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【横河メータ&インスツルメンツ】可搬性が向上し、バッテリーで駆動するスコープコーダ「DL350」開発・発売

2017年6月12日発表

 横河メータ&インスツルメンツ株式会社(本社:東京都武蔵野市 社長:山崎 正晴)は、オシロスコープとデータレコーダの長所を併せ持ったスコープコーダの新ラインアップとして、小型軽量化により可搬性が向上し、バッテリーで駆動するスコープコーダ「DL350」を開発、6月13日から発売しますのでお知らせします。

 スコープコーダ「DL350」により、製品や装置の実地での動作性能試験、トラブルシューティングの現場で、上位機種「DL850E/DL850EV」と同様に、多種類の信号を高信頼、高精度に測定します。当社は、ラインアップ追加によりお客様の選択肢を拡大し、さまざまな測定場面におけるニーズに応えていきます。

DL350
DL350

開発の背景

 当社のスコープコーダ「DL850」シリーズは、優れた耐ノイズ性設計による高信頼性と、多チャネルで多種類の信号を高精度に長時間測定できるという特長を有し、省エネの鍵を握るインバータの信号測定や自動車の電気系統、制御系統の信号解析などに幅広く使用されています。2010年に初代モデル「DL850/DL850V」を発売して以来、電気・電子機器や自動車等の開発における、省エネルギー設計や製品の高性能化を追求する多くのお客様に支持されてきました。スコープコーダ「DL850」シリーズは、主に実験室での製品開発に使用されてきましたが、近年、製品や装置の実地での動作性能試験やトラブルシューティングの現場で使用しやすい測定器を望む声が高まってきました。

 そこで、今回当社は、多種類の信号を高信頼、高精度に測定する上位モデル「DL850E/DL850EV」と同等の特長を有しながら、可搬性を大幅に向上した「DL350」を開発、スコープコーダのラインアップに追加しました。

製品の特長

  1. 小型軽量ながら高信頼、高精度に測定
     上位機種「DL850E/DL850EV」から本体重量を約5割削減、3.9キログラムへの軽量化と薄型による小型化を実現しました。「DL850E/DL850EV」と共通のプラグイン入力モジュールの採用により、小型軽量ながら「DL850E/DL850EV」と同様に、高い信頼性と高精度な測定を実現しました。また、「DL350」は充電式バッテリーの内蔵が可能で、電源がない現場でも測定できます。
  2. 多種類の信号を長時間測定
     高信頼の測定を必要とする現場試験では、主に小型のデータロガーや小型の絶縁入力対応のオシロスコープが用いられますが、前者は高速信号に対応できず、後者は測定信号が電圧に限定され、長時間の連続測定に適しませんでした。「DL350」は、オシロスコープに迫る高速な波形測定性能を備えており、電圧、温度、ひずみ、加速度、周波数、車載通信規格(CAN、LIN、SENT)に対応した通信信号など、多種類の信号を、大容量メモリとSDカードにより最大50日間、最大絶縁8チャネル、連続測定することが可能です。また、モジュール型のため、目的に応じて入力信号の種類を容易に変更できます。
  3. GPSの位置情報と連携した測定
     別売アクセサリとしてGPS(全地球測位システム)ユニットを用意しました。測定データに位置や速度、時刻等の情報を付加できますので、自動車開発時の実車走行試験において、走行位置と各種データの相関関係の比較が可能です。
  4. 簡単な設定・操作
     タッチスクリーンを採用し、直感的で分かりやすい操作性を追求しました。“現場ですぐに使える”をキーワードに、測定シーンに合わせてオシロスコープとメモリーレコーダの2つの操作モードから選択可能としました。「DL350」専用のPCアシスタントソフトウエアにより、PCによる「DL350」の設定ファイルの編集に加えて、本体設定への反映や計測データのバックアップが可能なため、慌ただしい測定現場での作業効率を向上します。

主な市場と用途

  • 産業機器・電力・自動車等輸送機器の製品開発における現場評価試験、トラブルシューティング
  • プラント・ビルなどの設備の保守・検査

スコープコーダについて

 スコープコーダは、耐ノイズ性能が重視されるメカトロニクス分野の開発現場で、多チャネルの物理信号を長時間観測できることが最大の特長です。瞬時の現象を捕捉するオシロスコープと、長時間に及ぶトレンドを高分解能で記録するデータレコーダの長所を併せ持っています。

以上

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