutions WIND POWER (4.9 MB)
- スマートマニュファクチャリング - デジタルトランスフォーメーションが築く未来
- 統合情報サーバ カタログ (4.8 MB)
- 統合情報サーバ リーフレット (1.9 MB)
取扱説明書
- CIサーバソフトウェア使用許諾条件書 (349 KB)
- CIサーバ オープンソースソフトウェア使用許諾条件書 (1.9 MB)
動画
変化の激しい現代において競争力を維持し続けるには、プラントの操業においても、デジタル技術を用いた変革:デジタルトランスフォーメーション(DX)が必要です。
YOKOGAWAの統合情報サーバは、DXを活用しデータ駆動型の統合オペレーションを実現することで、企業の生産活動を支援します。
横河電機の仮想化システムはライフサイクル全体でのコスト削減、また可用性の向上に貢献します。
ニュース
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プレスリリース 2023年8月15日 OpreX Control and Safety Systemのラインアップである「Collaborative Information Server(統合情報サーバ)」を機能強化
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