2018年横河技報[Vol.61 No.2]

No.2 技術報告

巻頭言 バイオマスを利用して地球を守る (PDF:260KB/2ページ)

  • 五十嵐 圭日子*1*2

*1東京大学大学院農学生命科学研究科 准教授
*2 VTTフィンランド技術研究センター


プラント運転自動化を目指すモデル予測制御EMPC (PDF:1448KB/4ページ)

  • 竹中 梓*1
  • 張 利芹*2
  • 仲矢 実*1

*1マーケティング本部 イノベーションセンター インキュベーション部
*2横河北京開発中心

   サイバー世界とフィジカル世界をIoT(Internet of Things)により高度に融合したサイバーフィジカルシステムが実現されつつある。フィジカル世界からもたらされるデータや情報がサイバー世界で分析・学習され,フィジカル世界の振る舞いを記述したモデルが構築される。このモデルを活用して,再びフィジカル世界へ新しい価値を送り出すことがサイバーフィジカルシステムでは重要である。特に,プラント運転自動化につながる制御や操作は大きな関心事である。本稿では,サイバー世界で生まれた非線形なプラントモデルを直接利用して最適制御を行うEMPC(Economic Model Predictive Control)技術を紹介すると共に,EMPCをバッチ反応プロセスへ適用した結果を報告する。


IoT時代の新しい制御システムセキュリティコンセプト「情報物理セキュリティ」とその具体例「MemWiper」の紹介 (PDF:600KB/6ページ)

  • 新井 貴之*1
  • 仲矢 実*1

*1マーケティング本部 イノベーションセンター インキュベーション部

   IoT(Internet of Things)時代に増大が懸念される遠隔からの攻撃リスクを低減するための新しいセキュリティコンセプトとして,「情報物理セキュリティ」を提案する。「情報物理セキュリティ」コンセプトでは,遠隔から攻撃されづらい「情報物理セキュリティ施策」を用いてシステムを攻撃から保護する。「情報物理セキュリティ施策」の簡単な実装例として,USBメモリ消去装置「MemWiper」を試作した。「MemWiper」を用いることで,ウイルス感染という情報セキュリティ問題を物理的な操作で低減できる。本稿では,情報物理セキュリティの考え方とその具体例である「MemWiper」について紹介する。


生産装置の異常検知のためのエッジ分析技術 (PDF:1400KB/4ページ)

  • 中林 暁男*1

*1マーケティング本部 イノベーションセンター インキュベーション部

   IoT(Internet of Things)技術が,システム上から見えていなかった各生産要素のデータを利用可能にし,AI技術が得られたデータの解析を行うことで,生産改善のポイントの特定や異常検知など,熟練者が行ってきたタスクの代替を実現し始めている。しかし,生産における多くの情報インフラはこうした状況を予期して設計されておらず,大量に存在するデータの活用が困難なケースがしばしば見られる。YOKOGAWAでは,そのようなユーザニーズをいち早く捉え,エッジコンピューティングによるソリューション開発を進めてきた。エッジコンピューティングを用いれば,エッジ(装置のすぐそばという意味)にて,収集したデータの解析を行い,その解析結果を上位系へと転送するしくみを構成し,既設インフラを最大限活用しながらIoT/AI導入を進めることができる。本稿では,その成果の1つである異常検知向けアプリケーションの技術的な要点を紹介する。


高精度電力発生と操作性を追求した「交流電力校正器 LS3300」 (PDF:1790KB/6ページ)

  • 土田 直人*1
  • 井上 賢*1

*1横河計測株式会社 技術開発本部 第3技術部

   横河計測は,2017年に交流電力校正器LS3300を発売した。LS3300は,「電力標準を持つことにより電力計測のYOKOGAWAとしてのプレゼンスを向上する」ことを目的として,新たに開発した電力計用の校正器である。
   交流電力校正器は,任意の力率で高確度・高安定な交流電圧および電流信号を発生することが必要であり,そのためには高精度な位相制御が重要である。LS3300は,FPGAを用いた“ディジタルアシストアナログ技術”により,高い精度の位相制御を実現した。また,LS3300複数台を連結することで,三相4線式の電力校正を可能とした。複数台の装置であるにもかかわらず,各装置の設定や制御を連動し,あたかも1台のような操作性,動作を実現している。本稿では,LS3300で使用したこれらの技術について紹介する。


トップ