統合生産制御システム「CENTUM VP R6.02」を開発・発売 ~運転監視を中心に機能を強化し効率的かつ安全な運転に貢献~

2015年12月1日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)は、統合生産制御システム「CENTUM® VP(センタム・ブイピー)」の機能を大幅に拡張した「CENTUM VP R6.02」を開発、12月2日より発売しますのでお知らせします。

 CENTUMは今年40周年を迎えた当社の基幹製品です。当社は現在、制御事業のビジョン“VigilantPlant®(ビジラントプラント)=理想の工場”の実現に向け、最新機種のCENTUM VPを強化しています。「CENTUM VP R6.02」では、運転員によるプラントの状況を把握しやすくする運転監視機能を中心とした機能の強化を図りました。

CENTUM VP R6.02
CENTUM VP R6.02

開発の背景

 掘削技術が確立されたシェールオイル/ガスの生産本格化により、石油精製プラントの原料調達先の選択肢が増えました。また、新興国における石油精製プラントの建設により、石油化学などの下流工程プラントでも原料調達先の選択肢が広がっています。調達先により原料の組成が変わるため、調達先の変更はプラントのプロセス要件(制御システムの運転条件を設定するための情報)の変更につながります。また、プラント設備の経年変化や、需要変動による生産量の増減にも、プロセス要件は影響を受けます。このようなプロセス要件の変更や変化に対応して効率的かつ安全な運転を行うため、プラント内の幅広い種類のデータを、その都度、適切に参照できることが求められています。

機能強化のポイント

 「CENTUM VP R6.02」では、このようなニーズに対応して、プラント運転状態を視覚的に把握するために活用されるリアルタイムトレンド機能を強化しました。さらには、運転員交代時のアラームの引き継ぎ漏れや見逃しを防止するアラーム機能強化と、本年11月27日に当社より発売した安全計装システム「ProSafe®-RS R4.01」との統合を行っています。

  1. プラントの状況を把握しやすくするリアルタイムトレンド機能
    • プロセス要件変更等に伴う、運転員からのデータ参照要求拡大への対応
      1つのトレンドグラフ上で確認できるデータ数を16本(従来比2倍)に拡大、トレンドグラフ用に表示可能な最大データ点数も約1万3,000点(従来比約2倍)に拡大しました。これらの機能拡張により、拡大するデータ参照要求に対応しています。また、トレンドグラフのペン割り付けは、従来のキーボード入力に加え、プロセス監視用のグラフィックやアラームリストからのマウスによるドラッグ&ドロップにも対応しました。これにより、運転員が今見たいデータを直感的操作で速やかに参照できるようになりました。
    • 反応時間の長い制御対象への対応
      リアルタイムトレンドと保管されている過去の長期トレンドを、同一ウインドウ内でつなげて表示できるよう機能拡張を行いました。今見ているトレンドの延長として、長期間の変化を容易に確認できるようになりました。

    CENTUM VP R6.02 画面例
    CENTUM VP R6.02 画面例
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  2. 引き継ぎ漏れや見逃しを防止するアラーム機能の強化
    CENTUM VPには、運転員がアラームに適切な順序で対応できるように、緊急度の低いアラームを一時的に棚上げする機能があります。しかし、棚上げされたアラームをあらためて確認するには複数の手順が必要で、これらのアラームを忘れたり、見逃してしまうリスクがありました。「CENTUM VP R6.02」では、棚上げアラームを一覧表示できる専用リストビューを開発。「CENTUM VP R6.01」で実装した通知抑制アラーム専用リストビューと併用することで、運転員交替時などにおける、抑制/棚上げアラームの引き継ぎ漏れや見逃しリスクを低減します。
  3. ProSafe-RS R4.01とのシステム統合
    「CENTUM VP R6.02」は、当社の安全計装システム「ProSafe-RS R4.01」で新たに導入した入出力装置N-IO(Network I/O)に対応し、統合したHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)を提供して効率的な監視を実現します。さらに、当社のエンジニアリング環境「オートメーション・デザイン・スイート(ADスイート)」により、プロセス計装と安全計装のエンジニアリング情報を統合管理できます。双方のエンジニアリング情報の保存および履歴管理と入出力に関するシステム設計での統一したインターフェースの提供により、エンジニアリング情報の管理を容易にし、プラントライフサイクルにわたるエンジニアリング効率の向上を可能にしています。

主な市場

石油・天然ガス、石油化学、化学、電力、紙パルプ、薬品、食品、鉄鋼、上下水道などのプロセス産業分野の製造会社

用途

プラントの運転監視と自動制御

今後の展開

 当社は、CENTUMを制御事業の基幹プラットフォームとして、互換性を維持しながら継続的な機能向上を図っています。「CENTUM VP」は、安全で生産性の高いプラント操業を実現する「スマートオペレーション」、計装設備全体を効率的にエンジニアリングできる「スマートエンジニアリング」、最小のコストでプラント全体の操業を最適化する「スマートコントロール」、ライフサイクルで高い効率を維持する「サステイナブルシステム」の4つをコンセプトに開発を進めています。当社は今後も、お客様の「理想の工場」を実現する製品・ソリューションを開発、提供してまいります。

※ VigilantPlant(理想の工場)とは :
YOKOGAWAが考えるお客様にとっての理想の工場(VigilantPlant)は、プラント操業に関わる全ての人々に必要な情報が行き渡り、外部環境の変化にも俊敏に対応でき、生産活動が滞ることなく回りつづけ、設備も人も将来に向けて着実に進化を続けていくことができる、操業の全体最適を実現しているプラントです。
YOKOGAWAは、"VigilantPlant"ビジョンのもと"安全の確保"、"設備の最大活用"、"生産の改革"、"ライフサイクルの最適化"の4つの切り口で、理想の操業を実現するソリューションを提供しています。

以上

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統合生産制御システム(DCS)

横河電機は、独自のデジタル制御技術と経験、ノウハウの粋を集めた世界最初の分散型制御システム(DCS)である「CENTUM(センタム)」を1975年に発売開始しました。発売以来、世界100カ国以上、累計27,000システムが採用されています。

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