横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

事業ユニット「Industrial Knowledge」を新設し高度クラウドソリューションビジネスを拡大

2016年2月9日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)は、中期経営計画「Transformation 2017」の重点施策の一つである高度ソリューションビジネスの拡大を加速するため、新たに設置した事業ユニットである「Industrial Knowledge」を中核として、クラウドを活用した高度ソリューションビジネスを拡大していくことを決定しましたのでお知らせします。

Industrial Knowledgeの概要

 当社は2015年5月に発表した中期経営計画「Transformation 2017」における制御事業戦略の一つとして、ソリューションサービスビジネスの拡大を掲げ、お客様の事業全体を見据えた提案や価値共創の取り組みを進めています。ソリューションサービスビジネスの核の一つが高度ソリューションであり、当社は多様なソフトウエアパッケージをベースに生産効率や安全性の向上、エネルギー効率の改善、設備の有効活用などを実現する各種のソリューションを提供しています。

 Industrial Knowledgeは、2015年12月に設立した当社100%出資子会社であるYokogawa Venture Group, Inc.のDBA※1であり、高度クラウドソリューションビジネスを推進する事業ユニットです。高度ソリューションのうち、SaaS※2と呼ばれるクラウドを活用したソリューションについてのYOKOGAWAの中核となり、事業戦略を立案し、YOKOGAWAの既存事業との連携やM&Aを通じて必要なアプリケーションや技術を拡充しながら、高度クラウドソリューションビジネスを展開していきます。高度ソリューション分野の動向や専門技術、M&Aに精通した人財を揃え、従来にはない機動力をもってビジネスを展開していきます。この機動力をもったビジネスの展開が、Industrial Knowledgeを独立した事業ユニットとして活動していく最大の理由です。

 2015年12月末には、同事業ユニットによる最初のM&Aとして、企業の枠を超えたクラウドによるデータ共有サービス(DaaS※3)で豊富な実績をもつIndustrial Evolution, Inc.を買収しており、高度クラウドソリューションを展開するためのプラットフォームは整備されています。

※1 DBA:Doing Business Asの略。米国におけるビジネス上の呼称。商号。

※2 SaaS:Software as a Service の略。通信ネットワークなどを通じて、ソフトウエアの機能を必要に応じてユーザーに提供するクラウドサービス。

※3 DaaS:Data as a Service の略。データを経営上の資産として有効活用できるように提供するクラウドサービス。

Industrial Knowledgeが提供するソリューション

 Industrial Knowledgeには、データを収集、統合、分析し、有用な知識(Knowledge)に変え、産業界の(Industrial)お客様に新しい価値を提供するという意味が込められています。

 Industrial Knowledgeは、高いセキュリティを保持したクラウドのプラットフォームや、ファイアウォールで守られたシステムからデータを収集し、統合、分析する技術を強みとし、迅速かつ機動的に事業を展開します。このプラットフォームは、多数のシステムや機器からデータを収集し、サービスとしてクラウドで提供することを可能にするもので、IIoTを活用できます。例えば大手プロセスライセンサは、これを使用して、ライセンスを提供しているユーザーの世界各地のプラントからリアルタイムにデータを収集し、対象となるプロセスの稼働状況の遠隔監視や操業サポートを行っています。これにYOKOGAWAの高い信頼性と品質、計測および制御の技術、さらに両社の生産現場における豊富な実績と知見を融合させて、企業の枠を超えた情報の共有と活用による新たな価値共創を目指します。

 当社は長期経営構想において、「YOKOGAWAは“Process Co-Innovation”を通じて、お客様と共に明日をひらく新しい価値を創造します。」をビジョンステートメントに掲げています。“Process Co-Innovation”とは、プロセスの最適化を生産工程にとどめることなく、企業内のバリューチェーンや企業間のサプライチェーンなど、あらゆる情報やモノの流れへと拡大し、お客様とともに新しい価値を創造するYOKOGAWAのソリューション全般を表したものであり、Industrial Knowledgeの提供するソリューションは、まさにこれを実現するものと言えます。今後、YOKOGAWAの既存事業との連携を進めるとともに、M&Aや他社との提携を実施することにより、DaaSに続けて、Operation management(操業管理)、 Production management(生産管理)、Asset management(設備管理)、Simulation & design(操業シミュレーションおよびシステム設計)、Legacy system integration(既存システムの統合)などの高度ソリューション分野にサービスの範囲を拡張し、お客様の商品・サービスの価値の向上、さらにはサプライチェーンの統合・協調・最適化に貢献するソリューションを提供していきます。

 YOKOGAWAは、コーポレート・ブランド・スローガンであるCo-innovating tomorrowのもと、Industrial Knowledgeを中心に高度クラウドソリューションビジネスを拡大し、お客様とともに新しい価値を創造してまいります。

以上

本文中で使用されている会社名、団体名、商品名等は、各社又は各団体の登録商標または商標です。

関連ページ

本件に関するお問い合わせ


トップ