医薬品製造ではGMPやFDAなど、法令に準拠した品質活動の必要性が急速に高まっております。 また多品種・少量生産など時代のニーズも多種多様化し、従来の紙ベースでのデータ管理では管理が煩雑になるケースが見受けられます。
YOKOGAWAではこれらの課題に対し品質管理の業務フローを確立させ、効率化、省力化と試験データの一元管理を行う品質情報管理ソリューション CIMVisionLIMSによるソリューションを提供しています。
CIMVisionLIMSでは、品質管理の標準ワークフローである試験受付・指図から、試験結果の承認、工場出荷判定までをトータルサポートします。さらに分析計からの自動データ収集、安定性試験計画、試薬・分析機器の管理に至るまで、品質管理業務全体をカバーします。
また既設のMESやERPと連携することにより工場全体の見える化が可能となり、企業経営の改善に大きな効果をもたらします。
CIMVisionLIMSにより、以下のような分析・品質業務の効率化を実現します。
CIMVisionLIMSはマスターデータや試験データなどさまざまなデータの管理を行い、受付から出荷判定までの品質業務全体をサポートします。
機能名 | 説明 |
---|---|
安定性試験計画機能 | 安定性試験の計画から、試験依頼を自動で行います。 |
定期試験スケジュール | 定期試験のスケジュールを入力し、自動で試験依頼を行います。 |
通常試験依頼 | 試験依頼をシステムに登録します。 |
サンプル受付 | 検体をシステムに入力します。 |
LAS機能 (データ自動収集) |
分析機器をオンライン接続し、自動で分析データを採取します。 |
試験データ入力機能 | 試験データを手動入力します。 |
データの丸め機能 | マスタ設定により、データの丸め計算方法を指定します。 |
データチェック機能 (規格値・管理値) |
規格値を4段階に設定でき、品質のレベル分けが可能です。 |
推定計算機能 | 入力されたデータを演算し、報告用のデータを作成します。 |
試験項目別分析結果承認 | 試験の項目ごとに分析結果を承認します。 |
サンプル別分析結果承認 | 検体をシステムに入力します。 |
出荷判定機能 | 出荷する際に判定を行います。 |
マスターデータ管理 | 簡易マスタ入力ツールを搭載しています。 |
PDA端末による入力機能 | PDA端末によるデータ入力、照会が可能です。 |
権限管理 | ユーザの権限により操作を制御します。 |
試薬管理 | 試薬の有効期限やファクタ、在庫量の管理が可能です。 |
分析機器校正管理 | 分析機器や天秤などの校正スケジュールを管理します。 |
定型帳票出力機能 | ユーザの運用に合わせた自由な帳票レイアウトの作成が可能です。 |
回顧的バリデーション管理 | 試験の履歴を記録し、誰が、いつ、どの端末で何をしたかを管理します。 |
サンプルバーコード管理 | 検体をバーコード管理します。 |
製薬業界向け品質情報管理ソリューション CIMVisionLIMSは、出力形式がある分析機器ならばメーカを問わず接続が可能です。またPDAによるデータ入力・照会が可能であり、現場など省スペースでの作業でもデータ活用が可能です。
システムにはサーバ/クライアントシステムを採用。現場端末にはタッチパネル方式のパネルコンピュータやノートPC、タブレットPCを使用し、簡単に操作ができるアプリケーションを用意しています。
またアプリケーションソフトやハードウェアの提供はもちろん、YOKOGAWAはシステム全体構築のお手伝いをします。
LAS(Labratory Automation System)であるGC、HPLC、天秤といった検査・分析機器からオンラインでCIMVisionサーバにデータを自動収集し、分析データの一元管理を行います。
自動データ収集を行うLASに出力形式があれば、メーカを問わず分析機器との接続が可能です。
CIMVisionLIMSとLAS間の通信はEthernetを利用できますので、Ethernet環境が整っていれば新たな工事は必要ありません。
集積したデータはクライアントPC、またはPDAよりデータ照会が可能です。
クライアントPCは現在お使いのPCにクライアントソフトをインストールしていただくことでご利用が可能であり、ログオン時にIDとパスワードによるユーザ管理を行っているため、1台のクライアントPCを複数人で利用いただくことも可能です。
またPDAによる入力を可能としたことで、省スペースでのデータ入力・照会が可能となり作業現場でのデータ活用を実現できます。
さらに基幹業務システム(ERP)、製造実行システム(MES)と連携することで、品質管理情報だけでなく工場全体の情報の見える化を実現します。
全ての生産活動から得られる情報を解析・コントロールするとともに作業者の安全に配慮し原料品質、設備劣化、技術伝承、製造環境整備の課題解決を実現します。
品質改善を推進する大塚製薬株式会社は、常にマーケットリーダーとしてさらなる向上を求め続け、LIMSの全社展開を図っています。