脱脂乳は、原料乳からクリーム分を取り去ったものです。脱脂乳の製造に当たっては残存脂肪分が表示規格内の最小値に近づくことに目標が置かれ、これを達成するためにクリームと脱脂乳の濃度が管理されます。
この濃度管理は、クリーム分と脱脂乳分の濃度と密度に相関性があることを利用して、それぞれの密度を測定することによって行なうことができます。
DM8 振動式液体密度計は高感度、高安定性の機器であり、検出器にはサニタリ用もラインアップされています。DM8の採用によって、面倒な保守を行なうことなく、精度の高い管理が行なわれています。
原料乳は、クリーム分離機(セパレータ)で、比重の軽いクリーム分と重い成分の脱脂乳に分離します。クリーム分は、殺菌・清浄化工程を経て、バター類製造の原料とします。脱脂乳は、殺菌・清浄化工程を経た後に乾燥させて “脱脂粉乳” とし、菓子や調味料などの材料として広く使用します。
脱脂乳の残留脂肪分量は、セパレータ出口のクリーム流量を調整することで管理します。密度計はクリームラインと脱脂乳ラインに 2 台設置し、それらの密度測定値によってクリーム流量調整弁の開度を制御します。
プロセス条件
測定対象:生乳分離後のクリーム分および脱脂乳
測定条件:温度:30 ~ 40℃
注:その他の条件等は、ユーザ非公開
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DM8/VD6DS 液体密度計の特長
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DM8C 変換器 | VD6DS 検出器 |
液体密度計は、薄肉円筒の共振周波数が円筒周囲の液体密度によって変化する振動式の原理を採用し、検出器からの周波数信号をダイレクトに密度値に変換し表示します。ワンタッチ校正、自己診断など使いやすさに優れた各種機能が盛り込まれています。