2019年6月6日発表
横河電機株式会社
Sensire Ltd.
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市、社長:奈良 寿)とSensire Ltd.(本社:フィンランド ヨエンスー市、CEO:JP Asikainen、以下Sensire)は、横河電機がSensireに600万ユーロ(約7.4億円)を出資し、コールドチェーン・モニタリングの分野で協業していくことで合意しましたのでお知らせします。
この協業により、両社は、横河電機が構築中のIndustrial IoT(IIoT)アーキテクチャと、これを活用して子会社のアムニモが開発中のサブスクリプション※1型IIoTサービス、そしてSensireが展開するコールドチェーンにおける温度監視ソリューションを組み合わせた、新たなサービスの開発、提供を目指してまいります。
Sensireのセンサと監視画面
拡大
出荷から消費地まで、低温を保ったまま流通させるコールドチェーンは、厳しい温度管理が求められる医薬品や食品の物流などの分野で需要が拡大しています。Sensireはコールドチェーン・モニタリングを中心とした温度監視ソリューションを提供しています。Sensireのソリューションは、小型で低消費電力の無線温度センサで測定したデータをクラウドに収集し、PCや携帯端末等でいつでもどこからでもアクセスできるようにするものです。陸上輸送、航空輸送、海上輸送、それぞれで求められる通信プロトコルに対応しており、連続したデータ収集とリアルタイムでの監視を実現します。
横河電機は、米国マイクロソフト社と協業して、堅牢で高いセキュリティを確保した、クラウド環境によるIIoTアーキテクチャの開発を進めており、これを利用して、さまざまな物理量を遠隔から容易に監視できるソリューションの提供を開始しています。また、子会社のアムニモでは、このアーキテクチャを活用し、工場に限らずさまざまな場所・場面で簡単にIIoTを活用できるサービスを開発しており、サブスクリプション型で計測サービスを利用できるMeasurement as a Service(MaaS)の提供を目指しています。
このたびの出資により、横河電機はSensireの株式の35.2%を保有する筆頭株主となりました。両社は今後、互いのノウハウを合わせて、コールドチェーンをはじめとする物流における温度監視分野で、新しいソリューションを開発するとともに、横河電機の生産に関するノウハウやグローバルネットワークを活用し、ビジネス拡大を図ってまいります。
横河電機 常務執行役員マーケティング本部長の阿部剛士は以下のように述べています。「当社は中期経営計画「Transformation 2020」において、リカーリング※2ビジネスなどの新たなビジネスモデルを検討するとともに、医薬品や食品の分野での事業拡大を目指しています。Sensireのソリューションはこれを加速するものであり、両社の技術により、厳密な温度管理が求められる分野で新しい価値を提供できるものと確信しています。」
Sensireの創業者でCEOであるJP Asikainenは次のように述べています。「横河電機との協業は、グローバルビジネス拡大への足掛かりとなるとともに、当社のソリューションの次世代クラウドアーキテクチャへの移行を実現するものと考えています。両社の技術により、より幅広い用途、領域へのアクセスが可能となると期待しています。」
Sensireの概要
所在地:Rantakatu 24, 80100 Joensuu, Finland
CEO:JP Asikainen
売上高:2018年度 約150万ユーロ(約1.8億円)
設立:2007年
業容:コールドチェーン・モニタリング・ソリューションの提供
Website:https://www.sensire.com/(英文のみ)
※1 サブスクリプション:製品やサービスなどを利用する期間に応じて使用料を払う方式
※2 リカーリングビジネス:売り切りではなく継続的に収益を上げるビジネスモデル
以上
本文中で使用されている会社名、団体名、商品名、サービス名およびロゴ等は、横河電機株式会社、アムニモ株式会社、 Sensire Ltd. 、各社および各団体の登録商標または商標です。
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