横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

新中期経営計画「Growth for Sustainability 2028」を策定

2024年5月7日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:奈良 寿)は、2028年度を最終年度とする中期経営計画「Growth for Sustainability(グロウス フォー サステナビリティ)2028(GS2028)」を策定しましたのでお知らせします。

 当社は2021年度に社会共通の課題の解決によって持続的な成長を実現するために、長期経営構想の抜本的な見直しとともに中期経営計画「Accelerate Growth(アクセラレート グロウス)2023(AG2023)」を発表し、2030年のYOKOGAWAのありたい姿の実現に向けて、2023 年度までの3年間、社会共通課題を軸とした事業構造を確立するための取り組みを進めてきました。2024年度からの新しい中期経営計画「Growth for Sustainability 2028」では、AG2023で確立した業種軸の事業構造を基盤に、環境・社会・ガバナンスの視点で事業活動に取り組み、社会価値と企業価値の向上を実現させるための変革を加速させます。

長期経営構想

 現在の長期経営構想は、AG2023策定時に抜本的に見直したものであり、今回は大きな見直しはありません。GS2028では2030年を見据えた「YOKOGAWAのありたい姿」を端的に示したVision statementとその実現に向けての方向性をそのまま引き継ぎます。

Vision statement

YOKOGAWAは、自律と共生によって持続的な価値を創造し、
社会課題の解決をリードしていきます。

お客様への提供価値

 世界は今、あらゆるものが複雑につながり合う時代となっています。運用や管理に独立性のあるシステムが連携し、相乗効果と新しい価値をもたらしていく「System of Systems(SoS)」の流れが進む世界において、当社は、効果的な「つながり」を進め、統合化・自律化・デジタル化による「全体最適」の価値を生み出していきます。当社は「IA2IA※1」と「Smart Manufacturing※2」によるアプローチでこれを実現し、社会全体が「SoS」となる世界をリードしていきます。

※1 IA2IA(Industrial Automation to Industrial Autonomy):AI、デジタルツイン、ロボティックスなどのDX技術を取り込み、Industrial Automation(自動)からIndustrial Autonomy(自律)へと進化させる活動です。
※2 Smart Manufacturing:DXやIA2IAによって生産現場、エンタープライズ、およびサプライチェーンにおける自律を実現し、革新的な生産性向上を達成することです。

 

中期経営計画「Growth for Sustainability 2028」

 今回策定したGS2028は、「測る力とつなぐ力で、地球の未来に責任を果たす。」というYokogawa's Purposeを起点としています。

価値創造プロセス

 Yokogawa’s Purposeのもと、中期経営計画の目標達成に向けた「価値創造プロセス」を以下のように定義しました。
 「永年培ってきた、OT(運用技術、Operational Technology)領域におけるお客様起点の課題解決をやり遂げる力と信頼を裏付けとし、人的資本やDXを実現する技術などの基盤を活性化することで、SoS型ビジネスなどにて、より多様かつ高い顧客価値を共創する。その過程を通じて強化したお客様との信頼関係・ノウハウ・人的資本等の経営資本を活用して、事業施策を達成する。」

図1 YOKOGAWAの価値創造プロセス
図1 YOKOGAWAの価値創造プロセス
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価値創造プロセスを実現するための基本戦略

 長期経営構想で定めた2030年を見据えた「YOKOGAWAのありたい姿」の実現と、上記価値創造プロセスを実現するために、2028年度までの5年間で取り組むべきこととして、4つの基本戦略を策定しました。それぞれの基本戦略の概要は以下のとおりです。

図2「Growth for Sustainability 2028」の4つの基本戦略
図2「Growth for Sustainability 2028」の4つの基本戦略
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  1. System of Systemsの信頼されるパートナーとしての価値提供
    SoSを通じた価値提供を行うため、YOKOGAWAはIA2IAとSmart Manufacturingという2つの側面からアプローチを行います。数多くの製造現場で培ったノウハウ、経験、高度な技術力を活用し、戦略的なコンサルティングとシームレスなインテグレーションという価値を提供することで実現していきます。
  2. 業種対応力の強化と特定業種へ依存しないビジネスの拡大
    さらなる生産の効率化と生産の安定化を追求しているお客様に対応するため、YOKOGAWAはIT/OTの融合を通して業種対応力の強化を図るとともに、品質管理や設備管理といった、業種に関わらない共通の課題を解決するビジネスの拡大にGS2028においても取り組んでいきます。YOKOGAWAが強みをもつフィールド機器や制御システムのレベルから、MESやERPといった上位レイヤーのシステムまでをターゲットに、ソリューションの幅を広げ、お客様のDXをサポートしていきます。
     また、事業環境や市場ニーズの変化に対応するため事業内容を変更するお客様のサポートができるように、ソリューションを充実させていきます。
  3. 無形資本の活用・育成による価値創造
    YOKOGAWAは、人的資本、知的資本、社会・関係資本の3つの活用に注力していきます。これら無形資本には、「価値創造力」、「共感力」、「課題発見力」、「ステークホルダーをつなぐ力」というYOKOGAWAが長年培ってきた見えない強みがあり、これらを成長に生かします。
  4. 経営・事業基盤の強化
    価値創造プロセスを支える経営・事業基盤の強化に取り組みます。
    • 全社収益性の向上:戦略的リソースの捻出と配分、オペレーションの最適化と、経営基盤の最適化を図ります。
    • DX戦略:Internal DXではグローバルなIT基盤のもとで、お客様、パートナー、社員の視点に立って、それぞれの体験価値を向上させるDX施策を進めていきます。External DXではOT分野で培ってきたノウハウを、Yokogawa Cloudのもとで、積極的にアプリケーション化、サービス化し、整備を進め、リカーリングのビジネスモデルへの変革を目指します。
    • ガバナンスの強化:監査役会設置会社から、指名委員会等設置会社に移行します。監督と執行の役割分担を明確化し、意思決定プロセスの効率化、経営判断と事業計画の達成に対する責任の明確化、監査機能の強化、効率化を図ります。

 

GS2028における事業戦略

 YOKOGAWAは2021年度から業種軸による事業セグメントに変更し、グローバルで連携してビジネスを伸ばす体制を構築してきました。これらの事業セグメントは、お客様の事業に沿った切り口であると同時に、持続可能な社会の実現に向け、解決すべき課題を軸としています。
 各事業セグメントの主な戦略と施策は、事業領域における成長を目指すと同時に、サステナビリティ目標 Three Goalsのもとに設定した「6つの貢献分野」におけるビジネスの注力領域、事業活動ともつながっています。

エネルギー&サステナビリティ

  • 再生可能エネルギー市場に向けたソリューション提供を本格的に展開
  • コンサルティング、IT分野でのケーパビリティを活用したソリューションの提供を加速
  • 強みであるオイル&ガスのお客様との強固な信頼関係を維持し、ビジネスの拡大と成長分野におけるニーズの取り込みを強化

マテリアル

  • サプライチェーンを最適化、モビリティ分野へ展開
  • コンサルティング、ソリューション型ビジネスをさらに加速
  • 化学、マイニング業種におけるお客様基盤を拡大

ライフ

  • 急成長するバイオ、再生医療分野に向けた新技術を開発し、新たな価値を創出
  • 日本国内市場において実績が豊富なソリューションの海外展開を強化
  • 課題解決型ソリューションによる価値の提供
  • 業界リーディングカンパニーに対するさらなる浸透と活動の加速

測定器

  • エネルギー効率の向上を図る計測ソリューションを提供
  • コア技術を応用し、ビジネス領域を拡大
  • 分光応用技術を活用した新規ビジネスを創出
  • オンリーワン製品の開発、提供による高収益ビジネスを追求

新事業他

映像AIやIoT、バイオ関連、医薬品原薬等の研究開発・製造受託などにおいて、事業の確立と早期の収益化に向けて活動を加速させていきます。

探索領域

「防災」「宇宙」「海洋」を引き続き探索領域とします。

 

経営目標と財務戦略

  1. 長期経営構想で目指すサステナビリティ目標(2030年度)
    社会インパクト指標 目標値
    温室効果ガス排出量 Scope 1,2 (基準年:2019年度) 100%削減(2040年度から2030年度に前倒し)
    エネルギー使用量(売上原単位) (基準年:2023年度) 30%削減(平均5%改善/年)
    社員のWell-beingを高める エンゲージメント 84%以上
    ダイバーシティ・インクルージョンの達成度:女性管理職比率 20%
    (注)これらは多くの指標・目標の中から特に重要と考えているものを表示しています。その他の指標・目標等の詳細は当社ホームページ、サステナビリティレポート等をご参照ください。
  2. GS2028で目指す事業成長・財務目標(2024年度~2028年度)
    <事業成長目標>
    指標 目標値
    受注高成長 10%/年以上
    売上高成長 10%/年以上
    営業利益率(ROS) 15%以上(2028年度)
    想定為替レート(1米ドル):130円
    <財務目標>
    指標 目標値
    自己資本利益率(ROE) 10%以上※3
    投下資本利益率(財務ROIC※4 10%以上※3
    1株当たり純利益(EPS) 300円以上(2028年度)
    営業キャッシュ・フロー 3,000億円以上(5年間累計)
    ※3 資本コストを上回る収益性を確保
    ※4 財務ROIC:{営業利益×(1-法人税等負担率25%)}÷投下資本(期首・期末平均)
  3. 資本政策・財務戦略
    GS2028では、長期経営構想を念頭においた成長戦略の実現のために成長投資を強化していきながら、持続的な企業価値及び株主価値の向上を実現していきます。
    • 資本性成長投資(戦略投資)枠を初年度からの3年間累計(2024年度~2026年度)で1,000億円とします。リスク総量、自己資本増減、および負債調達を前提としたリスク投資実行に伴うリスク量の増加想定を織り込んだ上で最適資本構成(リスクが顕在化した場合においても格付A格を維持可能な株主資本水準を保持し、且つ、次の成長に向けた一定のリスク投資余力を確保できる水準)を維持します。
    • 株主還元方針(利益処分に関する基本方針)については、中長期的な企業価値向上の最大化に向けた投資に優先的に配分していくものの、一定の財務基盤の確保を前提に、積極的な配当還元および自己株取得等による株主還元の向上を図ることを基本方針とします。配当性向による期間利益の一定比率を還元する考え方に加え、株主資本配当率を踏まえた安定的な配当の維持の考え方を維持するとともに、自己株取得についても、財務状況や株価水準等を踏まえながら追加的な株主還元として柔軟に検討します。

 2030年を見据えた「YOKOGAWAのありたい姿」とその実現に向けて、Yokogawa’s Purposeのもと、スピードを上げて変革を実現させ、将来にわたって社会に必要とされる会社を目指してまいります。

 

関連情報

以上

本文中で使用されている会社名、団体名、商品名、サービス名およびロゴ等は、横河電機株式会社、各社および各団体の登録商標または商標です。

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