横河電機株式会社
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食品の最先端工場における自動化とその先

1 はじめに

 YOKOGAWA(以下・弊社)は1915年の創立以来,計測,制御,情報の技術を軸に,最先端の製品やソリューションを産業界に提供し,社会の発展に貢献してきた。
 様々なお客様の課題解決に向けた取り組みは,お客様が生み出す経済価値を増大させるだけでなく,省エネ,省資源,温室効果ガスの削減,安全性の向上など,SDGsにも通じる社会課題の解決にも貢献している。2017年8月に設定したサステナビリティ目標Threegoalsの中で「すべての人の豊かな生活=Well-being」の実現に貢献することを宣言し,ライフイノベーション事業(現・ライフ事業)を立ち上げた。
 ライフ事業では2020年に「私たちは世界に先駆け“BioIndustrialAutonomy”を実現し笑顔で暮らせる社会の発展に貢献し続けます」という事業ビジョンを策定した。食品の生産を含む5つの事業領域において,既存のビジネスに加え開発中の新技術・製品を起点として事業を拡大し,基礎研究から物流サービスまでバリューチェーン全体での変革の実現に貢献することで本ビジョンを実現する(図1)。

ライフ事業
図1

 食品の生産領域においてはお客様が抱える課題に寄り添い,お客様の運用に適した工場のあるべき姿を提案していくことで,「食の安全・安心の確保」と「コスト低減」の取り組みを支援するとともに,働きやすい現場づくりを目指している。既存工場における運用改善や課題解決に加え,近年では新工場建設時の運用検討,システム化検討を構想段階から相談いただくことも増えている。
 本稿ではシステム導入の提案,導入時のプロジェクトマネージャーとして数多くの食品工場のお客様と会話してきた経験をお伝えしたい。

 

2 食品製造業に求められていること

 食品製造業の皆様は日頃より「品質の確保」と「コストの低減」に尽力されていることと思う。消費者から求められる高い品質を満たすために安全・安心への取り組みを強化し,徹底的にムダを削減しコストを最小限に抑える。この大きな2つの課題は今後も存在し続ける。
 更に昨今では労働人口減少の問題,そしてCOVID-19の影響を受けた新しい生活様式・労働環境に向けた改善の取り組みも求められている。どのような環境下においても稼働し続けなくてはならない食品製造業には,「事業継続」も求められている(図2)。
 

食品製造業に求められること
図2

 約30年後の2050年における労働力人口は現在の3分の2に減少すると推測されており,操業,特に自動化設備に対する投資は増加傾向にある。人の力に頼る製造作業のモデルでは将来的に生産が立ち行かなくなる可能性が高いため,近年ではスマート化技術やIoT,AI,DX(デジタルトランスフォーメーション)と言った相談を受けることが増えている。これらの技術を活用し,生産現場の安全性,製品品質とコスト競争力の向上を実現する準備を進める必要がある。それがスマート工場化であり,まず目指すのは「自動化」である。なお自動化とは直接作業の機械化だけではなく,間接作業の自動化も指している。
 次の節からは食品製造業における自動化の事例を紹介する。

 

3 生産現場をスマート化する“自動化”のポイント~製造現場編~

 製造に直結する自動化として「人手作業の自動化」「ライン検査作業の自動化」「生産業務の脱属人化」の3点を紹介したい。

製造作業の観点

3. 1 人手作業の自動化

 現場作業には多くの手作業が存在し,作業員に負荷がかかっている。機械化を進めることで,負荷・工数の削減と共に生産効率の向上を期待できる。しかし導入のポイントを意識せずに進めると期待した効果を出せないこともある。
 A社では袋詰めの工程が人手作業のためにボトルネックになっていた。そこで補助金を使い自動包装設備を導入すると当該作業の作業効率は倍になった。しかし運用してみると中間品の供給,包材の供給や出上がった袋を梱包する作業員も必要で,結局人手不足がボトルネックになってしまった。
 これは自動化する工程前後の「モノの流れ」と「作業の流れ」を考慮せずに自動化設備を導入してしまった事例である。
 B社では原料の小分け計量作業を自動化した。しかし毎回手動で計量値を設定する必要があるためヒューマンエラーが起きてしまい,実績を記録するのも楽にならなかった。
 これは自動化設備への設定データや設備からの実績データなど,「情報の流れ」を意識できていなかった事例である。
 以上の事例からお分かりいただけるように,「設備単体の自動化」と「ラインの自動化」は別である。
 機械化やロボット化による設備の自動化は有効な手段ではあるが,ラインの自動化とは人を介すことなくモノや情報が流れることである。部分最適で機械化やロボット化を進めてもボトルネックが変わるだけということを認識し,全体を見て検討することが必要である。
 例えば先程のB社の事例では,計量作業のみではなく製造全体を管理する製造管理システムを設けることで,自動化設備と指示・実績をつなぐ前後関係を意識した環境になり,人員負荷・工数削減が可能になったはずである。
 このように中核を担う製造管理システムと自動化設備のデータ連携によって全体最適を実現することで,導入効果をより高めることができる(図4)。

製造管理システム
図4

 

 

3. 2 ライン検査作業の自動化

 金属検知機,X線,ウェイトチェッカなどの主な検査機器類は既に自動化が進んでいるが,異物を発見するためにライン上で検査員が目視検査を行っている現場は多い。特定の検査員のスキルへの依存負荷,疲労での集中力低下による精度のバラつきが発生しやすい。また,COVID-19対策としても製造現場の人員は極力減らしたいところだ。
 近年ではカメラ性能やマシンスペックも大幅に進化しており,ディープラーニング(深層学習)の活用事例も増えている。
 C社では目視でないと見つけられなかった小さな異物の発見や,製品の模様と異物の判別が可能になった。
 D社では大きさや色だけでは判別できないような画像検査を,2次元データだけでなく,高さを含めた3次元データを掛け合わせて判断している。
 従来のルールベースで行う閾値処理などの画像処理では,正常品をNGとしてしまう過検出の発生やパラメータ調整の限界があった。人間が経験を積んで学習するのと同様に,AIが入力データを経験としてルール・パターンを学習するディープラーニングを使用することで,熟練の作業員が行っている目視検査を自動化することが可能になる。
 良品と異物の差が少ない場合や,状況により良品と不良品の色が変わるような場合には,ハイパースペクトルカメラを使用し波長を捉えることで対象物の材質が分かるようになる。野菜や果物,乾燥麺などでの異物検出,フライ食品の揚げ具合や焼き色の均一化,食品自体の傷み度合いや鮮度の把握も実現できるかもしれない。

3. 3 生産業務の脱属人化

 労働人口の減少と技能継承の観点から,脱属人化は今後より一層重要な取り組みになると考えられる。属人化は多くの工程で発生しているが,今回は計画立案業務と作業手順標準化の2つを紹介する。
 計画立案業務は,個人に依存しているケースが多い。アレルゲンなどの品質に影響を与える条件を考慮した製造順序,品種切替による型替えや洗浄などの回数削減,設備や人などのリソースの最適化を熟練の担当者が考慮し計画を立案する。知見を持つ担当者が休暇を取りづらいという声を耳にすることも多い。
 E社では担当者が1日かけて1週間分の生産計画を立案していたが,生産スケジューラを導入した結果スケジューリングが自動化され,人手作業は微修正を加える程度となった。
 また計画変更の多い食品工場では,迅速な情報共有が必須である。1人で抱えていた業務を,ガントチャートによる見える化,計画立案ルールのシステム化を行い,それらを即共有することによって脱属人化が可能になる。このような取り組みはシステムを導入すること以上に,工程間の制約条件を洗い出す最良の機会であり技能継承につながる。また製造現場では原料や資材が正しいか,期限切れになっていないか,正しい順序で作業が行われているかなどのチェックが頻繁に行われている。
 脱属人化するためには,誰もが同じように作業ができるよう作業手順を標準化することが重要であり,その結果作業品質の安定化につながる。さらに同じ目線で比較できるようになるため,改善検討のきっかけにもなる。現場作業指示をシステム化することで,システムの作業指示に従って作業を行うことや,バーコードを活用した原料・資材のチェックが可能になる。その結果,人と人で行っていたダブルチェックを人とシステムで行えるようになり,作業人員削減になる。
 熟練者がいないと現場が回らない,判断ができないという状況を改善するため,熟練者への依存や負荷を下げていく必要がある。また誰でもサポートに入れるような環境を構築できるため,作業手順標準化はCOVID-19対策としても有効である。

4 生産現場をスマート化する“自動化”のポイント~間接・管理業務編~

間接作業や管理業務として「突発故障の起こらない環境構築」「ペーパレスでの製造が可能な環境構築」「管理に必要なデータ収集の自動化」の3点を紹介したい。

間接・管理業務の観点

4. 1 突発故障の起こらない環境の構築

 設備保全に課題があるお客様は非常に多い。稼働率に最も影響を与えるのは設備だが,多くの工場では故障が発生してからの事後保全対応になっており,原因の解析にまで手が回っていない。
 この課題に対して設備保全の事後保全から予防保全への変革を支援している。
 突発故障の起こらない環境構築の1つとして,現場のコントローラによる機械学習を活用した自動解析,予兆のリアルタイム検知を行っている。設備の稼働データとして温度や電流,振動などを収集し,コントローラの中でリアルタイムに診断,モデルと比較し予兆を検知,メンテナンスが必要なタイミングで自動的にアラームを上げる。
 この仕組みでは情報収集,解析から診断までエッジ(装置や端末の近く)で実施することで,異常検知までの時間を短縮できる。そして解析結果のみを上位システムに転送することで大容量のストレージが不要である。
 さらに機械学習を用いて,正常に動いている「いつもの状態」を学習させ,そこから外れた「いつもと違う状態」を検知し,予兆としてアラームを上げる自動分析アルゴリズムを実行する。機械学習により,故障が起きるまでデータが取れず閾値が分からない,何度か壊れるまでモデル化できないと言った懸念は解消できる。
 この予兆検知はベテラン保全員の感覚に頼っていることが多く,退職に伴う技能継承が急がれる。
 予防保全への変革には適正な保全基準,点検項目を決めることも重要である。
 日常の保全業務である故障履歴,点検記録,保全記録などは,個別の紙帳票やExcelに記録されていることが多い。保全管理にシステムを用いることで各機器マスタにデータを紐付け,保全記録を登録し,保全データを一元管理することが可能になる。先程の故障予兆の通知も同様に管理することができる。
 定量的に情報共有し故障解析を行うことで保全基準の見直しが可能になり,「故障解析→保全基準の見直し→予防保全の実現」といったサイクルを回すことができる。
 設備要因による機会損失を無くすことにより,稼働率が向上するだけでなく品質の改善効果も期待できる。
 また予防保全は保全周期の見定めによって故障発生を防ぐだけでなく,過剰予防保全を防ぐことによるムダの削減にも効果的である。予兆検知により修理や調整が必要なタイミングを自宅や出張先から把握できれば,突発の呼び出しがかかっても,状況を把握し直ちに遠隔で指示することも可能になる。

4. 2 ペーパレスでの製造が可能な環境構築

 COVID-19対策としても外部から紙や媒体を持ち込まないことが推奨されるため,ペーパレス化も重要な取り組みである。
 紙運用は記入の手間がかかり,帳票の回覧に時間がかかってしまう。転記ミスや誤記への対策も必要な上,作業中に記入するため読みづらいこともある。
 ペーパレス化することにより作業実績などのデータも電子化されるため,手書きや回覧の時間を大幅に削減できる。実績集計も不要,日報作成の工数削減にもつながり,データ精度の向上や業務の効率改善を実現できる。何よりも,それらの電子データは“カイゼン”するための材料になる。
 ペーパレス化をすることで生まれる効果は,他にもある。基幹システムと紙で運用している現場では,システムの計画と現場作業のメッシュが異なるために人が作業指示を分解,記録,回収,集計,転記するという業務が必要になる。これでは適切なマネージメントを行うことが難しい。
 基幹システムと製造現場の管理メッシュの差を製造管理システムでカバーすることで,システム間の連携を自動で行い,製造現場で作業確認を行うことで実績を自動的に送信することが可能になる。このように基幹システムへリアルタイムに連携をすることで,現場データを即時に経営判断に活用することも可能になる(図6)。

基幹システムと製造管理
図6

 

 また,ペーパレスによる記入・入力工数,回覧の工数が削減される上,データの精度が上がるため,トレーサビリティの精度アップ・追跡スピードアップにつながる。

4. 3 管理に必要なデータ収集の自動化

 ライン管理者が現場に行かないと作業状況や進捗が把握できない,生産計画を立てるために必要なデータを間接業務のメンバーが帳票を集めて判断する必要がある,といった困りごとをよく耳にする。
 様々な現場機器の稼働データを集約し,リアルタイムに集中管理・集中監視することで,現場に行くことなく迅速な状況判断ができるようになる。さらに作業品質や履歴のデータを管理することで,品質の確保だけでなく品質保証にも活用できる。
 加えてフードディフェンスなどで設置するカメラの映像データも同時に確認すれば,現場にいなくてもさらに詳しく状況が分かるようになり,即時判断が可能になる。人が現場に入らなくてもいいので品質への影響も極小化されていく。
 このような取り組みは,より一層の安全・安心を追求する1つの方法である。
 リアルタイムで複数のデータを見ることで,稼働状態や進捗状況・作業状況を正しく把握するとともに,品質検査データのバラつきも見えてくる。作業者が集中監視室で製造の進捗を監視・管理することができれば,現場における確認作業の時間を改善検討の時間に充てることができる。飛躍的な生産性向上も夢ではないかもしれない。
 既存工場で一気に集中管理を行うことは難しいので,弊社では段階的に実現するためのお手伝いをしている。
 COVID-19の影響により,出勤・出張制限なども出ているものと思われる。製造体制は感染予防の観点からできるだけ少人数にしておきたい,地域を跨いで応援を送り込めない,という安定稼働そして,安定供給への不安もあるのではないだろうか。知見を持ったメンバーが,本社や他工場から生産拠点の稼働をリモートで操作監視し,支援できる仕組みを整えてはいかがだろうか。
 稼働データを確認するだけでなく,実際の現場のカメラ映像を見ながらアドバイスしたり,手順やマニュアルを現場に送信して,画面上にAR(仮想現実)で手書きを加えたり,双方向なコミュニケーションを取ることも可能である。
 COVID-19対応で応急処置的に運用してきた方々も多いと思うが,これからはニューノーマルとして腰を据え長期的な視野でこのような環境を構築するべきだと考える。またベテランの方も少人数になっており,その方が別の現場に行ってしまうと仕事が回らなくなる。そのような「希少リソース」を最適に活用していくことも可能になる。
 このような環境を構築できれば,海外拠点の立上げなどでも本社や協力会社からリモートでの支援が可能になる。

5 生産現場をスマート化する“自動化”のポイント ~本社・事業部・経営者編~

 最後に本社・事業部・経営者視点での自動化のポイントを紹介したい。
 経営層の方々からは「基幹システムに工場で入力された製品や原価の実績により月報レベルでは確認できるが,詳しい生産状況を把握できない。現場は大丈夫なのかと心配している。」という意見を耳にする。
 このニューノーマルな時代,意思決定のスピードをあげる必要があるため「トップの意思決定に即した行動につながるルール」,つまり標準化が必要である。意思決定のスピードアップは各職場,部署ごとのデータを集めるのに時間が掛かっていては実現できないため,ペーパレス,そしてデータ集約が必須である。集約,一元管理をし,即座に分析されたデータを活用して経営層がスマートに判断,各職場が即行動できるようにする。これらを遠隔でも実現できる環境にする必要がある。各工場のシステムから生産にかかわる稼働データを自動的に集約できれば,どこにいてもアクセスでき,自宅や出張先からスマートフォンを覗くと工場が順調だとわかる。
 工場作業者・保全担当者・ライン管理者・経営層といった各階層で生産性の指標がリアルタイムに共有されることで,ビジネス環境の変化へ追従できているかをすぐに把握し,逸脱した指標があれば的確に指示を出せるようになっていく。

6 自動化の先

 ここまでデータ活用による現場作業の効率化,品質確保への取り組み,そして「意思決定を支援する」仕組みづくりについて紹介したが,人手を介した改善活動には限界がやってくる。
 では自動化された先はどうなるのか。ここからは,自動化された工場が常に自動的に改善される,つまり自律化して意思決定が自動的に行われる,そんな未来を紹介したい。
 自律化とは何か。自動化では一連のタスク間に人の判断が介在する。安全の保証やオペレーションをするのは人であり,予期せぬ事態には人が介入して対応する。ジャッジするためのベテランが減っていくため,人の介入がなく自動的に判断されていく必要がある。一方,自律化では安全性をシステムが保証し,オペレーションは機械やロボットが自動で行い,常に最善の調整が自動で行われ,予期せぬ事態にも人の介入なしに対応できる。このような工場を「自律した工場」と呼んでいる。
 弊社では,この自動化(Automation)から自律化(Autonomy)への変革プロセスを「IA2IA(IndustrialAutomationtoIndustrialAutonomy)」として描いている。人を介さずに最善の調整を自動で行えるようにするためには,現場のデータ,多くの情報を高度に活用していく必要がある。そのためにはDX=デジタルトランスフォーメーションに取り組む必要がある。生産ラインにおける自律化のイメージを紹介したい。
 図7は製造中の稼働データと品質データを自動的にモニタリングしながら,設備稼働パラメータのチューニングを自律的に実施している例である。

設備稼働パラメータのチューニング
図7


 従来はサンプル検査を行い,検査結果の状況と稼働状況を作業員が判断して前工程側の稼働パラメータの調整値を決め,作業員が手動で稼働パラメータの設定を変更していた。自律化した工場では稼働データと品質データのモニタリングを常時行い,自動調整するパラメータをAIで導き出し,システム連携で設備へそのパラメータを自動でフィードバックする。このようにデータを高度に活用していくことで,自律化が可能になる。
 他にもエネルギー予測から設備稼働方法や稼働パラメータを調整することや,故障予測での事前検知による生産計画立案を自動で変更することも可能になるかもしれない。
 このようにデジタルデータを活用して業務を変革することが,よく言われるDX=デジタルトランスフォーメーションである。現在各社でDXへの取り組みが検討されている
 DXの取り組みはツールだけでできるものではない。IT,IoT,センサ,そしてAIには多くのメーカがあり,それぞれ得意な領域も違うので,ベンダー選定にも苦労することと思う。また導入にあたってはデータを集めることによって何をしたいのか,何を目指すのかを定めた上で改善に取り組む必要がある。このステップを省略してしまうと,期待する効果を出せない。個別の事象をやみくもに潰していっても根本的な解決はできないため,あらかじめ描くグランドデザインが非常に重要である。グランドデザインを描く際に注意したいのは,自動化設備や自動化システム,IoT,AIといったような手法が主役ではないということだ。主役は業務の品質確保や生産性向上ための全体最適・業務改革である。構想を練るために現在の問題を洗い出し,課題化し,その根本が何かを整理し,10年後のありたい姿を描くことをおすすめしたい。
 ここまで自動化についてと,その先の自律化について,全体構想などの重要性について述べたが,事業継続のためには立ち止まっているわけにはいかない。「ハードル高いし,何から手を付けていいか分からない」という相談を頂くことも多いのだが,小さくても第1歩を踏み出してみた方がいい。
 コロナ禍で見えてきたムダな業務の見直しを始めることも,第一歩である。また,紹介した事例の中で言えば,
・ライン自動検査を1ラインの中の1か所で,まず自動化してみる
・データ収集を1工程,もっと言えば,1か所センサを付けて,まずは記録し,見てみる
 ダイエットをはじめるときに体重計に乗るのと同じように,まずは一歩チャレンジしてみると気になるポイントが出てくるはずである。
 また自分たちだけで進めようとせず,知見のある人をパートナーにして頼っていくことが大切である。今の時代,自分たちだけで何かをするというのではなく,信頼できるパートナーと一緒に創り上げていけばよい。
 弊社はCo-innovatingtomorrowをスローガンとして掲げ,お客様との信頼関係を深め,これまでにない価値を共に創造し,お客様と共に発展することを目指している。

 

本記事は 株式会社シーエムシー出版様「フードテックの最新動向」からデータをご提供頂きました。

業種

  • 食品

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