組み込みコントローラ「e-RT32.0」用マシンビジョン・ソリューション発売 ~画像認識技術を製造装置に容易に導入~

2009年10月19日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:海堀 周造)は、半導体製造装置や電子部品/電子機器組立装置などへの組み込みコントローラ「e-RT3 (イーアールティースリー)2.0」用モジュールを2種開発しました。カメラから取り込んだ画像データを自動で処理する"e-RT3 2.0マシンビジョン・ソリューション"として、10月20日から発売しますので、お知らせします。

 今回発売する「アナログ画像入力モジュール」、「ユニバーサル・グラフィック表示モジュール」と、従来から販売していた「位置決めモジュール」で構成する"マシンビジョン・ソリューション"を導入するだけで、産業用カメラの画像を処理する機能を各種装置に容易に取り込めるようになります。また画像処理ソフトウエアとして高い評価を得ている「画像処理ソフトウエアHALCON(ハルコン)※1」を採用したので、その豊富な機能を活用することができます。当社の"マシンビジョン・ソリューション"は、精密な位置決め制御が必要な各種装置の開発、稼動、保守に貢献します。

e-RT3 2.0マシンビジョン・ソリューション
e-RT3 2.0マシンビジョン・ソリューション

開発の背景

 近年、製品や部品の小型化が進み、これらを製造する半導体製造装置や電子部品/電子機器組立装置など各種装置にも、より高精度な制御機能が求められてきています。そのため、従来の位置センサだけによる位置決め制御(機械制御)に加え、製品や部品を画像で認識し位置や形状に関する情報を数値に変換する機能を導入することで、より精密な位置決め制御が可能になります。これにより製品品質の安定、高速な処理が実現し、装置の歩留まり向上、生産効率向上が図られるようになっています。
 これまで、各種装置に画像処理機能を取り込むためには、制御用の組み込みコントローラ以外に、画像処理用のボードやパソコンを組み込む必要がありました。これでは、コストアップにつながる上に、システム構成が煩雑で管理しにくく、ボードやコンピュータとコントローラ間に通信が介在することでデータがノイズの影響を受けるなどの多くの課題がありました。
 このたび当社は、これらの課題を解決するために、組み込みコントローラだけで機械制御と画像処理を行う"e-RT3 2.0マシンビジョン・ソリューション"を開発しました。

製品の特長

  1. リアルタイム性を重視した画像処理
    画像取込機能、画像処理機能、位置決め制御機能、モニタ表示機能の4つの機能がリアルタイムOS※2上で動作し、制御と画像処理を安定して高速に並列処理することが可能になります。
  2. 画像処理ソフトウエア「HALCON」搭載
    e-RT3 2.0のCPUモジュールに、画像処理ソフトウエアとして高い評価を得ているHALCONを搭載しました。画像処理ソフトウエアを搭載したパソコンや、独自のプログラム開発の必要がなくなります。HALCONをリアルタイムOS上で動作できる小型汎用コントローラは業界初です。

主な市場

半導体製造装置、電子部品/電子機器組立装置など各種の自動機械を開発、製造している会社

用途

上記装置の組み込みコントローラとして使用

e-RT3について

「e-RT3」は、半導体製造装置などの各種装置の制御で使用される代表的なリアルタイムOS※2であるVxWorks、NORTi(ITRON)、WindowsCE、OS-9に対応した組み込みコントローラです。2004年11月に「e-RT3」を発売し、2007年10月には、上位機種「e-RT3 2.0」を発売しました。「e-RT3 2.0」は、小型な筐体に高速プロセッサ(PowerPC 533MHz)と豊富な外部インターフェースの搭載によって、組み込む装置を小型にし、高性能で高速な処理を可能にします。

以上

※1 HALCONはMVTec Software GmbH の登録商標です。その他、本文中に記載の商品名称(VxWorks、NORTi、WindowsCE、OS-9、PowerPC)は、各社の登録商標または商標です。

※2 リアルタイムOS(real-time operating system)
要求時間内に目的の処理を終えることを重視したOSのことです。パソコン用OSとは異なり、主に工作機械の制御装置に組み込まれます。

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