センサメーカ向けにISA100 Wireless対応のアンテナ一体型無線通信機の提供を開始 ~初の供給先として新コスモス電機と無線アンテナ技術に関するライセンス供与契約を締結~

2013年10月22日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)は、プラントで使用される各種センサの開発・製造企業向けに、センサに取り付けるアンテナ一体型無線通信機の提供を2013年12月から開始します。その最初の提供先として、このたび、ガス検知器メーカである新コスモス電機株式会社(本社:大阪府大阪市 代表取締役社長:重盛 徹志)と無線技術に関するライセンス供与契約を締結しましたのでお知らせします。
 この通信機の提供により、ISA(国際計測制御学会)が定めるフィールド無線システムの通信規格ISA100.11aに準拠した無線センサの開発期間を大幅に短縮します。

アンテナ一体型無線通信機
アンテナ一体型無線通信機

無線通信モジュール提供の背景

 当社は、無線通信技術をプラントのどこでも適用できる環境を表す「Wireless Anywhere(ワイヤレス エニウエア)」をフィールド無線システムの新たなビジネス・コンセプトとして策定しました。現在このコンセプトに基づき、ISA100 Wireless™を普及させるための施策に取り組んでいます。今回のアンテナ一体型無線通信機の開発および提供は、この施策の一つです。
 プラントでは、温度、圧力、レベル(液位)、ガス濃度、振動などの測定にさまざまなセンサが使用されています。これらのセンサをフィールド無線に対応させ、実際のプラントに適用可能な製品とするには、無線技術の習得に加え、各国の電波法や防爆規格への対応などさまざまな取り組みが必要となります。当社は、フィールド無線システムの開発を通じて培ってきた技術とノウハウを盛り込んだアンテナ一体型無線通信機を提供し、センサメーカにおける無線センサ開発期間の大幅な短縮に貢献します。
 新コスモス電機は、プラントで多くの実績をもつガス検知センサをフィールド無線に対応させることを検討しています。高い信頼性、アプリケーションの多様性、ネットワークの拡張性があることからフィールド無線システムとしてISA100 Wirelessを採用し、このたび当社からアンテナ一体型無線通信機とそれに関する技術の提供を受けることを決定しました。

無線通信モジュールの特長

  1. ISA100 Wireless対応の無線センサの開発工数を大幅に低減
    アンテナ一体型無線通信機は、アンテナと無線回路が一体となった構成です。センサメーカは、センサに搭載する通信インタフェース回路と電源などを用意し、センサにアンテナ一体型無線通信機を取り付けることにより、ISA100 Wireless対応の無線センサを実現できます。
  2. 各国の電波法や防爆規格に対応
    無線フィールド機器の開発を通して培った技術とノウハウにより、世界100か国以上の電波法と、世界の主要な防爆規格に対応することが可能です。センサメーカは、無線機能の部分に関する電波法や防爆の認証を改めて取得する必要がなく、開発期間の短縮に大きく貢献します。
  3. 小型・軽量を実現
    防爆型アンテナとしては極めて小さい直径約23ミリメートル、長さ約116ミリメートルの小型サイズと、100グラムの軽量を実現しています。フィールド無線センサの小型・軽量化に大きく貢献します。

主な仕様

項目 仕様
無線仕様 通信プロトコル ISA100.11a (IEEE 802.15.4準拠)
周波数範囲 2400MHz~2483.5MHz(最大15チャンネル)
送信出力 最大 +12dBm(+2dBi 無指向性アンテナ)
通信距離 最大 1600メートル (見通し距離)
センサインターフェース仕様 接続速度 9600bps ~ 57600bps(RS485準拠)
ケーブル長 最大 20m
入力電圧 3.3V±10%
動作仕様 保護等級 IP66/67, NEMA4X
温度範囲 標準モデル -40度~+85度
本質安全防爆モデル -40度~+70度

* 上記の仕様は、提供時期によって変わる場合があります。

主な市場

石油、石油化学、化学、紙パルプ、薬品、食品、鉄鋼などのプラントで使用する各種センサの開発・製造企業における、フィールド無線対応機器の開発

フィールド無線分野における当社の取り組み

 フィールド無線システムは、プラントを構成するフィールド機器と制御システム間の通信を無線化したシステムです。当社がフィールド無線システムに採用しているISA100.11a規格には、高い信頼性、アプリケーションの多様性、ネットワークの拡張性、FOUNDATION™フィールドバス、HART®、PROFIBUSなどの有線通信規格との高い整合性を持つという特長があります。現在、国際標準規格案「IEC62734」としてIEC(国際電気標準会議)で審議されています。
 当社は、高度な制御技術が必要な連続工程への無線通信技術の導入と最適なフィールド機器をお客様が自由に選択できる環境を整えることを目指し、2010年7月にISA100 Wireless対応のフィールド無線用システム機器と無線フィールド機器を世界で初めて製品化しました。また、2012年7月には、大規模・高信頼なプラント向けのフィールド無線システムを製品化し、監視・制御への適用を視野に無線技術および対応機器の開発に取り組んでいます。
 当社は今後も「Wireless Anywhere」のコンセプトに基づき、ISA100 Wirelessに対応した無線フィールド機器の拡充に努めるとともに、要素技術をモジュール化して公開、提供するなどの施策を通じ、無線通信技術の普及に取り組んでまいります。

新コスモス電機株式会社について

  • 代表取締役社長:重盛 徹志
  • 本社:大阪府大阪市淀川区三津屋中二丁目5番4号
  • 資本金:14億6,000万円
  • 事業概要:独自のガスセンサ技術を生かした工業用定置式ガス検知警報器、業務用携帯型ガス検知器、家庭用ガス警報器をはじめ、ニオイセンサ、空気汚れセンサ等の開発・製造・販売を手掛ける。

※ ISA100 Wireless:
ISAが推進するフィールド無線通信規格ISA100.11aに基づく通信技術とそれを実現するアプリケーション

本文中で使用されている会社名、商品名等は、各社等の登録商標または商標です。

以上

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