2004年横河技報[Vol.48 No.2]

上下水道特集号

上下水道事業の動向と当社の最近の取り組み(PDF: 435KB / 4ページ)

  • 川 村 幸 生 *1
  • 南 浦 清 *1

*1環境システム営業本部企画・技術部

水は,全ての生命活動を支える自然環境の主要要素であるとともに,経済活動における重要な資源でもある。日本における上下水道事業では,この重要な水の質と量を適正に管理するため,時代と地域の特性に合わせ,技術開発と施設建設が進められてきた。しかし,近年,さらなる効率化と機能向上を必要とする社会状況の変化があり,上下水道事業においても,限られた資源と施設の一層の活用に期待が集まっている。この状況に対応するには,新しい処理プロセスの導入とそれを支える計測機器・監視制御・情報システムの開発,経営の広域化・民営化等の活用を考慮する必要がある。
本稿では,今後の上下水道事業の運営強化に資する情報の提供を目的に,法規及び国の政策等を中心に新しい状況を紹介し,それに関連する当社のソリューションを示す。


貧酸素水域への酸素供給技術の開発(その2)(PDF: 592KB / 4ページ)

  • 田 中 克 知 *1
  • 柴 田 省 三 *2
  • 石 井 浩 市 *3

*1環境システム営業本部企画・技術部
*2IA事業本部環境機器事業部PMK部
*3IA事業本部環境機器事業部

近年,横河電機では水に酸素を高濃度に溶解させる技術を用いて,ダム貯水池の水質や底質の改善を提案している。横河技報Vol. 47,No. 2(2003)では,貯水池において,底泥の巻上げを起こさずに貧酸素状態となっている下層のみへの酸素供給に成功した事例を紹介した。今回は水道水源である貯水池において,下層が貧酸素状態となっているために溶出したマンガンやリンを,高濃度酸素溶解水の供給により低減した事例を報告する。


リアルタイム管網解析とオンラインファジー推論を用いた配水コントロールシステム(PDF: 444KB / 4ページ)

  • 岡 林 充 *1
  • 来 海 洋 治 *2
  • 助 野 啓 信 *3
  • 藤 井 幸 博 *3

*1環境システム営業本部関西公共部
*2横河システムエンジニアリング株式会社
*3エンジニアリング事業部施工管理部在関西

上水道の配水管は配水エリアに網目状に広がっており,配水管網と呼ばれる。配水管網には,一箇所の給水点のみの場合と複数の給水点を持つ場合とがある。複数の給水点から配水する方式は,各給水点の相互バックアップが可能であり安全性に優れているが,需要に応じて各給水点の実配水エリアを積極的に調整することが必要であり,各配水エリアの圧力と流量を同時に制御することは容易でない。
当社は,この制御を実行するために,新しい発想に基づき給水点の配水圧力と管網中のバルブを同時に制御するシステムの開発を行った。このシステムでは,連続制御のために管網内の状態をシミュレーションする「リアルタイム管網解析」,管網モデルの中で望ましい状態とするのに必要な操作量を導き出す「オンラインファジー推論」,これらの結果から導き出した操作量に基づきローカル制御の操作量を決める「推定末端圧力補正法」を組み合わせて使用している。


下水処理場に流入する有機酸のオンライン自動測定装置の開発および試作機による実証実験(PDF: 556KB / 4ページ)

  • 北 奥 清 行 *1
  • 吉 田 俊 雄 *1
  • 青 山 佳 司 *1

*1環境システム営業本部企画・技術部

下水の生物学的りん除去プロセスは,降雨があると不安定となり,処理水質が悪化するといった問題がある。この原因は,微生物の栄養源である下水中の有機物が,降雨によって希釈されるためと考えられている。さらに,最近の研究では,有機物の中でも有機酸がりん除去に影響を及ぼしていることが明らかになってきた。そこで当社は,下水処理場に流入する有機酸の挙動を連続で把握することを目的に,有機酸オンライン自動測定装置の開発を行った。開発に当たっては,イオンクロマトグラフを用いたハードセンサ方式と,処理場で使われる汎用計器から統計的に酢酸濃度を推定するソフトセンサ方式の2つのアプローチから行った。さらに,ハードセンサの試作機を用いて実処理施設における実証実験を行い,酢酸濃度が20 mg/r以下ではりん除去効果が減少することが判った。


上下水道における最新の監視制御技術(PDF: 585KB / 4ページ)

  • 高 木 仁 志 *1
  • 山 森 正 人 *2
  • 黒 木 成 多 *3

*1環境システム営業本部企画・技術部
*2環境システム営業本部中部公共部
*3環境システム営業本部東日本公共部

ここ数年の社会環境の変化やコンピュータ技術の進歩に伴い,上下水道における監視制御システムも大きな変貌を遂げている。特に,パソコン等に代表される安価な製品の普及によって,より低コストで汎用性の高いシステムが望まれている。一方,ライフラインである上下水道の監視制御システムが,本来有すべき安全性や信頼性,継続性等の要求は従来から変わるものでない。本稿では,世の中の動向を踏まえ監視制御システムに要求されている機能を整理し,その要求を実現するための当社の取り組みを紹介する。


水道事業におけるサービスへの取り組み(PDF: 414KB / 4ページ)

  • 石 井 康 仁 *1
  • 佐 藤 知 史 *2
  • 安 江 知 明 *1

*1環境システム営業本部企画・技術部
*2ライフサイクルソリューション営業本部企画推進部

保守・保全サービス業務における長年の実績と培われたノウハウをベースとし,水道事業における各種サービスツールの開発とサービス体制を構築した。これらのツール,体制を活用することで,水道事業における保守・保全業務,運転管理業務の更なる効率化が図られるものと考える。本稿では,水道事業におけるサービスの効率化に向けた当社の取り組みを紹介するとともに,水道法の改正により最近特に注目されている運転管理業務への対応について検討する。


逆浸透膜劣化診断アプリケーションポートフォリオ“eCUBE aqua”(PDF: 574KB / 4ページ)

  • 大 江 謙 二 *1
  • 岡 田 晋 午 *1

*1システム事業部OCSセンターNCS部

逆浸透膜(Reverse Osmosis:以下RO膜と略す)は,塩分をはじめとして水中の多くの不純物を高い除去率で取り除くことができるため,水のろ過装置の心臓部として使用されている。特に海水を水源とせざるを得ない離島や砂漠地帯などでは,RO膜は上水施設になくてはならないモジュールである。RO膜は高分子複合膜であり,高い性能を維持するには最適なタイミングによる膜の洗浄が必須である。そのためには温度,流量,導電率などからRO 膜の性能指標を演算し,その性能劣化傾向を調べる診断機能が必要である。
本稿では,STARDOM自律型コントローラに搭載するRO膜診断機能,長期データ保管機能,遠隔監視機能をもつワンボックスソリューションeCUBE aqua を紹介する。


凝集沈澱制御システムの自動化(PDF: 458KB / 2ページ)


トップ