お客様の課題
事業拡大に伴うプラントの新・増設で安全性を担保するパイプライン漏れ検知
リスク管理は、事業拡大の際にも重要なファクターとなります。
たとえばLNGや液体アンモニア、エチレン、硫黄、圧縮ガスなどの長距離パイプラインを新・増設する場合、施設内はもちろんのこと、近隣エリアに対しても、リスク回避の施策を講じる必要に迫られます。もし安全が保証できる要件が揃わなければ、プラントを新・増設できず、大きなビジネスチャンスを取り逃がしてしまう可能性があります。
光ファイバ分布型温度センサDTSXによるパイプライン漏れ検知のソリューションは、運用中のリスク回避だけでなく、プラント新・増設時の安全性を担保するコア・バリューとしても機能します。
あるプロジェクトでは、同アプリケーションをメインとした安全計装システムの導入によって自治体の承認が下り、住宅地の近くにリキッドアンモニアのパイプラインを通せるようになりました。工場とそこから約5km 離れた船着場とを結ぶパイプラインは、お客様の輸出事業の拡大に貢献しています。
パイプライン漏れ検知は、新しいビジネスを展開する際にも、大きな力となるアプリケーションです。
ソリューションとベネフィット
長距離を全範囲、24時間365日監視
パイプラインに這わせた光ファイバのセンサーが、パイプライン表面の温度変化を検知することで、漏れの発生を知らせます。
1台のDTSXとアプリケーションで、最長50kmまでのパイプラインをカバー可能。24時間365日、ブランクエリアのない監視が行えるため、リスク回避の措置として最適です。
微量な漏れも1m単位で特定し、シャットダウン
パイプラインは、微量な漏れでも大惨事を生む場合があります。しかし、圧力低下、マスバランス、モデリング等による方法では検知が難しく、場所の特定も非常に困難です。
一方、DTSXによる漏れ検知アプリケーションでは、最短10秒ごとに1m単位でパイプラインの表面温度の変化を捉えるため、微量の漏れでもすぐに検出可能。漏れた箇所の特定も容易です。
また横河電機のソリューションにより、漏れの検知と連動して、パイプラインをシャットダウンするセーフティ・システムを導入することも可能です。
ランニングコストを抑えながら、危機を回避
パイプラインに対するセンサの設置は、光ファイバのみで、それ以外の制御・電源系統のラインは不要です。
また、光ファイバのセンサはメンテナンスがほとんど必要ありません。
ランニングコストを大幅に抑えつつ、より高いリスク回避の効果を得ることができます。
DTSXによる温度モニタリングの仕組み
ラマン散乱光の強さを利用して温度を測定
光ファイバケーブル中に照射された光は、後方にラマン散乱光 ~照射された光と異なる周波数を持つ光~ を発しながらケーブル内を進むことが知られています。DTSXは、このラマン散乱光の強さが、温度と相関があることを利用して、光ファイバケーブルが敷設されている箇所の温度を測定(*)します。
たとえば6kmの光ファイバケーブルで、6,000点の温度が測定可能
光の往復時間と光速とを計算することで、温度を1メートル毎に測定します。測定ポイントも、1メートル単位のピンポイントで特定することができます。
(*) 1メートル毎の平均温度を測定
業種
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ガス・LNG
最適な管理・制御・監視・支援システムや現場機器・分析計や計測器、保守サービスなどのソリューション・製品・保守を通じ、お客様のビジネスパートナーとしてガス事業の持続的な発展と環境保護の両立に貢献し、エネルギー産業の未来を支える重要な役割を果たし総合エネルギー供給事業の発展に貢献します。
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化学
化学品製造の新しい“あたりまえ”を創出する DX ~ ワークキングスタイル変革の実践 ~
私たちの暮らしと日本のものづくりを支える化学産業。石油化学、機能性化学、ライフサイエンスなど分野も広く、製造現場が抱える課題や解決方法は多様化しています。「人」を中心として化学品製造業を取り巻く環境も大きく変わりつつある今、YOKOGAWA はDigital Transformation (DX) により実現される「新しい働き方」についてお客様と共有し、共にプラントの価値最大化を目指します。
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石油
日本の石油産業の各お客様は、プラントの老朽化や運転員の世代交代といった運転リスクの増大に対して、現場の保安力強化をはじめとする様々な取組みを進められています。
当社は、計測・制御・情報の分野で長年培ったノウハウと最新・最高の技術をベースに、日本の産業基盤を支えるお客様の課題解決ソリューションを提供し、お客様の将来の発展に向けた新たな価値を共創していきます。 -
鉄鋼
鉄鋼業界のお客さまは、世界的な過剰供給構造となっている鉄鋼市場において、コスト競争力強化のために生産拠点の集約化や集約先の設備の強化を図るなど、非常に厳しい経営環境に直面している中で、以下のような課題を抱えていると考えております。
- 安全対策の更なる推進
- 高品質/高付加価値製品の製造と徹底したコスト削減の両立
- ますます厳しくなる環境・省エネルギー問題への対応
- 製造/操業技術、ノウハウの共有と伝承
- 設備/装置の老朽化対策
一方で、ビックデータやIoTなど最新のICT活用により、これらの課題解決を加速させ、新たな付加価値を創出し、さらなる競争力強化につながることが期待されています。
YOKOGAWAは、これまで最新・最高の技術と、計測・制御・情報の分野で長年培ったノウハウをベースに製品開発を続け、日本の産業基盤を支えるお客様と共に進化してきました。
YOKOGAWAは、これまでと同様に、24時間365日のプラント安定稼働に貢献し続けると共に、お客様の新たな課題に対処し、お客様のビジネスの成長に貢献できる最良のパートナーとして、これからも努力を重ねていきます。 -
電力
石炭、石油、ガスを燃料とする火力発電は電力発電の大半を占めています。横河電機は火力発電所向けの1,000以上の納入実績を持ち、その経験と知識からお客様へ最適オペレーションと安全性へ貢献して参ります。
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食品
食品製造業の皆様は、「食の安心・安全の確保」と「コストダウン」の両立といった従来の課題に加え、感染症や省力化への対応などに取り組まれていることと思います。
YOKOGAWAは、お客様が抱える課題に寄り添い、お客様の運用に適した工場のあるべき姿をご提案していくことで、働きやすい現場づくりを支援いたします。
関連製品&ソリューション
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光ファイバ温度センサ DTSX200
DTSX200 は、温度測定対象や領域が小中規模で、光ファイバケーブルが短距離の場合に最適な、普及版機種です。低消費電力であることと、温度測定環境に左右されることが少ないため耐環境性に優れています。
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光ファイバ温度センサ DTSX3000
DTSX3000 は、「 1台で、もっと長距離で、もっと広範囲に渡っての温度分布監視がしたい」というご要望に応えて開発した光ファイバ温度センサです。長距離温度測定と、高い温度分解能に対応できる機能を備えたフラグシップモデルです。
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線形熱感知器 DTSX1
DTSX1 は、熱検知に必要な機能を 1ボックスに収納した熱感知器です。光ファイバケーブルで測定して温度データを高精度に解析し、高温の熱検出を行います。
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光ファイバ温度センサ DTSX
温度センサーに光ファイバを使用した光ファイバ温度センサ DTSXは、長距離・広範囲の生産設備を24時間もれなく温度監視することで、設備異常を素早く検知し、発生場所を特定します。精度の高い予知保全でダウンタイムを回避して工場の安定稼働を実現します。