2004年横河技報[Vol.48 No.4]

医療ソリューション特集号

医療情報システムの展望(PDF: 682KB / 4ページ)

  • 滝 岸 真 一 *1

*1ETS開発医療ソリューション統括部


画像情報統合システム“ShadeQuest”(PDF: 106KB / 4ページ)

  • 尾 崎 能 久 *1
  • 原 嶋 茂 夫 *1

*1ETS開発医療ソリューション統括部 技術部

近年,医用画像情報の電子化が進み,放射線部門を中心とした画像情報システム(PACS)が普及し,フィルムレスにて運用する施設も徐々に増えてきている。また、放射線部門以外の検査部門や診療部門でも画像情報の電子化が行われ,手術部門,研究部門,病棟でも画像情報を利用するケースが増え,病院内で発生する大量の画像の管理,活用が課題となってきている。
当社の画像情報統合システム“ShadeQuest”(シェードクエスト)は,病院内で発生するこれらの画像情報を統合管理し,情報の一元化,保存の安全性を確保するとともに,画像情報を迅速にかつ確実に確認することができるシステムである。本システムは,診断スピードの向上や医療業務の効率化を通じ,患者へのサービス向上や医療の質的向上を支援するものである。


診療情報統合システムNEXTAS(PDF: 119KB / 4ページ)

  • 小 山 和 夫 *1

*1ETS開発医療ソリューション統括部 技術部

医療情報システム分野における各種のサブシステムや多岐にわたる情報を効率よく接続・連携し,安価かつ容易なシステム構築を支援するためのシステム構築インフラとして,診療情報統合システムNEXTASを開発した。NEXTASはドキュメントを管理・参照するシステムであり,データ変換モジュール,システム連携モジュールなど医療情報システムを効率的に構築するための複数の機能から構成されている。また,NEXTASはXMLに準拠した電子ドキュメントを管理し,Webサーバで送り出しているので,Webで参照することができ,プラットフォーム非依存システムであることを特長としている。NEXTASは,医療機関内の情報統合や,地域医療圏における診療情報の共有活用支援システムとして運用することができる。


診療情報統合システムNEXTAS を用いた地域連携システム(PDF: 58KB / 4ページ)

  • 鈴 木 一 洋 *1
  • 小 林 章 *1
  • 坂 田 大 輔 *1
  • 小 山 和 夫 *1

*1ETS開発医療ソリューション統括部 技術部

電子カルテという言葉が世の中に浸透してきた昨今,全国各地の病院でIT化が進み,従来は紙やフィルムで運用されていた病院業務も,少しずつペーパーレスあるいはフィルムレスに変わりつつある。情報の電子化には,同じデータを複数の人が同時に参照できることや,検索性の向上により過去データとの比較が容易になる等メリットが多々あるが,更なる患者サービスの向上に結びつく要素もいくつかある。本システムではこの点に注目し,一般的なInternet 回線を使用しながら,情報の盗聴・改竄を防ぐセキュリティ機能と,利用者単位でのアクセスコントロール機能を持つ「地域連携システム」を構築した。本システムによって,平易な仕組みと強固なセキュリティとを両立させながら,地域中核病院で発生した診療情報を周辺の地域医療機関等と共有することが可能になる。


放射線治療部門情報システム“TheraRIS”(PDF: 161KB / 4ページ)

  • 赤 田 一 朗 *1
  • 尾 崎 能 久 *1

*1ETS開発医療ソリューション統括部 技術部

放射線部門内には,放射線診療部門と放射線治療部門がある。放射線診療部門には放射線部門業務システム(RIS)があり,大中規模施設を中心にシステムの導入が進んでいる。しかし,放射線治療部門は業務内容が施設により異なることや,放射線診療部門との業務が違うことからシステム化が進んでいなかった。
TheraRISは,放射線治療部門の業務を対象とした専用の放射線治療部門情報システムであり,放射線治療装置とオンラインで接続することによって,膨大な情報の手記入や二重入力からの解放,転記ミスや誤記入といった人的ミスを防ぐことができ,業務効率の向上が行える。
本稿では,本システムの概要および機能について紹介する。


症例画像データベースの構築と運用ツールの開発(PDF: 222KB / 4ページ)

  • 林 尚 典 *1
  • 田 中 洋 平 *1
  • 大 島 康 実 *1
  • 野 津 勤 *1

*1ETS開発医療ソリューション統括部 技術部

医療現場における画像検査装置の高性能化,電子化,IT技術の貢献により,豊富な高精度の検査画像が日々撮像され蓄積されている。これらの貴重なデータは医学研究および教育のための二次利用が求められている。放射線画像検査により撮像されるCT 像やX 線写真などの検査画像は,標本写真や顕微鏡像などと対比させて提示することによって,症例の理解度が高まり,教育・診断支援に絶大な効果がある。著者らは,胸部疾患に関する画像のデジタルライブラリと個体別モデリング(東工大 伊能教夫教授)というテーマで行われたプロジェクトに参加し,福井大学医学部 伊藤春海教授の多年に亘る研究で蓄積された画像と関連する所見・コメントを格納するデータベースの構築と,教育支援あるいは診断支援のための検索・表示ツールの開発を行った。


3D MR Angiography からの脳動脈瘤検出システムの開発(PDF: 93KB / 4ページ)

  • 林 尚 典 *1
  • 大 島 康 実 *1
  • 多 田 浩 章 *2
  • 小 沢 義 典 *3

*1ETS開発医療ソリューション統括部 技術部
*2千葉労災病院 放射線部
*3千葉労災病院 脳神経外科

日本の3大疾病の1つである脳疾患の中で最も深刻なくも膜下出血の原因のうち,85%は脳動脈瘤の破裂によるものである。成人の5%程度は,未破裂脳動脈瘤を持っていると言われ,早期発見は重要な課題の一つである。脳動脈瘤検出のためのスクリーニングには,一般にMR アンギオグラフィが用いられるが,脳血管は複雑に走行しているため,脳動脈瘤の検出には熟練を要する。本研究は,当社と千葉労災病院との共同研究により,3DMRAデータから脳動脈瘤を検出のためのコンピュータ診断支援(CAD : Computer-aided Diagnosis / Detection)システムの開発を行い,臨床におけるCADの有効性を検証することを目的とする。脳動脈瘤を検出する手法として,先ず,血管領域の抽出処理手法の開発を行った。続いて,抽出された血管領域を対象として,血管径のプロファイルを抽出して,脳動脈瘤検出のための特徴量の検討を行った。


脳磁計測システムMEGvisionとその応用(PDF: 449KB / 4ページ)

  • 下川原 正 博 *1
  • 田 中 博 昭 *1
  • 風 見 邦 夫 *1
  • 春 田 康 博 *1

*1航空宇宙・特機事業本部 MEGセンター

脳磁計は,脳神経の電気生理学的な活動を計測する装置で,時間分解能と空間分解能が高いことに特長がある。近年,超伝導を応用した磁気センサSQUIDの技術が進歩し安定して計測を行えるようになり,また脳磁図データの蓄積により医学的に有効性が確立されたことから,研究所レベルでしか導入されていなかった状況から,一般病院にて臨床検査に用いられるように変化してきた。当社が開発した160 チャネル全頭型脳磁計測システムMEGvisionは1998年に発表し,2000年に薬事承認を取得,現在までに,一般病院3セット,医学系大学2セット,工学・人文科学系大学2セット,計7 セットが稼動している。神経磁気診断は2004 年4 月から保険適用が認められ,益々利用されることが期待される。本稿では,脳磁計の技術的な特徴について解説し,脳磁計の応用について事例を紹介する。


CENTUM CS3000 R3コンパクト制御ステーションFFCS(PDF: 142KB / 4ページ)

  • 小 宮 浩 義 *1
  • 滝 沢 弘 幸 *1
  • 松 川 英 男 *1
  • 小酒井 清 貴 *1

*1IAシステム事業部 第1技術部

CENTUM CS3000 R3 Revision3.04 において,小型,高信頼性を実現した新制御ステーションFFCS を開発した。FFCS は,コンパクトでありながら,プロセッサカードは大規模システムで実績のある二重系照合方式(Pair & Spare 方式)を採用し,大規模向けシステムと同等の制御機能と高い信頼性を実現する。FFCS の外形寸法は,既存μXLの制御ユニット部の外形寸法と同じになっており,制御ユニット部をそのまま入れ替えることが可能である。FFCS では,CPU ノード,プロセッサモジュール,ESB カプラモジュール,V net カプラモジュールを新規開発した。特に,二重化プロセッサモジュール間でのプログラムコピーやデータ等値化に適した高速シリアルバス,SEN バス(Serial Exchange Nest Bus)を新技術として導入した。


食品医薬品工業用封入液無し圧力センサ“エキレスシリーズ”(PDF: 56KB / 4ページ)

  • 川 村 圭 *1
  • 河 野 信 明 *1

*1IA事業本部フィールド機器事業部 第1技術部

近年,食品医薬品用圧力センサとして,封入液を使用しない圧力センサの需要が大きくなってきている。食品医薬品用圧力センサはこれまで,精度,耐久性などから封入液を介してシリコン圧力センサチップに圧力を伝播し測定する“隔膜式”が一般的であった。これに対し,シリコンオイルなどの封入液を必要としない,歪ゲージを金属板に接着した圧力センサが見直されつつある。しかし,その性能,耐久性は,“隔膜式”には遠く及ばず,食品医薬品用への応用は進んでいなかった。当社では,従来技術に新たな技術要素を付加することによってこれらの課題を解決し,本質的な安全性と高精度かつ高安定な性能を兼ね備えた「エキレスTMセンサシリーズ」を開発した。


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