温度は、糖液の保存とその化学的性質の維持に重要な役割を果たします。温度が40.5℃を超えると糖の構造が破壊され摂食特性が失われます。温度の上昇によって貯蔵タンクの圧力が上昇し、結果的にタンクが爆発するという安全性の懸念もあります。
1919年1月15日に起きたボストン糖蜜災害(The Great Molasses Flood)は、貯蔵タンクの温度が40℃を超えて上昇し爆発したことが原因です。
糖液タンクは、計器室から約400m離れた場所にあります。標準的アンテナを取付けたワイヤレス温度伝送器YTA510が中継器を使用せず 2台据付けられました。ゲートウェイとの間に高信頼な直接通信経路が確立されました。
計器室内にModbus-イーサネット変換器が据付けられ、ゲートウェイとホストシステム(Allen Bradley PLC)との間に接続が確立されました。無線品質を高めるため、ゲートウェイのアンテナはリモートアンテナケーブルで延長され、室外に取付けられました。
当社は、一世紀にわたり高信頼でスケーラブルなオープン技術を提供してきました。ISA100 Wirelessソリューションは、お客様の所有費用を削減し投資収益率を最大限にすることで、インダストリアルオートメーション産業の課題解決に対応しています。
YTA510 温度伝送器は、温度を IEC 規格の熱電対(TypeK、E、J など 8 種類)あるいは IEC 規格の測温抵抗体(Pt100 など 3 種類)の信号として入力し、測定値に対応した値を無線信号に変換して伝送します。温度信号の他、設定パラメータの送受信も無線通信で行うことができます。電池駆動の場合には、信号線のみならず電源配線も不要になり、大幅な設置コスト削減が期待できます。通信仕様は ISA100.11a に適合しています。
横河電機はIoTを実現するISA100互換のゲートウェイ、アクセスポイント、メディアコンバータおよび管理ステーションを提供します。お客様のニーズに合致するネットワークを構築することができます。