2017年3月23日発表
横河電機株式会社（本社：東京都武蔵野市 代表取締役社長：西島 剛志）は、腐食監視に関する技術をもつ米国のRohrback Cosasco Systems, Inc.（以下、コサスコ社）と、ISA100 Wireless™※に準拠した同社の無線腐食センサ「MWT-3905」および「CWT-9020」とYOKOGAWAのフィールド無線用システム機器について、相互販売契約を締結しましたのでお知らせします。
この契約により、横河電機は、プラントの安全管理に役立つ腐食センサを無線フィールド機器のラインアップに加え、お客様の効率的な保守と安全に貢献してまいります。一方、コサスコ社は、YOKOGAWAのフィールド無線用システム機器と組み合わせにより、腐食センサの販売拡大を図ってまいります。
無線腐食センサ「MWT-3905」
提携の目的と概要
フィールド無線システムは、プラントに設置されるフィールド機器や分析計などと、監視・制御システムなど上位のシステムとの間の通信を無線化するシステムです。生産性向上や安全に対する意識の高まりから、プラントでより多くのデータを収集したいというニーズは高まっており、配線が困難な場所にも設置でき、有線システムに比べ敷設コストを削減できる無線フィールド機器の需要が増加しています。
当社は、ISA100 Wireless に準拠した無線技術および無線対応機器の開発に取り組み、各種の無線フィールド機器、無線用のアクセスポイントや管理ステーションなどを提供しています。一方、コサスコ社は、石油・ガス、石油化学、化学などの各種プラントにおいて、設備の腐食を測定する各種のセンサを提供する老舗企業で、世界各国で豊富な実績があります。
このたびの販売契約は、当社は無線フィールド機器のラインアップの充実を図り当社フィールド無線ビジネスの拡大を図ること、コサスコ社は無線フィールド機器と上位システムとの間をつなぐ当社機器の販売を可能にすることで自社無線腐食センサの販売拡大を図ることを目的として締結したものです。
コサスコ社の無線腐食センサの特長
腐食センサは、配管などの金属壁の減肉、劣化の状況を測定するもので、電気抵抗や超音波などを用いたさまざまな測定方式があります。販売契約の対象となるコサスコ社の「MWT-3905」は高速電気抵抗技術を、「CWT-9020」は線形分極抵抗技術を用いた接液型の腐食センサで、プラントのさまざまな環境下で測定を行えます。工業用無線ネットワークISA100Wirelessに準拠しており、高信頼の通信、低コストでの設置が可能です。また、海外の防爆規格にも対応しています。
主な用途
石油・ガスの海上設備およびプラント、石油化学、化学などのプラント、上下水道施設などにおける金属配管の腐食の測定
フィールド無線分野における当社の取り組み
当社は、高度な制御技術が必要な連続工程への無線通信技術の導入と、最適なフィールド機器をお客様が自由に選択できる環境を整えることを目指し、2010年7月にISA100 Wireless準拠のフィールド無線用システム機器と無線フィールド機器を世界で初めて製品化しました。
今後も、ISA100 Wirelessに準拠した無線フィールド機器やアダプタ等の関連機器を拡充し、お客様により高い価値をご提供する“ベスト・イン・クラス”のソリューションの開発に努めるとともに、無線通信技術の普及に取り組んでまいります。
※ ISA100 Wireless：
ISAが推進するインダストリアル・オートメーション用無線通信規格ISA100.11aに基づく通信技術とそれを実現するアプリケーション
コサスコ社の概要
1950年に設立された、腐食監視分野のリーディングカンパニー。石油・ガス、石油化学、水処理、化学、紙パルプ、および製薬などの分野で腐食の問題に対してさまざまなソリューションを提供している。センサ、プローブ、管理システムを含め、さまざまな機器を開発、製造している。現在は英国Halma plc.の傘下にある。
以上
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