製造現場における設備の異常兆候の早期発見は、生産性と品質の維持に直結する重要な課題です。「負荷変動センサー」は、モーター電流の微細な変化を捉えることで、従来の電流センサーでは検知が難しかった異常の予兆を見える化し、予知保全を実現可能にします。
詳細
負荷変動センサー
「負荷変動センサー」は、力触覚技術の研究を通して確立した技術を応用しております。従来の電流メーターでは捉えきれなかったモーター電流のわずかな変動を高精度に演算することで、設備の状態変化をより正確に把握できるソリューションです。
一般に、モーター駆動設備の点検項目としては電流値が記録されますが、電流値が目に見えて上がっているときには、すでに設備の異常が進行していることも少なくありません。予備品手配などで対応に時間がかかることを考えると、モーターの異常兆候はより素早く把握する必要があります。
「負荷変動センサー」は、AC誘導モーターにおける負荷トルクの変化を、電流とその周波数から推定する独自のアルゴリズムを採用。ファンやポンプ、スクリュー、コンプレッサー、コンベアーなど、さまざまな設備機器の異常兆候をより早期に検知し、突発停止や生産ロスの防止に貢献します。
負荷変動センサーシステムの導入イメージ
- モーターの動力盤に負荷変動センサーを取り付けるだけで容易に導入できます
- 対象設備が防爆/非防爆に関わらず導入できます
負荷変動センサーの特長
1. 振動センサー設置が困難な設備への対応
- 動力盤に汎用CTを取り付けるだけで導入可能
- 防爆エリアや低速回転機器にも対応
- 導入事例:
- 医薬品製造:真空ポンプの異常を検知
- 食品混錬機:羽の接触による金属粉混入を未然に防止
2.高圧モーターの状態監視に好適
- AC3000V以上の高電圧モーターに導入可能
- インバーター対応
- 導入事例:
- エネルギー会社:高圧モーターの負荷変動を常時監視し、オーバーホール周期の最適化を検討
- RST三相のうち二相の負荷変動値の乖離から、三相交流電流不平衡による障害の早期発見
活用例
- 振動だけでは捉えることが難しい異常の予知
ファンベルトや低回転機器など、振動だけでは異常の予兆が検知しにくい環境。トルク不足や過負荷、軸受や巻線の電気的異常を早期検知できる。 - センサーの取り付けが難しい事例
カッター設備で、カッター刃がスリットにぶつかる前に異常を検知したい場合など、振動センサーを外付けするのが難しい環境。または、センサーの物理的設置や配線が難しい高温多湿、粉塵多発環境や化学薬品が飛散する環境など。 - アクセスが困難な事例
高所や密閉部など、アクセスが難しい場所にモーターがある環境。
システム構成例
オンプレミス型:GA10によるデータロギングと監視モニター
クラウド型:広域モニタリングサービスと連携し、複数拠点の状態を一元管理
振動センサーとの併用:Sushi Sensorとの組み合わせにより、異常の原因特定や箇所推定が可能
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設備管理支援サービス
設備全般を対象としてコンサルティングとソリューションを一体化させた設備管理支援サービスの提供により、お客様が設備資産を最大限に活用し利益を創出する事業活動に貢献します。
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