純水(導電率:0.1~50μS/cm)のpHを測定する場合は、下記のようなことに注意する必要があります。
- 測定液が化学的に純粋であるため、大気、接続部金属イオンおよびKCl溶液の混入などによってすぐに純粋性が損なわれ、pHの値が変わってしまいます。
- 測定液の導電率が低いため、漏れ電流により大きな電位が生じたり、外部からの誘導を受けたりして、測定誤差を生じます。また、流動状態では電極部に流動電位が発生して、S/N比が悪くなります。
- ガラス電極のガラス膜表面のイオン交換に時間がかかるため、応答が非常に遅くなります。
これらの問題点に対処するため、横河電機では純水用専用のpH検出器PH8EHPとホルダPH8HHを用意しています。
純水用ホルダに導入する測定液温度は最大50℃、圧力は大気圧(出口側大気開放)に抑えることが必要です。また、測定液流量は、測定液の導電率によって異なります。
下図に、測定液の導電率と測定液流量の関係を示します。
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