食品工業においては、生産ラインでの濃度管理が製品の品質(味など)を決定する重要な管理項目となっています。したがって、必要な製造工程から製品をサンプリングしてきて浮秤計等で比重(密度)を測定し、濃度管理を行なっています。この作業は、工数的に大きなものになっています。また、手分析測定における個人誤差等の問題もあり、オンライン測定が望まれています。
ここでは、乳酸飲料の調合工程で「DM8 振動式液体密度計」によるオンライン測定を行なって、製品の品質管理を効率化した例を紹介します。
この乳酸飲料調合(希釈)プロセスでは、製品の濃度管理を従来は手分析で比重を測定することによって行なっていました。図のようにプロセス用振動式液体密度計「DM8」でオンライン測定するようにした結果、高精度の濃度管理が可能となったばかりでなく、ロス管理や事故予防監視も効率よく行なえるようになりました。
圧力:150 kPa
温度:4 ~ 6℃
オンライン測定の DM8 振動式液体密度計を採用することによって各種管理が自動化でき、効率が向上した。
液体密度計は、薄肉円筒の共振周波数が円筒周囲の液体密度によって変化する振動式の原理を採用し、検出器からの周波数信号をダイレクトに密度値に変換し表示します。ワンタッチ校正、自己診断など使いやすさに優れた各種機能が盛り込まれています。