2011年横河技報[Vol.54 No.1]

No.1 VigilantPlant Services 特集

巻頭言 新たなる挑戦
― 横河電機の生涯のソリューション提供パートナーへの変身 ― (PDF:326KB/2ページ)

  • Simon Lam Chung Kai *1

*1 Consultant to CEO of Yokogawa Electric CorporationFormer Venture Director of Shell Eastern Petrochemical Complex


お客様の生涯の操業改善パートナーとしてのサービス VigilantPlant Services (PDF:1002KB/6ページ)

  • 小林 靖典 *1

*1 IA事業部ビジラントプラントサービスセンター

横河電機は,1915年の創業以来,計装サプライヤとして計測・制御・情報の技術を活用した革新的かつ高品質なIA (Industrial Automation) システム・製品を多数企画・開発し,いち早くグローバル市場に提供してきた。これらの選定,導入,増改造,保守を行う上で横河電機が得てきた豊富なサービスノウハウは,お客様の操業改善に非常に有用なものである。今回,横河電機は,この豊富なサービスノウハウをIAシステム・製品と合わせて提供することによって,お客様にとっての生涯の操業改善パートナーになるべく,新しい総合サービス商品『VigilantPlant Services』を立ち上げた。本稿は,VigilantPlant Servicesの特徴,サービス商品構成等を紹介する。


有効性比較分析サービスによるシステム視点でのプラント操業診断 (PDF:548KB/4ページ)

  • 志水 浩 *1

*1 IA事業部ビジラントプラントサービスセンター

製造プラントに導入されているIA (Industrial Automation) システム・製品は,お客様が理想のプラントオペレーションを実現するための重要なインフラであり,プラントライフサイクルに亘って有効に運用・保守されていることが求められる。横河電機の有効性比較分析サービスは,導入済みIAシステムの有効活用度を示す有効性インデックスを自動的に収集・計算し,過去の値,同一システムを使っている他プラントの値,同一システムを使っている同業他社プラントの値と比較分析することで,操業上の新たな改善課題を特定し,理想のプラントオペレーションの実現を支援するサービスである。最初の対象システムは,データ収集の容易性を考慮して生産制御システムCENTUMシリーズとした。本稿では,CENTUMを対象とした有効性比較分析サービスの概要と,2009年から2010年にかけて行ったサービス結果について述べる。


工場の経営層のための横河マネジメントセミナー (PDF:1430KB/4ページ)

  • 小林 靖典 *1
  • 永井 慎一 *1

*1 IA事業部ビジラントサービスセンター

横河電機はお客様のパートナーとして,プラントライフサイクルに亘って操業改善のサポートをするVigilantPlant Services をビジネスとして立ち上げた。横河マネジメントセミナーはこの導入部である課題特定サービスを構成する一つであり,お客様の工場の経営層と,横河電機の経営層が一同に会して,操業改善を行う上での自社の課題(人材,組織,予算,改善意欲など)をどう克服していくかについてブレーンストーミングするセミナーである。これまでに5回のセミナーをアジア各国で開催し,100名を超える経営層の面々の参加を得た。中でも課題解決のためのグループ討議は好評であり,高い顧客満足度を得ている。


マスタープランニングサービスによる利益を生む生産制御システム更新計画の立案
- ロシアJSC (Joint Stock Company) Gazprom Neft社モスクワ製油所への導入事例 - (PDF:821KB/4ページ)

  • 内藤 隆 *1
  • 本田 達穂 *2
  • 東山 史朗 *3
  • Vladimir Komissarov*4

*1 IA事業部 ビジラントプラントサービスセンター
*2 ソリューション営業本部 営業技術統括部
*3 YEIメジャーアカウント 市場開拓センター
*4 Yokogawa CIS Ltd. Technical Division

JSC (Joint Stock Company) Gazprom Neft (ガスプロムネフチ) モスクワ製油所では,近代化プロジェクトの一環として安全計装システムを含む生産制御システムの更新を計画した。モスクワ製油所では,これまで大小含め約40の分散した計器室でプラント運転が行われていた。これらを統合することで,より安全で効率的な運転を実現することを目指していたが,その目標への道筋を描こうとして,多くの疑問点に直面していた。そこで,モスクワ製油所は,横河電機のマスタープランニングサービスを利用して計器室統合へ向けての検討を行うことにした。5ヶ月に及ぶ調査・解析の結果,生産効率と運転作業効率の改善により利益を生み出すことが可能で,統合までの移行過程における安全性や実現性にも配慮した生産制御システム更新計画を立案することができた。


改善活動を推進する改善リーダー育成プログラム (PDF:936KB/4ページ)

  • 田中 博昭 *1

*1 IA事業部ビジラントプラントサービスセンター

近年の国際競争力強化のため,より短期間での投資対効果が見込める種々の改善活動への関心が高まっている。その改善活動を先導する改善リーダーは,多くの知識・経験が必要となるが,近代化が進んだプラントでは,それを得るための機会が減ってきているのが現状である。横河電機は,そのような状況のお客様向けに,改善活動を先導する改善リーダーを育成することを目的とした改善リーダー育成プログラムを開発した。このプログラムでは,改善リーダーに必要となる各知識の習得・実習を,ダイナミックシミュレータを用いた仮想環境で体験することができる。本稿では,この改善リーダー育成プログラムの概要とねらいについて紹介する。


アラーム合理化サービスによる安全性改善
- Petrochemical Corporation of Singapore (Private) Limitedへの導入事例 - (PDF:1078KB/4ページ)

  • 黄 國柱 *1
  • 植田 耕司 *2

*1 Petrochemical Corporation of Singapore (Private) Limited
*2 IA事業部 ビジラントプラントサービスセンター

アラームはプラントを安全,安定に運用するために必要不可欠なものである。制御システムの発展に伴いアラームも進化発展してきており,パネルに集約されたアラームを使用していた時代と比べ多種多様なアラームを容易に設けることができるようになった。しかしながらその反面,運転員の許容量を超えるほどの迷惑アラームが発生する状況も生まれてきている。本稿では横河電機のアラーム合理化サービスの概要と,このサービスの導入により迷惑アラームの66%の削減を達成し,プラントの安全安定操業に寄与した事例を紹介する。


手動運転の標準化・自動化サービスによる生産性の改善
- 日本エイアンドエル株式会社愛媛工場における連続重合プロセスへの適用事例 - (PDF:948KB/4ページ)

  • 星川 道夫 *1
  • 杉田 広明 *1
  • 新井 貴久治 *2
  • 井上 崇*3

*1 日本エイアンドエル株式会社 愛媛工場 製造部
*2 IA事業部ビジラントプラントサービスセンター
*3 グローバルエンジニアリング本部スタートアップ部

プラントの運転手順の自動化を標準化しようという動きが国際計測制御学会(ISA: International Society of Automation)を中心に高まってきている。これに対し,横河電機では,世界に先駆けて運転ノウハウの形式知化・自動化ツールである運転効率向上支援パッケージExapilotを発売し,多くの導入実績を作ってきた。この過程で培った豊富なエンジニアリング,コンサルティングノウハウを体系化したのが,「手動運転の標準化・自動化サービス」である。Exapilotを用いた本サービスを日本エイアンドエル株式会社愛媛工場での連続重合プロセスに適用し,大幅なスタートアップ時間の短縮と手動操作作業の削減に寄与することができた。本稿では手動運転の標準化・自動化サービスの概要とこの適用事例を紹介する。


効率的なプラント運転実現のための計器室デザインサービス (PDF:4090KB/4ページ)

  • 内藤 隆 *1
  • 高野 直人 *2
  • 稲村 栄一郎 *2
  • Abdelmoumene Hadji*3

*1 IA事業部 ビジラントプラントサービスセンター
*2 経営企画本部 デザイン企画センター
*3 Yokogawa France

計器室は,制御システムを使って運転員が日々プラント運転業務を行う場である。その計器室を安全,快適,かつ機能的な環境にすることで,運転員の運転業務の効率化を図ることができる。このような運転環境を実現するための取り組みの1つとして,計器室デザインがあり,横河電機は,30年以上に亘って,様々な業種の計器室デザインを手がけてきた。本稿では,統合計器室内の複数のオペレータコンソールをどのように配置すべきかを検討した例を取り上げ,横河電機が提供する「計器室デザイン」サービスの概要を紹介する。


フィールドデジタル診断サービスによる機器情報の効果的活用
― 化学プラントでの機器の稼動状態可視化,機器アラーム削減の事例 ― (PDF:1096KB/4ページ)

  • 青山 貴征 *1
  • 西山 圭一 *2

*1 三菱化学株式会社鹿島事業所設備技術部
*2 IA事業部ビジラントプラントサービスセンター

フィールド機器のデジタル化により機器から大量の情報が得られるようになり,ユーザはさまざまなアラームやイベントの中から,重要な情報を識別することが必要になった。また,不要なアラームの発生も抑制する必要がある。横河電機の設備の最大活用を実現するプラント設備効率改善サービスInsightSuiteAEの内の1つのフィールドデジタル診断サービスは,このような問題の解決を支援するものである。このサービスは,統合機器管理ソフトウェアパッケージPRM (Plant Resource Manager) に蓄積された情報から機器の健全状態を示す情報を抽出し可視化するフィールドアセットKPI (Key Performance Indicator) レポートと,機器パラメータを最適化しPRMを有効活用するための最適化を行うベースラインチューニングを含む。本稿では,フィールドデジタル診断サービスの概要と,その活用事例を紹介する。


設備性能診断サービスによるエチレン分解炉の設備効率改善
- 設備保全におけるエネルギー削減事例 - (PDF:833KB/4ページ)

  • 太田 啓和 *1

*1 IA事業部 ビジラントプラントサービスセンター

本稿は,横河電機の設備の最大活用を実現するプラント設備効率改善サービスInsightSuiteAEの内の1つである設備性能診断サービスによるエチレン分解炉の設備保全時のエネルギー消費量削減による設備効率の改善実例について報告する。エチレン分解炉の定期保全では,設備性能の低下の原因となるチューブ(反応管)内面に付着したコークスを燃焼除去するデコーキングを行う際,チューブに蒸気と空気を供給する。従来,蒸気と空気は,付着したコークス量に関係なく供給されていたが,設備性能診断サービスの故障モード診断を用いてコークスの付着量に応じた定量化・可視化を行い,無駄な蒸気供給を行わないようにすることにより,エネルギー消費を削減できる。横河電機は,それに基づいた保全計画をお客様に提案している。


生産性・安全性の改善を視野に入れたLE (Lifecycle Excellence) サービス (PDF:1276KB/6ページ)

  • 板倉 浩 *1
  • 田村 祐志 *2

*1 YFE技術統括本部マーケティングセンター
*1YFEグローバルサービス戦略本部海外部

横河電機は,お客様のプラントをライフサイクルにわたって適切な運用コストで維持するためのソリューションとしての保守サービスを提供してきた。今回,VisilantPlant Servicesの立ち上げに伴い,従来の保守サービスの体系を再構築し,必要なサービスを追加した。新しいサービス体系では,プラント全体の問題点の可視化を行い,プラントを適切なコストで維持運営するだけではなく,安全性や生産性の改善も併せて実施することができるようになった。保守契約も更に魅力あるものに改善された。本稿では,この新たな保守サービスの概要,サービス内容の例などを紹介する。


製油所向け操業改善サービスによる安全・安定運転と効率化を実現する計器室統合
― 理想の製油所を目指す富士石油株式会社袖ケ浦製油所における適用事例 - (PDF:1790KB/6ページ)

  • 磯部 浩 *1

*1 ソリューション営業本部営業技術統括部

富士石油(株)袖ケ浦製油所では,定年を迎えるベテラン運転員が増加することを踏まえ,来るべき世代交代を無事に乗り切るため,理想の製油所実現に向けた検討を進めてきた。2009年6月に,安全・安定運転と効率化を実現する計器室の統合と生産システム更新を完了した。横河電機は,VigilantPlant Servicesの1つである製油所向け操業改善サービスを通して富士石油(株)袖ケ浦製油所を支援し,「製油所のあるべき姿」や「計器室の統合方法」,「統合計器室のイメージ」を提案し,お客様とともに運転標準化,計器室統合の具現化を行った。本稿では,富士石油(株)袖ケ浦製油所での理想の製油所に向けた取り組みと,横河電機がお客様のさまざまな課題を解決するために提供した4つのソリューション(製油所生産制御統合化システム,統合計器室デザイン,運転訓練システム,製油所安全計装システム)の概要を紹介する


BTG設備向け最適化制御サービスによるコスト削減とCO2排出量削減
― 株式会社カネカにおける導入事例 - (PDF:1371KB/4ページ)

  • 板谷 裕史 *1
  • 若杉 宏之 *2
  • 木村 大作 *3
  • 北村 公二 *3
  • 倉本 孝政*3

*1 IA事業部グリーンファクトリーソリューションセンター
*2 IA事業部ビジラントプラントサービスセンター
*3 株式会社カネカ生産技術本部 技術部生産技術グループ(工場システム)
*4 株式会社カネカ高砂工業所生産技術グループ

株式会社カネカ高砂工業所では,いままで,エネルギー使用量削減に向けた様々な取り組みを実施してきた。今回は,そのエネルギー消費の大半を占めているBTG設備(BTG: Boiler,Turbine,Generator)に,横河電機が提供する高度制御を適用し,複雑な運転パターンに対応した最適化制御の実現に取り組んだ。高度制御と手動運転を自動化する運転効率向上支援パッケージExapilotを組み合わせた最適制御を実現することで,燃料コスト削減,CO2排出量削減が実現したのみならず,オペレータの省力化も同時に達成できた。。


理想の製紙工場を実現する抄紙機品質制御システムの制御性改善サービスQCS Tune-up Engineering (PDF:2012KB/4ページ)

  • 福嶺 洋 *1
  • 三浦 史晴 *2

*1 YFEフィールドソリューション本部エンジニアリング部
*2 ソリューション営業本部営業技術統括部 第3技術部

近年の製紙産業では市況の影響により,製造コストの削減要求が強くなっている。このため製紙各社とも生産体制の再構築を行っており,収益改善,省力化,操業安定,高効率保守を指向している。なかでも抄紙機は製品を直接製造する重要な製造設備であり,多品種少量生産の求められる抄紙機操業の安定化は重要な経営課題となっている。このような市場ニーズを背景に,当社では抄紙機において品質管理を行う抄紙機品質制御システム(QCS: Quality Control System)の制御性改善サービス「QCS Tune-up Engineering」サービスを開始した。本稿では,抄紙機設備のQCSにおいてプロセス制御診断を行うことにより,コスト削減,生産性向上,品質向上を実現した事例を紹介する。


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