横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

フローイメージング顕微鏡 FlowCam LO

FlowCam LOは、光遮蔽法(Light Obscuration)とフローイメージング法(FI法)を1台で同時に実施できる唯一の装置です。USP<787>および<788>に準拠し、製薬分野の粒子試験を効率化。サンプル・テストが1回で済むため、時間・コスト・設置スペース・サンプル量を大幅に削減できます。2つの手法を別々に行う必要がなく、試験プロセスの合理化を実現します。

撮影画像:バイオ医薬品
※矢印をクリックすると画像が切り替わります

2つの手法を1台で実現

  • 光遮蔽法とFI法を同時に実施できる唯一の装置
  • サンプルを2回測定する必要がなく試験の効率化に貢献

試験コスト・時間を削減

  • サンプル量、測定時間、設置スペースを大幅に削減
  • 製薬業界の現場負荷を軽減

規制準拠で安心運用

  • USP<787>および<788>に準拠
  • GMP環境下での利用に適した設計

FlowCamシリーズの高精度イメージング

  • FI法ではFlowCamならではの鮮明な画像で粒子を識別
  • 光遮蔽法との結果を1台で突き合わせて分析可能

詳細

フローイメージング顕微鏡 FlowCamとは​

下記3つの機能を搭載し、誰でも簡単に粒子解析が可能です。
・顕微鏡下で流体を観察​​
・液体中の粒子を高速撮影、各粒子をデジタル画像と30以上の特徴量で瞬時に計測​
・ソフトウェア(VisualSpreadsheet)で粒子画像の抽出・粒子解析

flowcam

フローイメージング法と他の粒子評価手法との違い

 

粒子評価における課題とニーズ​

粒子評価は、製薬、食品、水質、化学材料など、さまざまな分野で必要とされる重要なプロセスです。
しかし、従来の手法では「粒子径や濃度」といった定量的な情報に限られ、「実際にどんな粒子があるのか」「異物の正体は何か」といった本質的な問いに十分に答えることができませんでしたが、昨今、粒子の“見える化”が求められています。
つまり、「数値データだけでなく、実際の画像から粒子の形状・構造を捉える」ことが、これまで以上に重要になっています。

 

各手法のまとめ

 

光学顕微鏡 粒度分布測定

フローサイトメーター

フローイメージング法

特徴 操作が直感的、
観察自由度が高い
多数の粒子を
統計的に測定可能
蛍光マーカーや
多項目解析に強み
自動で各粒子を
画像撮影・解析
取得情報 画像、形状 粒子径、体積分布 サイズ、蛍光強度 画像、サイズ、形状、色調
課題 観察者依存、定量性が乏しい、
作業時間が長い
粒子の形状や種類は不明、
画像なし
非画像解析、粒子形状・構造の
可視化は不可
他法よりデータ量が多い
(その分、粒子の分類や解析に非常に有用)

それぞれに特長がありますが、フローイメージング法は「各粒子を画像撮影・解析」できるという点が差別化ポイントです。

 

各手法の粒子計測サイズ

flowcam fast

 

FlowCamだからできること

FlowCamは、光学顕微鏡とフローサイトメーターの利点を融合した、画像付き粒子解析装置です。
各粒子をリアルタイムで高速撮影し、サイズや形状の数値情報とともに保存・解析できます。
粒度分布測定では実現不可能な粒子の特徴量の解析も可能です。​
・基本特徴量: 面積、長さ、幅、アスペクト比(幅/長さ)、等価球面直径(ESD)、面積ベース直径(ABD)、体積 など​
・形態特徴量: 真円度、伸長度、円フィット、コンパクト度、ファイバカール、ファイバの真直度、周長、エッジグ勾配 など​
・グレイスケールとカラーの特徴量: 輝度、平均輝度、透明度、平均値(青、緑、赤)青/緑比、赤/青比、赤/緑比 など

 

ユーザの声

「粒度分布計では“同じサイズ”とされていた粒子が、実は形も中身も異なることがわかりました」
「FlowCamを導入してから、製造異物の原因究明が格段に早くなりました」
「マニュアル観察では見逃していた凝集体が、自動解析ですぐに可視化されて驚きました」
このように、FlowCamは従来手法では気づきにくかった粒子の特徴を“見える化”し、現場の判断や対応をサポートします。

ご興味お持ちの方は、是非こちらより関連資料をご覧ください。

FlowCam LO内部のイメージ

光遮蔽モジュールとフローイメージングモジュールを搭載

内部のイメージ

バイオ医薬品における凝集体の解析手法

バイオ医薬品では、製品の安定性や安全性に直結する不溶性微粒子や凝集体の評価が不可欠です。従来の光遮蔽粒子計数法(LO法)は迅速かつ定量的な粒子径測定が可能ですが、タンパク質凝集体など屈折率差が小さい粒子の検出には限界があります。一方、フローイメージング法(FI法)は、粒子の形状や特性を捉えることで、微粒子の種類を見分け、起源を特定することが可能です。これにより、タンパク質凝集体や異物混入の早期発見、原因究明に役立ちます。FlowCam LOは、このLO法とFI法を1台で同時に実行できる唯一の装置として、バイオ医薬品の製品開発や品質保証におけるリスクを低減しつつ品質評価を改善し、分析効率を大幅に向上させます。

 

光遮蔽粒子計数法(LO法)

・屈折率の高いポリスチレン標準粒子を用いて得られた粒径応答曲線により粒子径を算出できる
・水との屈折率の差が小さいタンパク質凝集体は検出されないか小さく検出される恐れがある

 

フローイメージング法(FI法)

・LO法と比較して、溶媒と粒子との屈折率差の影響を受けづらい
・形状及び光学的特性を評価することにより、タンパク質凝集体、シリコーン油、気泡及びその他の不溶性微粒子を区別できる
・粒子数の定量的評価や含まれる粒子の特性解析は、タンパク質医薬品の不溶性微粒子の評価方法として有用と考えられる

【フローイメージング法によるバイオテクノロジー応用医薬品(バイオ医薬品) 原薬/製剤中の不溶性微粒子の評価法】より抜粋 

関連情報

概要:

バイオ医薬品の研究、開発、製造における目標の一つに、臨床現場での医薬品の安全性および有効性の確保があります。

動画

概要:

計測や解析の技術の発展に貢献することで研究者の皆様の抱える課題を解決し、サイエンスに専念できる世界を実現します。

本件に関する詳細などは下記よりお問い合わせください

お問い合わせ

トップ