安全度水準SIL2に対応し、無線通信技術を採用した「ProSafe-RS SIL2 無線ガス検知システム」を開発・発売 ~システム、コンサルティング、エンジニアリングをトータルで提供~

2017年7月25日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)は、安全計装システム「ProSafe-RS R4.03.10」を開発し、これを用いた「ProSafe®-RS SIL2※1 無線ガス検知システム」の販売を2017年9月から開始しますのでお知らせします。

 このシステムは、安全度水準SIL3対応の 安全計装システム「ProSafe-RS R4.03.10」、フィールド無線ネットワーク機器、警報器、およびGasSecure AS(ガスセキュア社)※2の無線ガス検知器「GS01」や「GS01-EA」などで構成されます。

 当社は国際的な安全度水準SIL2に対応した無線ガス検知システムを、システムのコンサルティングおよびエンジニアリングを含めお客様にトータルで提供します。

※1:安全度水準:国際電気標準会議(IEC)が制定した電気・電子・プログラマブル電子機器の機能安全に関する規格IEC61508で導入されている安全性評価の尺度。SIL1からSIL4までレベルが区分されています。プラントに安全対策を施さない場合と比較して、リスクの度合いをSIL2は1/100から1/1000の範囲に、SIL3は1/1000から1/10000の範囲に低減できます。
※2:ドイツのDrägerwerk AG & Co. KGaA(ドレーゲル社)の子会社

安全計装システム「ProSafe-RS」(左)、フィールド無線用アクセスポイント「YFGW510」(右)
安全計装システム「ProSafe-RS」(左)、フィールド無線用アクセスポイント「YFGW510」(右)

無線ガス検知器「GS01」
無線ガス検知器「GS01」

開発の背景

 安全計装システムは、石油やガス、石油化学、化学などのエネルギー、素材産業において、操業時の異常を検出してシャットダウンなどの緊急動作を安全に実行する緊急遮断システムや、火災の消火や延焼防止を目的に防消火設備を起動する防消火システムとして、プラントの安全確保に活用されています。

 フィールド無線システムは、プラントに設置されるフィールド機器と、監視・制御システムとの間の通信を無線化するシステムです。配線が困難な場所にフィールド機器を設置できる、通信ケーブルや敷設コストが削減できるなど多くのメリットがあることから、プラントの安全対策に無線技術を取り入れるケースが増えています。特に、ガス検知システムは、検知器の設置環境や気象条件の影響を受けやすく、システム導入後も検知器の設置場所や検知器の数を変更して最適な配置にする必要があることから、無線技術を導入することで、配線を気にせずに検知器の設置場所や数を容易に変更できるようになります。

 安全計装システムとガス検知器をフィールド無線で接続し、かつ安全度水準SIL2を達成するためには、国際規格IEC61508※1が規定する通信プロトコルへの対応が必要です。今回当社は、安全計装システム「ProSafe-RS」とガス検知器間のフィールド無線通信をこの通信プロトコルに対応させ、安全度水準SIL2に対応した無線ガス検知システムの構築を可能にしました。

システムの特長

 当社のISA100 Wireless※3フィールド無線システムと警報器、業界で唯一、安全度水準SIL2に対応した無線ガス検知器「GS01」や「GS01-EA」などを組み合わせて、「ProSafe-RS SIL2 無線ガス検知システム」として提供します。

  1. コンサルティング、エンジニアリングを含め、トータルでシステムを提供
     「ProSafe-RS SIL2 無線ガス検知システム」は、無線技術を導入したことで、検知器を柔軟に配置できます。また、安全度水準SIL2に対応しており、防消火システムや緊急遮断システムとして活用できます。
     「ProSafe-RS SIL2 無線ガス検知システム」を構成する機器を熟知し、生産制御、安全計装、およびフィールド無線のエンジニアリング、コンサルティングのスキルをもつYOKOGAWAが、トータルでシステムを提供、お客様をサポートします。
  2. オペレーションの効率化に貢献
     「ProSafe-RS SIL2 無線ガス検知システム」と従来の有線式のガス検知システムを、当社の統合生産制御システム「CENTUM® VP」の操作監視画面で統合して効率的に監視することができます。有線式のガス検知器と同じ操作プレートを無線ガス検知器「GS01」や「GS01-EA」に使用して監視できるため、デザインが標準化されひと目でわかりやすい画面構成で、誤認識や誤操作の防止に貢献します。
  3. メンテナンスの効率化に貢献
     統合生産制御システム「CENTUM VP」の操作監視画面で、「ProSafe-RS SIL2 無線ガス検知システム」を構成するネットワーク機器の状態やガス検知器のバッテリ残量、および無線通信の状態を把握できるため、迅速に異常を把握して早い段階で対応することができます。また、定期点検を減らした効率的なメンテナンス計画の立案が可能になります。

※3:ISA100 Wireless: ISAが推進するインダストリアル・オートメーション用無線通信規格ISA100.11aに基づく通信技術とそれを実現するアプリケーション。2014年10月にIEC(国際電気標準会議)で国際標準規格IEC62734として発行されました。

[ システム構成 ]
[ システム構成 ]

「ProSafe-RS」について

 2005年2月に発売した安全計装システムです。安全度水準SIL3レベルを実現する機器として、第三者機関による認証を取得しています。統合生産制御システムCENTUMシリーズと組み合わせて使用することにより、プロセス制御システムと安全計装システムを統合できるという特長を有しています。国内外の約2,100プロジェクト向けに納入し、安全計装システム市場におけるシェアは業界トップクラスです。(2017年6月現在 当社調べ)。

フィールド無線分野における横河電機の取り組み

 横河電機は、高度な制御が必要となる連続工程へ適用可能な無線通信技術を確立し、最適なフィールド機器をお客様が自由に選択できる環境を実現するため2010年7月にISA100 Wireless準拠のフィールド無線システムを世界で初めて製品化しました。フィールド無線用管理ステーション、フィールド無線用アクセスポイントや各種無線フィールド機器、有線機器に取り付けて無線通信を可能とするアダプタを各種プラントや石油・ガスの生産設備などに提供しています。

主な市場と用途

石油、ガス、石油化学、化学、薬品、電力、鉄鋼などのプロセス産業における各種プラントや、石油・天然ガスの生産設備における、防消火システム(Fire and Gas System:FGS)や緊急プラント遮断システム(ESD)

以上

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安全計装システムProSafe-RS は、IEC 61508 で定められた安全度水準SIL3(SIL:Safety Integrity Level)を満たす安全計装システムとして、その性能を外部認証機関TÜV Rheinland より認められています。統合生産制御システムCENTUMシリーズと組み合わせて使用することにより、プロセス制御システムと安全計装システムを統合できます。

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