【横河計測】ミドルレンジクラスのミックスドシグナルオシロスコープ「DLM3000」を開発・発売 ~電気自動車(EV)やパワーエレクトロニクス製品の性能向上を支援~

2018年10月23日発表

 横河計測株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:山崎 正晴)は、周波数200MHz、350MHz、500MHz帯域のミックスドシグナルオシロスコープ「DLM3000」シリーズを開発、10月30日に発売しますのでお知らせします。
 新製品は、高機能ながら使い勝手がよく、小型軽量で低価格のミックスドシグナルオシロスコープとして販売してきた「DLM2000」シリーズの後継機種です。今回は、性能を向上させるとともに、電気自動車(EV)、パワーエレクトロニクスなどの分野で技術開発に取り組むお客様の最新のニーズに対応し、新たな機能を追加しました。当社は本製品の発売により、当社のスコープコーダシリーズやパワーアナライザシリーズと組み合わせ、EV、パワーエレクトロニクス分野のお客様に最適なトータルソリューションを提供し、測定器ビジネスの拡大を図ります。

ミックスドシグナルオシロスコープ「DLM3000」
ミックスドシグナルオシロスコープ「DLM3000」

開発の背景

 近年、持続可能な社会の実現に向けて、電気エネルギーを無駄なく有効に活用したいという要求が高まり、パワーエレクトロニクス、カーエレクトロニクス、メカトロニクス製品に対して、さらなる省電力化や高効率化が求められるようになりました。
 2008年に発売した「DLM2000」シリーズは、パワーエレクトロニクス、カーエレクトロニクス、メカトロニクス分野のお客様から、ミドルレンジクラスのミックスドシグナルオシロスコープとして、ヒストリ機能※1などの機能を充実させた使いやすさが評価され、販売実績を重ねてきました。今回当社は、省電力、高効率化を求めるユーザのニーズや、開発スピードを上げたいという開発現場のニーズに対応し、「DLM2000」のハードウエア設計を刷新して大幅に性能を向上させた「DLM3000」を開発しました。また、新製品には、開発が盛んな、EVや先進運転支援システム(ADAS)、インバータなどの分野のお客様の最新のニーズに応えた新機能も搭載しました。

※1 ヒストリ機能:
捕捉した波形を内蔵メモリに自動記録する機能

製品の特長

  1. 基本性能の向上
     「DLM3000」シリーズは、2チャネルモデルと4チャネルモデルをラインアップしています。両モデルとも全チャネル同時に測定した場合でも、最高サンプリングレートは従来製品比2倍の2.5G/s(ギガサンプリング/秒)に向上しました。
     さらに、ハードウエア設計を見直したことで、残留ノイズの従来製品比50%低減、測定感度調整レンジとして最小500μV(マイクロボルト)の微小入力レンジ追加、および最大入力電圧300Vrmsへの拡大を実現しました。幅広い電圧の信号波形をより正確に観測できます。
     また、PCにデータを転送する際、高速・長時間測定によって大容量化するデータを高速に転送するUSB3.0規格を採用、データ保存にかかる時間の短縮に貢献します。
  2. 操作性の向上
     従来製品で好評なユーザインタフェースデザインを継承しながら、新たにタッチパネルを採用し、スマートフォンのような、より直感的でわかりやすい操作性を実現しました。
  3. EV開発やデバッグ作業効率向上に最適なオプション機能の充実
     EVやADASの開発スピード向上に貢献するために、車載LAN規格のCAN FD(Flexible Data Rate)とCXPI対応のトリガ機能※1を追加しました。トリガ機能を使って得た波形データと信号解析結果が同一画面に表示され、しかも両者の相関が取れていますので、両者の関係を一目で見て取ることができます。
     さらに、デバッグ作業の効率向上を追求する開発者のニーズにも対応しました。当社従来製品比2倍に相当し、ミックスドシグナルオシロスコープのミドルレンジクラスで最長級の500M(メガ)ポイント※3のアクイジションメモリを搭載しました。これにより、同比2倍の最大10万個の波形をヒストリ波形として保持できるようになりました。サーチして照合できる波形が倍増し、デバッグ効率が向上します。さらに、大容量化する測定データ保存用に、内蔵ストレージとして60GB(ギガバイト)のSSD※2の搭載が可能になりました。

※1 トリガ機能:
ユーザが必要な波形を得るために条件を設定することで、その条件に合った信号が検知された時点での波形を表示する機能
※2 SSD:
ソリッド・ステート・ドライブのこと。記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置。ハードディスクドライブ(HDD)と比較し、SSDの方が書き込み・読み込みの処理速度が速い。
※3 当社調べ 2018年10月現在

主な市場

  • カーエレクトロニクスメーカ
  • 半導体、電子デバイス、インバータなどパワーエレクトロニクスメーカ
  • 家電、空調機器などエレクトロニクスメーカ
  • 産業用機器などのメカトロニクスメーカ

用途

  • 電気、電子回路の設計・評価
  • 半導体、電子デバイス、組み込み機器ファームウエア開発やデバッグ
  • カーエレクトロニクスにおける、ADAS開発でのCAN、CAN FDなど車載LAN規格対応のバス信号と各種アナログ信号の同時測定
  • パワーエレクトロニクスにおける、電力解析、動作確認
  • メカトロニクスにおける、通信などの高速信号と比較的変化の少ないメカトロニクス系信号の同時測定・評価

以上

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