プラントの安全を担う安全計装システム「ProSafe-RS」の機能強化 ~ソリッドステートタイプの「ProSafe-SLS」も含めた一括監視により操業を効率化~

2014年12月17日発表

横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島剛志)は、安全計装システム「ProSafe®-RS(プロセーフ・アールエス)」の機能を強化した「ProSafe®-RS R3.02.20」を開発、12月26日から販売を開始しますのでお知らせします。
 今回の機能強化により、プラントの生産設備によって当社の異なるタイプの安全計装システムを使い分けているお客様も、当社の統合生産制御システム「CENTUM®VP(センタム・ブイピー)」の監視・操作画面(HMI)から一括して監視できるようになりました。また、オープンな通信プロトコルへの対応を強化し、他社製SCADA※1ソフトウエア との連携機能が充実しました。

安全計装システム「ProSafe-SLS」(左)「ProSafe-RS」(右)
安全計装システム「ProSafe-SLS」(左)「ProSafe-RS」(右)

開発の背景

 石油や天然ガス、石油化学、鉄鋼などのエネルギー・素材産業では、プラント操業時の安全確保がますます重視されるようになっています。そのため、操業時の異常を検出し、シャットダウンなどの緊急動作を安全に実行する安全計装システムのニーズが高まっています。当社の安全計装システムには、プログラマブルタイプの「ProSafe-RS」とソリッドステートタイプ※2の「ProSafe®-SLS(プロセーフ・エスエルエス)」の2種類があります。お客様は、プラントの生産設備ごとに適したタイプの安全計装システムを導入しています。プラントの運転員はそれぞれのシステムを個別に監視しているため、安全計装システムの稼働状況を一括して監視したいというニーズがありました。

機能強化の概要

  1. プログラマブルタイプの「ProSafe-RS」とソリッドステートタイプの「ProSafe-SLS」の統合監視
    「ProSafe-RS」に「ProSafe-SLS」の情報収集機能を追加したため、当社の統合生産制御システム「CENTUM VP」の監視・操作画面から「ProSafe-SLS」の稼働状況を監視できるようになりました。また、両タイプの安全計装システムの動作履歴に関する時系列データ(SOE)も統合して表示します。そのため、万が一プラントでトラブルが起きた場合も、SOEを一括抽出してトラブル要因を迅速に解析できるようになります。
  2. 石油・天然ガスの開発・生産工程(アップストリーム)で広く使われる通信プロトコルに対応
    石油・天然ガスの井戸元やパイプラインなどの小規模設備向けシステムには、省スペースと高いコストパフォーマンスが要求されます。当社はこのニーズに応え、安全計装と監視・制御の両機能を備えた「ProSafe-RS」のコントローラを販売しています。今回、このコントローラをオープンな通信プロトコルDNP3(Distributed Network Protocol 3)に対応させ、他社製SCADAソフトウエアとの連携を可能にしました。お客様は、既存のSCADAソフトウエアを活用しながら「ProSafe-RS」のコントローラを容易に導入できるため、システムの更新・増設のコストを抑えることができます。DNP3は、ネットワークが切れた場合にデータを一時的に保持する仕組みがあるため、アップストリームでの無線や衛星通信などの狭帯域回線でよく使われています。

「ProSafe-RS」について

 2005年2月に発売したプログラマブルタイプの安全計装システムです。統合生産制御システムCENTUM®シリーズと組み合わせて使用することにより、プロセス制御システムと安全計装システムを統合できるという特長を持っています。安全度水準※3SIL3レベルを実現する機器として、第三者機関による認証を取得しています。発売開始からこれまでに国内外の1,500以上のプロジェクトで採用されています。

「ProSafe-SLS」について

 1997年に当社が販売を開始した、安全度水準※3SIL4を実現する磁気コアを用いたソリッドステートタイプの安全計装システムです。海外の約300プロジェクトで採用され、主に高品質圧力保護システム(HIPPS:High-Integrity Pressure Protection System)で使われています。

※1 SCADA(Supervisory Control And Data Acquisition):
生産プロセスの監視・制御を行うシステム

※2 ソリッドステートタイプ:
磁気コアおよび半導体素子のみで構成される、シンプルなハードウェアシステム

※3 安全度水準:
国際電気標準会議(IEC)が制定した電気・電子機器の機能安全に関する規格IEC61508で規定された安全度水準「SIL(Safety Integrity Level)」が普及しています。レベルは、SIL1からSIL4まであります。プラントに安全対策を施さない場合と比較して、リスクの度合いをSIL3は1/1000から1/10000の範囲に、SIL4は1/10000から1/100000の範囲に低減できます。

主な市場と用途

石油、天然ガス、石油化学などのプロセス産業各種プラントや、石油・天然ガスの生産設備における、緊急プラント遮断システム(ESD)や防消火システム(FGS)の構築

以上

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安全計装システム

安全計装システムProSafe-RS は、IEC 61508 で定められた安全度水準SIL3(SIL:Safety Integrity Level)を満たす安全計装システムとして、その性能を外部認証機関TÜV Rheinland より認められています。統合生産制御システムCENTUMシリーズと組み合わせて使用することにより、プロセス制御システムと安全計装システムを統合できます。

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