横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

pH/ORP SENCOM検出器 FU20F
お知らせ: 本製品は、2022年6月1日に販売終了しております。 下記の推奨代替製品をご参照ください。:

FU20F pH/ORP SENCOM検出器は、デジタル通信機能を備えた一体型の検出器です。FLXA202/FLXA21液分析計、FN310フィールド無線用マルチプロトコルモジュール、SENCOM PCソフトウエア SPS24と組み合わせて使用します。
校正データなどの検出器固有の値が内部に保存されているので、購入した検出器を変換器に接続すれば、初期校正なく測定ができます。

FLXA202/FLXA21やSPS24をインストールしたPCに接続することで、現場でも試験室でも検出器の校正が可能です。
検出器が分析計に接続されると、検出器に保存された校正データが分析計に自動的に設定されます。

FU20Fは堅牢で化学物質に強いライトン(PPS 40GF)ボディに、pH/ORP、温度の測定電極を備えています。比較電極は長寿命かつ、汚れを防ぐPTFE多孔膜を有しているため、化学的に厳しい環境での使用が可能になっています。
ホルダ取付けアダプタを利用して既存の各種ホルダに取り付けることができ、さまざまな用途での設置に対応できます。

特長

  • 検出器にデータを保持するため、現場での校正が不要で測定開始までの時間を短縮
  • SENCOM PCソフトウエア SPS24との組み合わせで、試験室でPCでの校正を行い、現場へそのまま移動
  • 専用ケーブル WU11 を使ったFLXA202/FLXA21 液分析計への容易な着脱
  • pH/ORPの高精度同時測定が可能
  • TIIS本質安全防爆対応(FLXA202と組み合わせ)
  • ダブルジャンクション構造のイオントラップ付きで、長寿命なAg/AgCl 比較電極(飽和KCl溶液)

特長

→「SENCOM PCソフトウエア SPS24」についてはこちらをご参照ください。

詳細

標準仕様

測定範囲 pH:   室温での測定範囲は、0 ~ 14 pH です。高温時、または2 ~ 12 pH を外れて使用する場合、検出器の寿命は極端に短くなることがあります。
ORP: -1500~1500 mV
rH:   0~100
温度範囲 -10 ~ 105°C
(検出器本体のみ、測定液が凍結しないこと、現場ではホルダの使用温度にも依存します)
圧力範囲 0 ~ 1 MPa
防爆構造 TIIS本質安全防爆 Ex ia IIC T4 (*1)
組合せ変換器 FLXA202/FLXA21 2線式液分析計
FN310 フィールド無線用マルチプロトコルモジュール
PC (→ SPS24 SENCOM™ PC ソウトウェア 使用)

*1:TIIS防爆品として使用する場合は、FLXA202やFN310との組み合わせとなります。
  (FLXA21との組み合わせはできません。)

 

アプリケーション

  • 化学的に厳しい環境での使用が可能
  • 2線式pH/ORP計 FLXA202やFN310 フィールド無線用マルチプロトコルモジュールと接続して、危険個所でのpH、ORP測定が可能

WU11接続ケーブル

WU11 SENCOMケーブル は、SENCOM検出器~ FLXA202/FLXA21 間のデジタル通信専用ケーブルです。厳しい環境に適合し、二重シールド構造、高電圧/ 電流との干渉を防止します。IP67 防水構造、耐熱性もあります。M9 コネクタ(5 ピン)でSENCOM検出器と接続し、もう一方はピン端子付リード線でFLXA202/FLXA21 などと接続します。4種のケーブル長(最大20 m)を用意しています。

WU11接続ケーブル

  • 高電圧と電流からの干渉を防ぐ、ツイストペアより線2 対を一括シールドした4 芯複合ケーブル
  • SENCOM pHセンサーへの接続は、5ピンのモールドされたコネクター1つと、5本の有線ピン
  • ケーブル長: 3 m、5 m、10 m、20 mの4種
  • 防水性: IP67 (IEC60529) 適合
  • 使用温度:-40°C~ 85°C

関連情報

SENCOMの特長は何ですか?
(an-sencom-01-feature)
SENCOM は、CPU、メモリ、AD変換などの電子回路を搭載した、横河で初めてのデジタル検出器です。測定値や校正データは、デジタル通信で変換器に送られます。
両者のModbusレジスタが異なるため、使用できません。
拡散型のpH/ORP検出器で、テフロンジャンクションの面積が広く汚れに強い構造です。 pH・ORP・温度の同時測定が可能です。
変換器とはWU11ケーブルでコネクタ接続します。 専用アダプタを使用することでPH8EFP検出器との互換性があり、流通ホルダ、潜漬ホルダが使用できます。
使用環境によりますが、通常の拡散型pH検出器と同様、約1年です。
FU20Fに洗浄装置は付けられますか?
(an-fu20f-04-cleaning-device)
超音波洗浄、ジェット洗浄装置の取り付けが可能です。 検出器 FLXA202/FLXA21 からの操作でジェット洗浄する場合は、専用の接点出力付きディストリビュータ PH201G が必要です。
可能です。 ただし、検出器を外す際には、タッチパネルから切断操作を行ってください。
最新の校正データや、測定項目、校正に関する設定などのデータを保持しています。
ATEX、IECEx、FM、CSAを取得済みです。
ありません。 変換器との接続ケーブル(WU11)、PC専用ソフトウェア(SPS24 インターフェイスボックスと接続ケーブル付属)を別途手配ください。
お問い合わせください。
できません。 FU20と同じく、検出器単位の交換となります。
取得しています。
できます。
FU20Fには、標準で1部添付されます。
メモリはバックアップを持っているので、前回の校正データで自動的に復旧します。 接続を確認し、再度校正作業を行ってください。
FLXA202/FLXA21のSENCOMタイプに接続可能です。
可能です。 従来のpH検出器と同じ操作で行えます。
出荷時、校正済みですので、校正しなくても使用できます。 測定自体は、設定不要ですが、出力レンジの設定をした上でご使用ください。
可能です。 ただし、検出器を外す際には、タッチパネルから切断操作を行ってください。
OS:Windows 7、Windows XP 詳細は、SPS24 SENCOM PCソフトウエアの仕様書(GS12A01S02-01)をご参照下さい。
PC ― USBケーブル ― SPS24インタフェースボックス ― WU11 ― FU20F になります。 USBケーブルとWU11ケーブルは、SPS24に付属されます。
SENCOM PCソフトウエア SPS24をインストールしたPC、またはFLXA202/FLXA21と接続して行います。 FLXA202/FLXA21は1対1接続ですが、PCは1度に4台まで接続可能です。 どちらも対話方式で作業できます。 SPS24専用ソフトウェアの使用で、最大100本分のSENCOM検出器のデータが同時に一元管理できます。 データはいつでもファイル保存できるので、寿命で未使用となった検出器のデータを保存したり、現在使用している検出器のデータをバックアップさせる目的でもファイル...
WU11ケーブルの特長は何ですか?
(an-sencom-cable-01-feature)
SENCOM検出器とFLXA202/FLXA21のデジタル通信専用ケーブルです。 検出器とのコネクタ部は、IP67に適合しています。
3、5、10、20 mからお選びいただけます。
20 mまでが標準です。それ以上の長さについては、お問い合わせください。
HART通信は可能ですか?
(an-sencom-comm-01-hart-communication)
SENCOM検出器を接続した時でも、FLXA202/FLXA21はHART通信可能です。 ただし、PH201Gの接点出力を使用される場合は専用のデジタル通信を行うため、HART通信はできません。
pH検出器の種類と使い分け
(an-ph-detector-01-distinguish-usage)
A1 プロセス用pH計は広範な分野で使用されるため、測定液の組成や条件もいろいろです。 横河電機では、幅広い用途に対応するため、各種pH検出器を用意しています。 一般用として、 KCl補給形pH検出器 (PH8EFP): KCl溶液を強制的に流出させるタイプです。 特殊なアプリケーション以外の幅広い用途で使用できます。 KCl拡散形pH検出器 (PH8ERP): KCl溶液を自然拡散させるタイプです。 メンテナンスが簡単なため、排水処理後の放流水などのpH測定に適しています。 特殊アプリ...
pH検出器のKCl拡散形とKCl補給形の違いについて
(an-ph-detector-02-kcl-diffusion-supply-type)
横河電機のpH検出器は、ガラス電極とジャンクション(液絡部)が一体となっている、いわゆる複合形の検出器です。測定中は、ジャンクション(液絡部)から常時KCl溶液が流出していることが必要です。 KCl補給形pH検出器(PH8EFP)は、外部にKCl溶液を入れたリザーブタンクを設けて、タンクと液面のヘッド差を利用して強制的にKCl溶液を流出させるタイプで、特殊なアプリケーション以外の幅広い用途に使用できます。また、中圧用リザーブタンクと組み合わせることで、測定液圧力500kPaまでの測定ができます...
pH検出器の保存方法と保管期間について
(an-ph-detector-03-preservation-storage)
pH検出器を保存する際は、ガラス電極のガラス膜が乾燥によって性能が劣化するのを防ぐため、KCl溶液入りのキャップを被せて保護します。 保管期間は約1年ですが、これは保証するものではなく、あくまで目安です。 ...
pH検出器のガラス電極の種類と使い分け
(an-ph-detector-04-glass-electrode)
一般用pH検出器に組み込む「ガラス電極」は、用途により下表から選択して用います。 種類 部品番号 ガラス膜 Oリングの材質 一般用 K9142TN 一般用 フッ素ゴム K9319NA 一般用 パーフルオロエラストマー(FFKM) 計量法検定付 K9142TP 一般用 フッ素ゴム K9319NB 一般用 パーフルオロエラストマー(...
一般用pH検出器に組み込む「ジャンクション」は、用途により下表から選択して用います。 液絡部材質テフロンのジャンクションは、し尿処理施設や下水処理施設などの汚れの多い用途に用います。 液絡部材質全セラミックのジャンクションは、全体がセラミックスでできています。KCI流出表面積が大きいことから、テフロンと同じく汚れの多い用途に用います。 ジャンクションが乾燥した時、テフロンの場合はKCI溶液中で煮沸するか、検出器本体に取り付けた状態でKCI溶液を加圧して復帰させますが、全セラミックの場合は検出器...
一般用pH検出器には、接地極が組み込まれています。 接地極は、測定液中に存在するノイズがガラス電極および比較電極に侵入しないように、測定液と大地(アース)間のインピーダンスを小さくする働きをします。 液中のノイズは接地極を通って大地に抜けていくため、pH測定回路に影響を及ぼしません。 接地極の材質は、チタンとハステロイCが用意されています。ほとんど場合、チタンで間に合います。ハステロイCは、チタンでは耐食的に対応できないアプリケーションで、ハステロイCなら大丈夫な場合に選定します。ただし、性能を...
pH検出器のケーブルは高絶縁を保つため特殊なケーブルを使用し、端末も特殊な加工をしてあります。 ケーブル長を延長したいときには、弊社が供給している中継端子箱を使用するか、検出器自体を変更してください。 ただし、中継端子箱を使用した場合でも、ケーブルの長さはトータルで20mが最長です。 また、ケーブルを短くする場合は引き取り修理となります。現場でのカットはできません。 ...
それぞれの端子に適合するpH変換器(pH伝送器)は、下記のとおりです。 ピン端子:FLXA21, PH202G, PH202SJ 丸形端子:PH400G, PH450G, PH202G-E-□/TB, PH202SJ-1-□/TB フォーク端子:PH100, PH400G, PH202G-E-□/TB, PH202SJ-1-□/TB ...
pHとORPの同時測定はできますか?
(an-ph-orp-20-simultaneous-measurement)
下記の検出器と変換器(または伝送器)の組み合わせで、pHとORPの同時測定ができます。 用途にあわせて、組み合わせの選択をしてください。 FU20  pH/ORP検出器 FU20F  pH/ORP SENCOM検出器 PH450G  4線式pH/ORP変換器 FLXA21  2線式液分析計 FLXA202  2線式液分析計 ...
pH検出器の洗浄方式と選定基準について
(an-ph-detector-13-cleaning-selection)
pH検出器の汚れを取り除く方法は、下記のように種々用意されています。 選択に当たっては、測定液の状況や汚れの種類などを勘案して、比較検討することが重要です。 超音波方式: 超音波を連続的にかける方式です。 超音波振動によるキャピテーションで、汚れの付着を防止します。結晶性スケールや油分の付着防止に効果があります。 ジェット(水・空気)方式: 水または空気を電極部分に吹き付けて、付着した汚れを落とします。予め定めた洗浄周期で間欠的に洗浄します。懸濁物などの汚れに効果があります。 ブラシ方式:...

ドキュメント&ダウンロード

本件に関する詳細などは下記よりお問い合わせください

お問い合わせ

トップ