プロセスガスクロマトグラフ GC8000

プロセスガスクロマトグラフGC8000は、優れた操作性を持つ12インチの大型カラータッチパネルや、幅広いアプリケーションに対応できるフレキシブルなマルチオーブン構造、予測保全を実現するためのサポートソフトウェアを提供するなど、新世代のプロセスガスクロマトグラフです。

新たに開発したGCモジュールの使用により、複数同時分析を行うパラレルガスクロマトグラフィーや、複雑なアプリケーションを単純なカラムシステムに分割することで最適な分析条件にすることが可能となりました。GCモジュールを使用することで、カラムシステムの全ての設定と表示、データが区別できるようになりました。

データ表示部に採用した大型カラータッチパネルでは、それぞれのGCモジュールを一覧表示することができ、操作が容易になりメンテナンスもしやすくなりました。

プロセスガスクロマトグラフGC8000は、GCモジュールのような新たな概念を導入する一方、従来製品の高品質・高信頼性ハードウェアと、使いやすさで定評のある操作コンセプトを踏襲しています。バルブや検出器などの主要部品は、GC1000MarkⅡで採用した定評のあるものを使用することで、保守部品を共通化しお客様のメンテナンスコスト削減にも配慮しています。

特長

マルチオーブンによる高速分析

複数の恒温槽、検出器を使用し、かつ複数同時の分析設定により、各成分を最適条件で測定することができます。これにより、分析時間の短縮や、お客様のご要望に沿った自在な機器構成を実現します。

タッチパネルによる簡単操作

12インチの大型カラータッチパネルを装備し、操作性とメンテナンス性を格段に高めました。
スクリーンをタッチするだけで、分析パラメータや分析結果を簡単に現場で見ることができます。
また、オーバービュー画面で重要なパラメータやトレンドデータの表示を簡単に見ることができ、容易に機器の測定状態を判断することができます。

高信頼性

これまでの経験やノウハウが蓄積された検出器やバルブなどの主要部品を引き続き使用しています。
これにより、高い信頼性で安心してご使用できます。また、従来製品との保守部品の共通化ができます。また、次のオーブンの組み合わせにより、分析の最適化やアプリケーションの拡大が容易になりました。

高信頼のネットワーク

通信ネットワークとしてイーサネット接続を標準装備しています。これにより、PCによるGCワークステーションやDCSとのデータ送受信を柔軟かつ安全に行うことができます。また、ネットワークの二重化にも対応しています。

トラブルを未然に察知 バーチャルソフトウエアGCVT(別売)

各種データを監視し、トラブルを未然に察知する予測保全を実現するためのサポートソフトウェアです。トラブルによるダウンタイムを低減し、保守スケジュールを最適化します。

マルチオーブンによる高速分析

マルチオーブンによる高速分析

GCモジュールとパラレルクロマトグラフィー

GC8000は、GCモジュールを構築することで、あたかも複数台のGCが搭載されているようなシステムを組むことができます。

GCモジュールは、バルブ、カラム、検出器などから構成され、個別に独立した分析周期、オーブン温度などをもつことができます。 その結果、複数同時分析を行うパラレルクロマトグラフィーの実現だけでなく、複雑なアプリケーションを単純なカラムシステムに分割し、最適な分析条件にすることも可能になりました。

このような複数のGCモジュールを1台のGC8000に組み込むことで、複数流路の同時測定が可能となり、分析周期の短縮に貢献します。

 

タッチパネルによる簡単操作ーHMI

タッチパネルによる簡単操作ーHMI

GC8000は、12インチの大型カラータッチパネルを整備し、操作性とメンテナンス性を格段に高めました。
スクリーンのタッチで、分析パラメータと測定結果を現場で簡単に見ることができます。 また、オーバービュー画面で重要なパラメータやトレンドデータの表示を簡単に見ることができ、容易に機器の測定状態を判断することができます。

GC8000本体に過去のクロマトグラムデータ、分析値を保存できるため、過去のクロマトグラムとの比較や重ね書き、分析値のトレンドグラフを表示することも可能です。
システム構成がグラフィカルに表示でき、複雑なアプリケーションも容易に構成を理解できます。
また、GCモジュールの組み合わせによりさまざまなシステムを構築できます。これにより、お客様のニーズにあった最適なシステムを提供できます。 

 

高信頼のネットワーク

高信頼のネットワークイメージ

GC8000は、通信ネットワークとしてイーサネット接続を標準装備しています。これにより、PCによるGCワークステーションやDCSとのデータ送受信を柔軟かつ安全に行うことができます。また、ネットワークの二重化にも対応しています。
DCS機器との接続には、ASGWをゲートウェイとして使用することにより信頼性の高い二重化ネットワークの構築が可能です。インターフェースはModbus TCP/IPまたはModbus/RTUが使用できます。

GC8000は、従来機のGC1000MarkⅡと完全なネットワーク互換性をもちます。GC1000MarkⅡは、GCワークステーションソフトウェアを更新することで、既存のイーサネット上でGC8000と共存できます。

 

予測保全を実現 バーチャルソフトウエア GCVT (別売)

予測保全を実現 バーチャルソフトウエア GCVT (別売)イメージ

バーチャルテックソフトウェアは、ガスクロマトグラフGC8000 の予測保全を実現するためのサポートツールです。
横河電機が長年にわたって築いてきたガスクロマトグラフ技術を活用し、各種パラメータを24時間自動で監視し、あらかじめ設定されたしきい値を超えるとアラートを送信しハードディスクに保存するとともに、電子メールで受け取ることも可能です。メンテナンス担当者は実際に機器に問題が発生する前に状態を確認することができ、より正確な診断、解析ができます。 また、周期的にメッセージを送信し、関連データを収集し、過去にさかのぼったデータ解析も容易に実施できます。

監視データ 
 - クロマトグラム関連:濃度、保持時間、変動係数、- テーリング係数、分離度など
 - ハードウエア関連:バルブ動作回数、検出器に関するデータ、発生アラームなど 

測定対象 気体または揮発性液体(沸点400°C以下)
分析方法 ガスクロマトグラフィー
測定範囲 TCD:1 ppm~100%
FID:1 ppm~100%
FID(メタンコンバータ付):1 ppm~0.1%
FPD:1 ppm~0.1%
測定成分数 最大999成分(標準サンプル流路を含む全流路成分数の合計)
分析周期 最大21600.0 秒(6 時間)
測定流路数 最大31流路(標準サンプル流路を含む)
サンプル接触部材質 RV: SUS316、ハステロイC、ルーロン、PTFE(Teflon、Bearee)
LSV: SUS316、ハステロイC、ルーロン、PTFE(Teflon、Bearee)、ガラス、フッ素ゴム(Viton)、パーフロロエラストマー(Kalrez)
繰返し性 分析条件により異なります。
気体サンプル: 測定レンジの± 1 %(2 σ)
液体サンプル: 測定レンジの± 2 %(2 σ)

アナライザ

防爆構造 内圧および耐圧防爆構造
認証規格(機関)TIIS、FM、ATEX(DEKRA)、NEPSI
TIIS: Ex pd IIB+H2 T1~T4
FM および CSA
Type X Pressurization and Explosionproof for Class I, Division 1, Groups B, C and D. T1 to T4
Type X and Y Pressurization for Class I, Division 1, Groups B, C and D. T1 to T4
ATEX: II2G Ex d px IIB+H2 T1...T4 Gb
IECEx: Ex d px IIB+H2 T1...T4 Gb
NEPSI: Ex d px IIB+H2 T1~T4 Gb
構 造 NEMA3R、IP54 相当(防塵・防雨構造)
動作周囲条件 -10~50°C、95%RH以下(結露の無いこと)
分析条件により異なる場合があります。
質 量   壁掛け形 自立形
タイプ1 約 100 kg 約 140 kg
タイプ2 約 155 kg 約 190 kg
タイプ3 約 200 kg 約 220 kg

恒温槽・昇温槽

内容積 大型恒温槽: 約45 L、 恒温槽: 約31 L
設定温度範囲 55~225°C(1°C単位で設定可能)、5~320°C(昇温槽冷却機能付き)
温度安定性 ±0.03°C*  *参考値
温度制御方式 PID制御

 

入出力

アナログ入力/出力 最大16点 / 最大32点 
接点入力/出力 最大32点 / 最大20点
PC通信 イーサネット通信
DCS通信 RS422
プロトコル:MODBUS、Y-Protocol、ガス事フォーマット
Ethernet 通信
プロトコル: Modbus/TCP

ユーティリティ

電 源 タイプ1、2、3:
100、110、115、120、200、220、230 V または240 V AC ± 10 %、50/60 Hz ±5 %
タイプ4:
200、220、230 V または240 V AC ±10 %、50/60 Hz ±5 %
注: 分析条件により異なる場合があります。 過電流保護のために、保護デバイス(ブレーカなど)の設置が必要です。
最大定格電力 タイプ1: 0.8 ~ 1.6 kVA、タイプ2: 1.4 ~ 2.9 kVA、
タイプ3: 2.0 ~ 4.3 kVA、タイプ4: 1.7 ~ 3.7 kVA
計装空気 圧 力:350~900 kPa(FPD 付の場合500 ~ 900 kPa)
     昇温槽の場合 350 ~ 900 kPa(冷却装置なし)、500 ~ 900 kPa(冷却装置付)
流 量:タイプ1: 140 L/min (FPD付の場合440 L/min)
     タイプ2: 210 L/min (FPD付の場合510 L/min)
     タイプ3: 280 L/min
     タイプ4: 210~600 L/min (仕様により異なります)
キャリアガス 種 類:H2、N2、He、Ar
純 度:レンジ0-50 ppm 以上:99.99 % 以上
     ただし、水分:10 ppm 以下、有機成分5 ppm 以下
     レンジ0-50 ppm 未満:99.999 % 以上
     ただし、水分:5 ppm 以下、有機成分0.1 ppm 以下
圧 力:
   H2 の場合: 500 ± 20 kPa(防爆要件を満たすため、
      減圧弁を別途設置して500kPaで供給してください。)
   H2 以外の場合: 400 ~700 kPa
消 費 量:1台当り 60~300 mL/min

 

プロセスガスクロマトグラフが対応する業種アプリケーション

プロセスガスクロマトグラフGC8000は、製品品質および生産設備の監視/制御にご利用いただけます。

石油化学

エチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、BTX、ブタジエン、塩ビ、スチレン、アルコール、アルデヒド、エステル、酢酸ビニル

石油化学産業は、プラスチック、洗剤、肥料、殺虫剤など多くの日用品に仕様される化学物質を製造しています。この業界は非常に幅広く、石油由来の数多くの科学物質を使用し、より使い勝手のよい製品に加工しています。その中でも最も大きな分野は、現代社会で広く使用されている各種プラスチックや合成樹脂の製造です。
プラスチックや合成樹脂は、長い鎖状の分子を形成させるために化合物を重合させたものです。たとえばポリエチレンは、触媒を使って大量のエチレン分子を反応させた細長いポリマーで、数千個のエチレン分子からできています。
この様なポリマーは、白い薄片や粉末状をしています。これを高温で射出するとプラスチックのペレットになります。射出する際に色素を加えて着色することもできます。このプラスチックペレットは様々な企業に販売され、そこで産業用や消費者向けの製品に成形されます。
石油化学産業で使用されるプロセスガスクロマトグラフは、検出が困難な化合物を分析する必要があります。通常、このような分析計は、好感度検出器、高度なカラム技術、特殊なハードウェア、および新素材を組み合わせて構築します。

 
 
 
石油化学工場イメージ

石油精製

蒸留点分析、PINA/PIONA分析、FCC、硫黄回収

現代社会は、自動車という安価で利便性の高い交通手段を軸に進化してきました。
自動車が普及するにつれて、その動力源であるガソリンの需要もまた伸びてきました。
ガソリンの供給に関わる産業は、原油の探鉱からガソリンの精製・販売・流通まで、世界でも有数の大希望産業群に成長しました。

現代の製油所は、無数のパイプ・タンク・反応塔などからなり、一見するとかなり複雑です。しかし、ユニット単位で見ていくと、きわめて単純な構造であることがわかります、製油所では、まず原油の中に含まれる少量の天然ガソリンを分離します。次に残った原油の中に含まれる化学物質を反応させてガソリンにします。ガソリンに含まれる化学物質の例としては、オクタンがあります。オクタンは2個のC4分子を互いに反応させて生成します。これは製油所内のアルキル化装置で行います。分子量が大きすぎてガソリンに使えない成分は他の装置で除去し、コーカー内で接触分解や熱分解により処理します。

こうした化学反応を全て同時に行うため、オンラインでの化学反応のモニタリングや制御がいかに重要であるか理解できます。製油所が、プロセスガスクロマトグラフを大規模に導入した最初の産業の一つであることの理由は、ここにあります。

 
 
 
石油精製工場イメージ

石油精製工場アプリケーションイメージ

天然ガス

天然ガスの処理にかかわる産業は、毎日消費される大量の天然ガスの供給を担っています。この流れは、1)採取、2)処理、3)輸送、4)供給という4つのステージで構成されています。各ステージの関係は下図の通りです。

天然ガスの処理(4ステージ)

採取ステージでは、ガス井で、ガスを掘削・抽出・回収します。次の処理ステージでは、ガス成分を処理して重質炭化水素を除去し、パイプラインで輸送可能な高メタンの天然ガスにします。除去された重質炭化水素は、液化ガスプラントで更に処理され、純粋な炭化水素として化学プラントに売却されます。

輸送ステージでは、遠く離れた消費者のもとへ天然ガスを送ります。最後に、各家庭や発電所に供給されます。

各ステージでガスの所有権が変わることがあります。このため天然ガス産業におけるプロセスガスクロマトグラフの最も一般的な用途は、ガスの熱量および組成のモニタリングです。たとえば、処理プラントにはパイプラインから未処理のガス成分が送り込まれますが、重質炭化水素の濃度が高いため熱量も高くなっています。重質炭化水素が除去されると、ガス成分は熱量の低い状態でパイプラインに戻されます。ガスの価値は、処理されたガスの体積と処理前後における熱量の差によって定められます。

ガス処理産業でプロセスガスクロマトグラフに求められる要件は、他の産業とは大きく異なります。分析という点ではきわめて簡単ですが、環境に対する要件が厳しくなっています。モニタリング担当者は、最も近い場合でも、パイプライン内の天然ガスを監視する分析計から数キロ離れた場所にいます。したがって、広範囲に分散設置されますので、遠隔通信が必要です。

環境モニタリング

蒸留点分析、PINA/PIONA分析、FCC、硫黄回収 

プロセスガスクロマトグラフを利用する環境モニタリング市場は、様々な業界からの安全な労働環境の要求や、環境への影響を最小限にしたいというニーズを背景に拡大してきました。多くの化学処理工程で使用する化学物質の事故や漏出を防ぐため、また有害物質の廃棄が確実・安全に行われるため、それらのモニタリングが必要です。

環境省や厚生労働省などの産業監督機関、企業の安全対策部門など、多くの組織が有害化合物を制限するガイドラインを作成しています。有害化合物であると認定された場合、その物質のレベルが安全制限値内に収まるようモニタリングプログラムを作成する必要があります。

排水中の一部汚染物質や空気、水、あるいは化学処理を継続的に自動モニタリングしなければなりません。

 
 
 
環境モニタリング 工場イメージ

プロセスガスクロマトグラフは、1台で工場内の10~30箇所をモニタリングすることができるため、これらのアプリケーションに使用されています。
プロセスガスクロマトグラフは、ppbレベルのモニタリングが求められる場合があり、そのため、きわめて低濃度での測定が可能な高感度の検出器を使用しています。

一般に、複数の測定点を監視する必要があります。有害化合物の濃度が安全基準を超えた場合、分析計からアラームが出ます。また多くの場合、検証用にデータを保存し提出義務のある報告書を作成するために、データ収集システムに接続されます。

分析計は、高い信頼性を備えている必要があります。保守のために頻繁に停止しなければならないような分析計では、プラントを不安定な状態にしてしまいます。また初めて扱うユーザでも簡単に操作できることも重要です。環境モニタリング市場におけるプロセスガスクロマトグラフには、システム全体が適正に機能し、優れた感度を備え、複数地点の測定が可能で、またデータ記録機能を備えていることが求められます。

化学:
シリコン、塩化物、フッ素化合物、フォルマリン、メタノール、尿素、アンモニア、フェノール

電力/ ガス:
燃料ガス、排出ガス、石炭ガス化/液体、燃料電池

鉄鋼:
高炉、コークス炉

空気分離プラント:
無機、有機の不純物分析

薬品:
薬品、農薬

その他幅広いアプリケーションに対応致します。

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