フィールド無線システムの拡張に向け新コンセプト「Wireless Anywhere」を策定 無線通信規格ISA100.11a普及活動を加速

2013年4月8日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島剛志)は、無線によるプラント全体の監視・制御を目指し、インダストリアル・オートメーション用無線通信規格ISA100.11a※1に準拠した無線通信技術をプラントのどこでも適用できる環境を表す「Wireless Anywhere(ワイヤレス エニウエア)」をフィールド無線システムの新たなビジネス・コンセプトとして策定しました。今後はこのコンセプトのもとに、ISA100.11aに準拠した製品・サービスの普及活動に取り組みます。

※1: ISA100.11a
国際計測制御学会(ISA; International Society of Automation)のISA100委員会が策定し、2009年9月にISA規格として発行されたインダストリアル・オートメーション用無線通信規格

 フィールド無線システムは、プラントを構成するフィールド機器と制御システム間の通信を無線化したシステムです。これまで当社は、フィールド無線システムのビジネス・コンセプトとして「信頼性」、「柔軟性」、「オープン性」を特長とした「Grow(グロー)=成長」を提唱、お客様への提案活動を強化してきました。
当社がフィールド無線システムに採用しているISA100.11a規格には、高い信頼性、アプリケーションの多様性、ネットワークの拡張性、FOUNDATION™フィールドバス、HART®、PROFIBUSなどの有線通信規格との高い整合性を持つという特長があります。当社は、ISA100.11a規格の特長に加え、完全二重化による高い信頼性、大規模、長距離通信を実現する製品群を「Grow」コンセプトに沿って「プラントワイドフィールド無線」として提案してきました。この「プラントワイドフィールド無線」は、ISA100.11a規格の全仕様に準拠した動作の実現を追求し「ISA100.11a Full Functional(フル ファンクショナル)」として完成したものです。

 今後は、「Grow」を発展させた新コンセプト「Wireless Anywhere」に沿って、ISA100.11aに準拠した製品・サービスの普及活動に取り組みます。

「Wireless Anywhere」
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「Wireless Anywhere」

 当社は、ISA100.11aに準拠した無線通信技術をプラントのどこでも適用できる環境を表す「Wireless Anywhere」のコンセプトに基づき、すでにお客様に提供している「プラントワイドフィールド無線」を中核システムに据えて、プラントのあらゆる箇所で適用する環境を提供し、ISA100.11aの無線通信技術を広く普及させるために3つの施策を展開します。

  1. 実装要素技術をコンポーネント化し開発を加速
    お客様が必要とする無線デバイスソリューションを適切なタイミングで提供するため、無線フィールド機器(デバイス)を構成する実装要素技術のコンポーネント化を行います。コンポーネント化された実装要素技術を採用することで、ISA100.11a準拠の無線フィールド機器の実現が容易になり、製品開発期間の短縮が可能になります。当社はラインアップ拡充のために、これらの実装要素技術を活用して開発を加速し、2013年末に新しい無線フィールド機器の発売を予定しています。
  2. ISA100.11a規格のサポートメンバー拡大
    当社はISA100 WCI(Wireless Compliance Institute)に加盟するメンバーと協力しながらISA100.11a規格を支持するメンバーの拡大と無線フィールド機器市場の普及に努めてきました。今後は多種多様なセンサをお客様に提供し、導入可能な無線アプリケーションの種類を増やすため,センサメーカ各社に対し、上記1項のコンポーネント化した実装要素技術を提供し、ISA100.11a通信規格に対応した無線センサの開発を支援することを提案していきます。
  3. 無線技術を取り込んだフィールド・デジタル・ネットワークの拡張
    プラント全体の監視・制御にフィールド無線システムを適用するためには、①多様なプロトコルの監視・制御システムなどの上位システムと接続が可能であること、②有線製品をプラントのフィールド・デジタル・ネットワークに統合していくことを実現する必要があります。当社は、これらの実現を目指し、上位システムとフィールド機器の多様なプロトコルの接続を可能にするための技術開発に取り組みます。例えば、有線のフィールド機器を無線ネットワークに取り込むために、ISA100.11aに対応したアダプタを開発します。

当社のフィールド無線の取り組み

当社は、高度な制御技術が必要な連続工程への無線通信技術の導入と最適なフィールド機器をお客様が自由に選択できる環境を整えることを目指し2010年7月にISA100.11aに準拠したフィールド無線用システム機器と無線フィールド機器を世界で初めて製品化しました。また、2012年7月には、大規模・高信頼なプラント向けのフィールド無線システムを製品化しました。

“ISA100.11a Full Functional”が実現した当社のフィールド無線システムの特長

信号経路をすべて二重化し実時間応答を保証した大規模フィールド無線ネットワークとして500台の無線フィールド機器と接続することが可能です。また上位システムと500台の無線フィールド機器との接続でデータ更新周期5秒、200台の無線フィールド機器との接続で1秒を実現できます。また、無線フィールド機器の通信距離を従来比20倍の10km※2に拡張する技術を開発し、現在、実プラントで実証実験を行っています。

※2: 10km
高利得アンテナを利用した場合。使用する国・地域の電波法により、利用可能なアンテナの種類が制限される場合がある。

以上

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