概要
食品工業においては、生産ラインでの濃度管理が製品の品質(味など)を決定する重要な管理項目となっています。したがって、必要な製造工程から製品をサンプリングしてきて浮秤計等で比重(密度)を測定し、濃度管理を行なっています。この作業は、工数的に大きなものになっています。また、手分析測定における個人誤差等の問題もあり、オンライン測定が望まれています。
ここでは、乳酸飲料の調合工程で「DM8 振動式液体密度計」によるオンライン測定を行なって、製品の品質管理を効率化した例を紹介します。
お客様の期待
- 乳酸飲料の液体密度を測定したい
- 人手をかけずランニングコストを削減したい
- 設備更新のイニシャルコストはミニマムに抑えたい
プロセス概略
この乳酸飲料調合(希釈)プロセスでは、製品の濃度管理を従来は手分析で比重を測定することによって行なっていました。図のようにプロセス用振動式液体密度計「DM8」でオンライン測定するようにした結果、高精度の濃度管理が可能となったばかりでなく、ロス管理や事故予防監視も効率よく行なえるようになりました。
YOKOGAWA のソリューション
測定システム
- 検出器 (サニタリ用)
VD6DS-S3*B - 変換器
DM8C-A □* D - 専用ケーブル
DM8W-L □□□□* A - サンプリング装置
サニタリ用として、VD6SM サンプリング装置は使用できません。必要とする場合は、当社担当にお問い合わせください
ユーティリティ
- DM8C 変換器 /VD6DS 検出器
電源 (変換器に供給):90 ~ 132/180 ~ 264 V AC,50/60 Hz
消費電力:20 VA
フィールドデータ
フィールド条件
圧力:150 kPa
温度:4 ~ 6℃
測定結果
オンライン測定の DM8 振動式液体密度計を採用することによって各種管理が自動化でき、効率が向上した。
業種
関連製品&ソリューション
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液体密度アナライザ DM8C , VD6
液体密度計は、薄肉円筒の共振周波数が円筒周囲の液体密度によって変化する振動式の原理を採用し、検出器からの周波数信号をダイレクトに密度値に変換し表示します。ワンタッチ校正、自己診断など使いやすさに優れた各種機能が盛り込まれています。
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液体密度計
液体密度によって変化する振動式の原理を採用、周波数信号をダイレクトに密度値に変換し高精度測定を行ないます。耐圧防爆形およびサニタリ用もラインアップしています。