下水高度処理プロセスにおけるセンサの適用
りん除去: 嫌気-好気法(A0法)
りん除去は、嫌気槽でのりん吐き出しが多いほど処理が良好になるため、嫌気槽の嫌気状況を常時監視し、最適な運転状況を維持する事が重要になります。
測定計器 | 監視項目 | 適用例 |
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1. 好気槽の DO 測定 2. 嫌気槽の DRP 計 or りん酸計測定 3. 流入水中の有機酸測定 4. 流入・放流水の全窒素 ・全りん測定 |
送風量の監視 窒素、りんの負荷量監視 |
DO 制御 攪拌機制御 有機物添加 一沈バイパス、凝集剤添加、 有機物添加などの運転制御 監視用 |
窒素・りん除去:嫌気-無酸素-好気法 (A20法)
この手法は、生物学的に窒素とりんを同時に除去するプロセスです。
嫌気槽での嫌気状況、無酸素槽での脱窒状況により、処理状況が大きく左右されるため、各種センサでのモニタリングが必要不可欠です。
測定計器 | 監視項目 | 適用例 |
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1. 無酸素槽の ORP 測定 2. 好気槽の DO 測定 3. 好気槽のアンモニア測定 4. 嫌気槽のりん酸計 or ORP 計測定 5. 流入水中の有機酸測定 6. 流入・放流水の全窒素 ・全りん測定 |
脱窒素状況の監視 送風量の監視 硝化状況の監視 嫌気状態の監視 りんの吐き出し量監視 有機酸の濃度監視 窒素、りんの負荷量監視 |
硝化循環制御 DO 制御 硝化制御・省エネ対策 攪拌機制御 一沈バイパス、凝集剤添加、 有機物添加などの運転制御 監視用 |
りん除去: 凝集剤併用りん除去法
BOD等流入有機物が少なく、生物学的にりんを除去するのが困難な場合や、処理設備自体がりんを積極的に除去するプロセスでない場合に使われます。
この手法では、凝集剤(PAC)を添加し、りん酸と化学反応を起こし、沈降させてから汚水より分離除去する方法です。
ここでのりん酸計は、凝集剤添加の指標として適用します。
測定計器 | 監視項目 | 適用例 |
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1. 嫌気槽のりん酸計 2. 流入・放流水の全窒素 ・全りん測定 |
りん負荷量の監視 窒素、りんの負荷量監視 |
凝集剤制御 監視用 |