2017年7月20日発表
7月4日、横河ソリューションサービス株式会社と東京水道サービス株式会社(TSS)の共同事業体(JV)は、JICA草の根技術協力事業「マレーシアにおけるSCADA※1を活用した水運用・無収水(NRW)※2マネージメント能力向上プロジェクト」に参画しました。
このプロジェクトは、マレーシアのサバ州沖合のラブアン島の送配水網におけるNRW率を低減するために、東京都水道局の事業提案に基づき、監理団体であるTSS、独立行政法人国際協力機構(JICA)、およびマレーシアのエネルギー・環境技術・水省(KeTTHA)が、進めるものです。事業財源としては、ODAが活用されます。
横河ソリューションサービスは、TSSと共同で実施する現地調査に基づき、SCADAシステムをベースにNRWマネージメントシステムを構築し、システムが収集したデータを解析してNRW率改善ソリューションを提案します。さらに、水道局職員に対し、システム使用方法の訓練を行います。TSSは、同島に専門家を派遣してSCADAシステムを活用した水運用・NRWマネージメントに関する技術指導に加え、水道職員を東京に招待して、TSSが有する無収水対策・水道技術・施工管理・品質管理に関する研修を実施します。
横河ソリューションサービスをはじめとするYOKOGAWAグループは、日本の上下水道分野での豊富な実績とノウハウを活かして、マレーシアをはじめとする新興国の水環境の改善に貢献していきます。
※1 SCADA(Supervisory Control And Data Acquisition):監視、制御を行うシステムの1種
※2 無収水(Non-Revenue Water:NRW):配水管からの漏水や違法な使用による盗水などのために料金徴収につながらない水
以上
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ライフライン・上下水道
上下水道事業では、インフラの老朽化、人口減少に伴う料金収入の減少、人材不足、そして自然災害への備えといった複合的な課題が深刻化しています。 これらの課題に対し、水インフラの耐震化、広域連携体制の構築、DX・AIの導入による効率化、ベテラン技術者からの技術継承など、多角的な取り組みが進められており、安全で持続可能な水環境の構築が期待されています。「YOKOGAWAは計測と制御と情報により持続可能な社会の実現に貢献する」という企業理念のもと、上下水道分野の課題解決に取り組んできました。 今後も、最新技術と新たな発想を融合させ、健全で持続的な水インフラの実現に向けた取り組みを一層推進してまいります。