横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

既存蒸気設備をアップグレード:渦流量計 VY シリーズの導入

目次

  1. はじめに
  2. 蒸気流量計の既存設備への導入及びリプレース需要が増加している理由とは?
  3. 渦流量計 VY シリーズを導入する利点とは?
    3.1. 他社からの置き換え及び既存配管への導入
    3.2. 従来機種からのリプレース
    3.3. オリフィス流量計からのリプレース
  4. まとめ

1. はじめに

蒸気は多くの産業で利用されている高温・高圧の熱媒体です。蒸気は化学プラントや工場に張り巡らされた蒸気ラインから供給され、反応炉や装置の温度管理、殺菌、洗浄、空調管理など多数の用途に用いられています。蒸気を測定できる流量計の種類は限られています。

その中で、渦流量計 VY シリーズは蒸気流量計として最適です。VY シリーズは豊富なラインアップとデジタル化技術により、お客様のメンテナンス効率及び省エネルギー活動に必要な蒸気の見える化に貢献します。
詳細な仕様及び機能は、渦流量計 VY シリーズ製品ページをご参照ください。また、VY シリーズが蒸気流量計に最適な理由を示したチュートリアルページがありますので、こちらもご参照ください。

 Vortex Flowmeter VY Series

本記事では、近年需要が増加している蒸気流量計の既存設備への導入、及び既設蒸気流量計のリプレースに VY シリーズが最適な理由を紹介します。

 

2. 蒸気流量計の既存設備への導入及びリプレースの需要が増加している理由とは?

蒸気は温度管理が容易かつ比較的安価な流体です。そのため、蒸気の管理は製造プロセス流体よりも優先度が低く後回しにされてきた傾向があります。しかしながら、近年の燃料費高騰により、蒸気利用量が経営に与える影響は強くなっています。蒸気利用量を最適化するために時間と費用をかけて蒸気設備を新調することも可能ですが、まずは既存設備を活かした改善活動を行うことが一般的です。改善活動の第一歩として蒸気の詳細な測定が重要となり、蒸気測定が行われていない場合には蒸気流量計の新規導入が必要となります。

一方、既設蒸気流量計が測定精度や測定範囲の面で現在の要求を満たさない場合には、流量計のリプレースが求められます。このような背景から、既存設備への新規導入や既設蒸気流量計からのリプレースの需要は増加しています。この際、蒸気利用量の最適化を低コストかつ短期間で実現するために、新規導入やリプレースが容易であることが重要なポイントとなっています。渦流量計 VY シリーズはこのような要求に応える最適な蒸気流量計です。

図1: 蒸気流量計の導入及びリプレース需要が増加している流れ
図1 : 蒸気流量計の導入及びリプレース需要が増加している流れ

3. 渦流量計 VY シリーズを導入する利点とは?

本項では、実際の状況ごとに VY シリーズの導入及びリプレースの利点を紹介します。

3.1 他社渦流量計からの置き換え及び既存配管への設置

渦流量計 VY シリーズは、センサーと渦発生体が一体となった独自の検出構造のため、他社渦流量計と比べて、フランジタイプの面間寸法が短い、また、すべてのプロセス接続において直管長が短いという特長があります。そのため、取り付け条件の制約が少なく、他社からの置き換え及び既存配管への設置も容易です。

また、フランジとウェハの幅広い接続規格に対応していますので、様々な既存蒸気設備の条件に応えることが可能です。
渦流量計 VY シリーズの直管長の詳細についてはチュートリアル ”渦流量計に必要な直管長” をご参照ください。

図2: 他社からの置き換え及び既存配管への設置の容易さ
図2 : 他社からの置き換え及び既存配管への設置の容易さ

3.2 従来機種からのリプレース

VY シリーズの面間寸法は、1987 年販売開始の YEWFLO Style D 以降、歴代 YEWFLO シリーズと同じです。そのため、配管の追加工事不要で同じ場所へリプレースが可能です。この際に、内蔵温度計付を選定いただくことで、温度基準による正確な質量流量演算及びエネルギー流量演算が VY シリーズ単体で可能となります。

また、外部圧力計の電流出力を VY シリーズに取り込み、温度と圧力から過熱蒸気密度を正確に演算できる電流入力機能も仕様としてラインアップしています。演算機能に加えて、自己診断機能とプロセス診断機能を搭載しており、保全業務の効率化に貢献します。また、既存配管であっても、生産品目の変更やコジェネレーション設備導入などにより、蒸気量が少なくなるなど、既存流量計で測定が難しくなっていることも少なくありません。そのような場合は同じ面間寸法で縮小管と拡大管を兼ね備えた VY シリーズレデューサ形にリプレースできます。

更に、フルデジタル通信である VY シリーズ Modbus 通信形を導入いただくことで、瞬時流量、積算流量、流体温度、といった物理量に加え、機器の診断ステータス等の複数データを同時に取得することができ、蒸気モニタリング機能を広げることが可能です。

図3: 従来機種のYEWFLOシリーズから渦流量計VYシリーズへのリプレース
図3 : 従来機種の YEWFLO シリーズから渦流量計 VY シリーズへのリプレース

3.3 オリフィス流量計からのリプレース

オリフィス流量計は渦流量計に先だって蒸気流量計として利用されてきました。オリフィス流量計から渦流量計へのリプレース需要は一定数あります。その理由は、オリフィス流量計と比べて、渦流量計 VY シリーズは、測定精度が高い、レンジアビリティが広く変動に対応できる、圧力損失が小さい、導圧管含めた付帯設備が不要である、内蔵温度計により機器単体で質量流量が測定できる、運転時及び設置時のゼロ調が不要である、という特長があるためです。

これらの特長により、運転状況や季節変動に対応、エネルギー損失の抑制、付帯設備含めたメンテナンス工数の削減、外部の温度計や演算器が不要で設置が容易、定期的な調整不要で利用可能、といったメリットを得ることができるため、オリフィス流量計からのリプレース需要があります。

図4: オリフィス流量計から渦流量計VYシリーズへのリプレース
図4 : オリフィス流量計から渦流量計 VY シリーズへのリプレース

4. まとめ

本記事では、既存設備への導入及び既設蒸気流量計からのリプレースの需要が増加している理由と、渦流量計 VY シリーズにおける利点を紹介しました。横河電機の渦流量計の最新シリーズである渦流量計 VY シリーズは、多くの面からお客様の環境対策や省エネルギー施策を見える化により支援するために最適な蒸気流量計です。
関連製品のリンクから渦流量計 VY シリーズの製品ページをご覧いただき、ぜひご検討ください。

本記事が蒸気流量計の理解の助けとなり、渦流量計 VY シリーズがお客様の既存設備を活かした生産性向上の一助となれば幸いです。

 

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