横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

ネットワークベース生産システム「STARDOM」の自律型コントローラ「FCN」用 新CPUモジュールを発売

2015年11月11日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)は、ネットワークベース生産システム「STARDOM™(スターダム)」の機能強化版を2016年春に発売しますのでお知らせします。今回は、“より速く、より強く、よりスマートに”をコンセプトに、CPUモジュールの高速化と耐環境性の強化、エンジニアリングツールの機能強化を行います。当社は、本製品の発売により、オープンネットワークを用いた制御システムビジネスを拡大します。

 なお、本製品は、12月2日から東京ビッグサイトで開催される『計測展2015TOKYO』に出展いたします。

ネットワークベース生産システム「STARDOM」
ネットワークベース生産システム「STARDOM」

開発の背景

 「STARDOM」は、自律型コントローラ「FCN」とSCADAソフトウエア「VDS」で構成されるネットワークベースの生産制御システムです。当社は、2001年の発売以来、お客様のニーズに対応して継続して機能を強化してきました。分散形制御システム(DCS)の信頼性と、PLC(プログラマブルコントローラ)計装の汎用性・経済性を両立させたシステムとして、中規模プラントの生産設備や石油・ガスの井戸元などの広域に分散する生産設備向けなどに、累計2万台の納入実績を重ねてきました。

 今回の機能強化では、コンプレッサやタービン、大型風力発電などの高速で高信頼な制御機能が必要な装置や、過酷な気象条件の地域の生産設備にも「STARDOM」を対応できるように機能を拡張します。また、導入時や改造時におけるエンジニアリング効率の向上と導入後の保守業務に寄与する機能を付加します。

製品の特長

  1. 高速演算と高速通信
    自律型コントローラ「FCN」向けに、従来製品比5倍に相当する制御演算処理能力を実現し、ギガビット・イーサネットに対応した新しいCPUモジュールを発売します。コンプレッサやタービン、大型風力発電などの高速で高信頼な制御機能が必要な装置への導入はもちろん、処理能力が向上したことで、より高度で複雑なアプリケーションに導入しても安定した制御を実現します。また、上位のシステムとの二重化通信を確保しながら、Ethernetをベースとしたさまざまな通信規格のネットワークに対応するため、CPUモジュールにEthernetを4ポート内蔵したモデルをラインアップします。
    ※CPU二重化時にPID制御(Proportional-Integral-Derivative Controller)120ループを演算した場合、1ループあたりの平均演算処理能力は約0.2ミリ秒(IOモジュールの信号処理時間を含まず)。PID制御とは、石油、ガス、石油化学などの素材産業で多く採用される制御技術で、フィードバック制御の一種。温度や圧力および流量などのプロセス量の制御を1ループ単位で行う。ループは、センサなどの検出端から測定値を受け取り、制御目標値に一致するように演算を行い、バルブなどの操作端に指示を出力する制御の一連の流れを示す単位。
  2. 耐環境性の強化
    石油やガスの掘削現場は、高地、砂漠など機器の設置環境が厳しい場所に拡大しており、生産設備のコントローラには過酷な気象条件でも安定した制御を行う性能が求められます。このため、新CPUモジュールの設置環境の温度条件を従来の0~55℃対応タイプに加え、‐20℃~70℃対応タイプもラインアップし、設置環境を拡大します。また、ファイルへのアクセス中の不意な電源断においてもシステムに影響を与えない、強固なファイルシステムを採用します。
  3. エンジニアリングと保守業務の効率向上
    熟練保守作業者の減少に伴い、経験の浅い技術者でも、現場で改造・保守作業を容易かつ正確に実行できるよう支援する機能がシステムには求められています。今回、改造時の作業ミスを削減するために、エンジニアリングツール「ロジックデザイナ」にCPUモジュール内のプログラムとPC上のプログラムを照合する機能を追加します。また、PCと接続しなくてもSDカードを活用して、システムのアップデートや保守作業に必要なシステム情報を取得できるようになります。
    さらに、これまでは「STARDOM」の導入時に、通信、演算など必要な機能ごとにライセンスを取得し、CPUモジュールにダウンロードする必要がありましたが、新しいCPUモジュールには各種機能を包括してあらかじめ搭載します。これらの作業が不要になり、導入時の作業工数が削減できます。

STARDOMについて

 「STARDOM」は、制御、操作、監視などの機能別コンポーネントで構成するオープンネットワーク制御システムです。分散形制御システム(DCS)の信頼性とPLC計装の汎用性・経済性を両立させたシステムとして高い評価を得ています。STARDOMの中核をなす自律型コントローラ「FCN」は、二重化を簡単に実現できる高い堅牢性を持った自律型コントローラとして、中小規模プラントといった高い信頼性と汎用・経済性の両立を要求される市場はもとより、海外においては、石油・ガス上流工程(Upstream)およびパイプライン(Midstream)においてもインテリジェントRTUとして納入されています。自律型コントローラ「FCN」と、ネットワーク経由でどこからでも現場にアクセスできるWebベースHMIのSCADAソフトウエア「VDS」を組み合わせることにより、各種分散形アプリケーションに対して、より柔軟な対応が可能となります。

主な市場

  • 石油・天然ガス田、パイプライン、上下水道などの広域に分散する設備
  • 石油、化学、鉄鋼、紙・パルプ、食品、薬品などの中小規模プラント
  • 中小型発電設備(風力発電・蒸気タービン・水力発電)

用途

中小規模の生産設備の監視、操作、制御、データ収集、記録など

以上

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