横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

Vol.52 No.1 (2008)

No.1 ライフサイエンス特集

ライフサイエンス事業への取り組み (PDF:255KB/2ページ)

  • 瀧岸 眞一 *1

*1 ライフサイエンス事業部

当社は,新長期経営構想VISION21 & ACTION21 の中で,新事業を大きく育てることを宣言している。その一つに位置付けられるライフサイエンス事業における3つのビジネス;脳磁計,共焦点顕微鏡,創薬支援装置について,具体的な取り組みを挙げながら展望する。


脳磁計用SQUID 磁束計の実装・評価技術の開発 (PDF:444KB/4ページ)

  • 河合 淳 *1
  • 久保田 寛 *1
  • 上原 弦 *2

*1 ライフサイエンス事業部 MEGセンター開発Gr.
*2 金沢工業大学 先端電子技術応用研究所

1996年より,横河電機と金沢工業大学の産学連携において,脳磁計(MEG: magnetoencephalograph)システムの開発を行ってきた。特に2002年からは将来の量産化を見据えた超伝導量子干渉素子(SQUID: superconducting quantum interference device)の実装技術の開発を推進し,2006 年の金沢事業所の操業開始とともに本格的に当社への技術移転を進めた。本稿では,脳磁計用SQUID の内製化に関し,実装技術と評価技術を中心として報告する。


脳磁計測システム用データ収録装置の開発 (PDF:435KB/4ページ)

  • 小宮山 潤一 *1
  • 長井 賢二 *1
  • 鈴木 敦子 *1
  • 加田 千加子 *1

*1 ライフサイエンス事業部 MEGセンター開発Gr.

脳磁計(Magnetoencephalograph 以下MEG)用のデータ収録装置の再設計を行った。金沢工業大学からの技術移転を受け,従来の MEGのシステムの構成を抜本的に見直し,回路の再設計,使用部材の内作化等を行うことにより,容積を従来品の 1/4程度にすることができた。本稿では,再設計した MEG用データ収録装置について報告する。


機能向上を実現した共焦点スキャナCSU-X1 を支える新技術 (PDF:502KB/6ページ)

  • 蛭川 英男 *1
  • 中山 博史 *1
  • 谷端 康弘 *1
  • 桑原 洋平 *1

*1 ライフサイエンス事業部 創薬・バイオセンター開発Gr.

共焦点スキャナユニットの新製品CSU-X1で新たに採用した技術について紹介する。ライブセルイメージングで好評を得ているマイクロレンズ付ニポウディスク方式の高速画像形成と低退色性の特長を強化し,世界最速の0.5 ms/frameを実現した。また,新たに高速フィルタホイール,ブライトフィールド光路,セカンドカメラポートなどの周辺機器を用意し,多波長測定等のニーズに応じられる多様なシステムの構成を可能とした。


共焦点スキャナCSU を用いた高速3 次元アプリケーション事例 (PDF:356KB/4ページ)

  • 砂川 恵輝 *1
  • 太田 亜紀 *2
  • 山宮 広之 *3
  • 古澤 尚孝 *2

*1 ライフサイエンス事業部 創薬・バイオセンター開発Gr.
*2 ライフサイエンス事業部 創薬・バイオセンター営業Gr.
*3 ライフサイエンス事業部 創薬・バイオセンターマーケティングGr.

横河電機の共焦点スキャナユニットCSU は,世界最高速の共焦点スキャナである。本稿では,CSU の高速性を活かしたアプリケーション事例として,工業用途からはマイクロPIVの事例を,バイオ用途からは共焦点顕微鏡システム「CSU LiveStage™ LS-2」(以下LS-2)を用いた事例を紹介する。マイクロPIV は微細流路等の微小領域の流速を測定する技術であり,CSUによる世界最高速の共焦点スキャンによって初めて実現が可能になったものである。共焦点の原理によって,微小スライスのみの流速を正確に計測できるため,計測の精度を格段に向上できることが特長である。本稿では,微細流路の流れや液滴内部の流れの計測事例を紹介する。LS-2は,生細胞の観察(ライブセルイメージング)に適した性能を持ち,先進の多点・多チャンネル3D タイムラプス画像取得の機能を簡単に操作できる,完全に統合された顕微鏡システムである。本稿では,システムの特徴とそれを実現するための各部の構成を説明し,3D 画像の例を紹介する。


ゲノム創薬のための培養細胞を用いたテストシステムの要素技術 (PDF:495KB/4ページ)

*1 ライフサイエンス事業部 創薬・バイオセンター開発Gr.
*2 ライフサイエンス事業部 創薬・バイオセンターマーケティングGr.

  • 景 虹之 *1
  • 根津 多一郎 *1
  • 笛木 学 *2
  • 御厨 健太 *1

ヒトゲノムが解読されて以来,「ゲノム創薬」に大きな期待が集まっている。しかし,現在は臨床試験の通過確率が低いことが大きな課題となっている。横河電機では,ゲノム創薬プロセスの開発期間短縮や開発コスト低減へのソリューションを提供するための創薬支援テストシステムの研究試作を行っている。このシステムは,生物の基本構成要素である細胞に薬の候補となる化合物を投与して,細胞内におけるターゲット分子の増減,局在の変化などをカメラで撮像し,得られた画像を処理して数値化する。この手法によって,化合物の薬効及び副作用を確認して薬の候補を見出す。本稿では,テストシステムを構成する代表的な要素技術について報告する。


培養細胞を用いた創薬テストにおける画像処理 (PDF:659KB/4ページ)

  • 吉田 隆司 *1
  • 義浦 貴巳 *2
  • 八谷 憲二 *3
  • 伊藤 猛*4

*1 IA事業部 プロダクト事業センター シリコンデバイスGr.
*2 技術開発本部 ネットワーク開発センター(金沢)
*3 ライフサイエンス事業部 創薬・バイオセンター開発Gr.
*4 SOL事業部 エンジニアリング本部 エンジもの作りセンター

横河電機では,ゲノム創薬のための開発支援テストシステムの研究試作を行っている。このシステムは,生物の基本構成要素である細胞に薬の候補となる化合物を投与して,細胞内におけるターゲット分子の増減,局在の変化などを共焦点スキャナ(CSU)と超高感度カメラで撮像し,得られた画像を処理して数値化する。この手法によって,化合物の薬効および副作用を確認して,薬の候補を見出す。本稿では,試作した創薬テストシステムにおける画像処理技術について述べる。


定常状態計算機能を獲得したダイナミックシミュレータVisual Modeler (PDF:366KB/4ページ)

  • 横山 克己 *1
  • 小口 梧郎 *2

*1 株式会社 オメガシミュレーション
*2 有限会社 タイニーマウス

統合ダイナミックシミュレーション環境OmegaLandの心臓部であるVisual Modelerは,大規模なプラントを対象に,プラントレベルの詳細度をもったプラントモデルを用いて,高速な計算ができるのが大きな特長である。従来のダイナミック計算機能に,新たに定常状態計算機能を追加した。ダイナミック計算と定常状態計算では完全に同一のモデルを用い,かつ共通の枠組みの中で,シームレスに行き来することができる。また,両シミュレーション共,独自に開発した複合モジュラー法によって極めて高速に計算できるので,オンラインシステムを含む広い分野での応用が可能になる。


トラッキング・シミュレータによるプラントの運転革新 (PDF:563KB/4ページ)

  • 石 建信 *1
  • 深野 元太朗 *2
  • 大谷 哲也 *1
  • 小口 梧郎 *2

*1 技術開発本部 計測制御研究所
*2 有限会社 タイニーマウス

プラントの設計やオフラインの解析において,プラントシミュレータを用いることが非常に多くなってきているが,大規模プラントでのオンラインシミュレーションを活用した運転例は少ない。株式会社オメガシミュレーション製のダイナミックシミュレータ Visual Modeler は,訓練用途の実績が豊富であり,リアルタイムあるいはそれ以上の高速演算性能を持っている。この技術を利用し,実データへの合わせ込み機能を持つオンラインのダイナミックシミュレータをトラッキング・シミュレータと呼ぶ。今回,非定常な状態でもシミュレータの実データへの合わせ込みを可能にする動的補償付きデータリコンシリエーション技術を考案した。これにより,プロセス異常の早期発見と未来予測を実現し,プラントの運転革新を目指す。


横河電機トレーニングセンター創設50 周年 ―お客様と共に歩んだ半世紀― (PDF:255KB/2ページ)

  • 馬場 海一 *1
  • 市川 清 *1
  • 大野 明彦 *1
  • 中川 澄子 *1

*1 SOL事業部 LCSOL本部 トレーニングセンター



トップ