横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

医薬品・医療機器業界向け 環境モニタリングシステム「OpreX Environmental Monitoring System」開発・発売 ~業界規制への対応とリスク分散を両立したシステムで業務効率の向上を支援~

2020年10月23日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:奈良 寿)は、医薬品・医療機器業界向けに、環境モニタリングシステム「OpreX™ Environmental Monitoring System」を開発、10月23日から国内外同時に発売しますのでお知らせします。
 新製品は、医薬品・医療機器メーカの製造・試験・保管エリアで測定されている温度・湿度・室間差圧等の環境データを、GMP※1やQMS※2などの法規制に準拠した当社のペーパレスレコーダを分散設置して記録・管理するデータ収集記録システムです。当社は、業界規制への対応とリスク分散を両立した新製品の発売により、医薬品・医療機器メーカの現場における各種規制やガイドラインに対応した厳格で効率的な環境モニタリングを支援します。

開発の背景

 医薬品・医療機器工場の製品を製造・試験・保存するエリアでは、GMPやQMSなどの規制に準拠し、空調設備や試験設備等の温度、湿度、室間差圧、空気中の 微粒子などの環境データを正確性、完全性、網羅性、保存性※3が担保されたデータとして記録・管理されることが求められています。また、工場の複数箇所で測定している環境データの管理業務を効率化するため、データを一元管理したいというニーズがあります。汎用の監視制御システムでデータ収集・保存システムを構築できますが、業界の規制要件に対応して作りこむ必要があることに加え、センサから直接データを収集する集中型システムのため、不具合が生じるとデータの欠損範囲が大規模化する可能性があるなどのリスク管理上の課題がありました。このたび当社は、これらの課題を解決する、医薬品・医療機器業界向け環境モニタリングシステム「OpreX Environmental Monitoring System」を開発しました。

製品の特長

 本システムは、当社のペーパレスレコーダ※4、データサーバ、および監視PCで構成されます。

ドメイン環境

  1. 規制要件への対応
     本システムは、ユーザ管理、記録データファイルの書き込みおよび削除防止、記録データファイルの改ざん防止、監査証跡、時刻同期、バックアップ・リストア、およびアーカイブ・リトリーブなどの機能を有します。これらは、米国医薬品局FDAの21 CFR Part11を始めとする電子記録・電子署名に関する規制要件に対応し、正確性、完全性、網羅性、保存性を担保したデータの記録・管理を実現します。
  2. データの収集と長期保存
     新製品を構成するペーパレスレコーダは分散設置が可能なため、集中型システムと比較してリスク分散を実現します。レコーダから収集したデータは、改ざん検知が可能なファイル形式で記録され、アクセス権が管理されたデータサーバに長期保存されます。また、レコーダ自身もSDカードを備えており、データサーバとSDカードへの保存とで、データファイルの保存先の冗長化 が可能です。査察官等からデータ提供の依頼があった場合でも、指定ファイルを選択するだけで提供可能です。
  3. リアルタイム監視
     監視PCでは、ペーパレスレコーダの設定に従って、データ異常検知時にアラーム表示、ブザー、メール等で通知する機能を有します。また、Webブラウザを介して、ペーパレスレコーダが収集したデータを遠隔監視できます。
  4. コンピュータ化システムバリデーション(CSV:Computerized System Validation)※5対応
     システムを構成するペーパレスレコーダ、データサーバ、監視PCの納入にあたり、CSVの事実上の国際標準であるGAMP®5※6に則ったCSVを行って納入します。

主な市場

医薬品・医療機器業界

用途

  • 製造エリア・試験エリア・保管エリア等における温度・湿度・室間差圧・微粒子などの環境データの記録・保存・監視・管理
  • 冷凍冷蔵庫・恒温恒湿器の温度・湿度の記録・保存・監視・管理
  • 製造工程における各種生産設備の温度・圧力などのデータの記録・保存・監視・管理

※1 GMP(Good Manufacturing Practice):
 安全で効果的な医薬品・食品を生産するための製造・品質管理に関する基準。各国がそれぞれ規則や指針を定めている。

※2 QMS(Quality Management System):
 安全な医療機器・体外診断用医薬品を生産するための製造・品質管理に関する基準。GMPと同様に各国がそれぞれ規則や指針を定めている。例えば、日本の医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(QMS省令)、国際標準化機構ISOによるISO13485などが挙げられる。

※3 薬事法施行規則によると、正確性は、試験結果に基づき正確に作成されていること、完全性と網羅性は、有効性・安全性等を疑わせる調査結果が得られた場合、当該結果について検討され、記載されていること、保存性は根拠となった資料が保存されていることとされている。

※4 ペーパレスレコーダ:
 当社のOpreX Data Acquisitionに属するペーパレスレコーダ「GX10」「GX20」「GP10」「GP20」「GM10」に、米国医薬品局(FDA)の 21 CFR Part11(電子記録および電子署名に関する規制)および厚生労働省ER/ES指針の要件に対応した、拡張セキュリティ機能オプションを装備した機種。

※5 CSV(Computerized System Validation):
 コンピュータ化システムの導入にあたり、ハードウェア及びソフトウェアの開発、設計、据付、運転動作、稼働性能等に問題ないことを検証する作業。

※6 GAMP®5(Risk-Based Approach to GxP Computerized Systems):
 GAMP(Good Automated Manufacturing Practice)は、国際製薬技術協会ISPE(International Society for Pharmaceutical Engineering, Inc.)が作成したCSVの手順を記述したガイドラインのこと。GAMP5はその最新版。

OpreXとは

 OpreXとは、制御事業の包括的ブランドです。お客様との価値共創を通じて培ってきたYOKOGAWAのテクノロジーとソリューションの卓越性を表し、YOKOGAWAの全ての制御関連製品、サービスとソリューションを包含しています。OpreX Transformation 、OpreX Control 、OpreX Measurement 、OpreX Execution 、OpreX Lifecycle の5つのカテゴリーから成り立ち、新製品の「OpreX Environmental Management System」は、OpreX Measurement を構成する製品・ソリューション群の一つであるOpreX Data Acquisitionに属します。OpreX Measurementは、高精度な測定、データ収集、分析を可能にする現場機器やシステムを意味します。

 YOKOGAWAはこのブランドのもと、お客様のビジネス課題解決の視点で、お客様の変革と成長を支援する統合ソリューションを提供していきます。

以上

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環境モニタリングシステム

OpreX Environmental Monitoring System は、医薬品製造・品質管理・保管等の環境モニタリングを目的として、温度・湿度・室間差圧をはじめとした管理データの測定・記録・長期保存を行います。

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