二次電池と二次電池利用機器の設計・評価の効率化に貢献する計測ソリューション開発

2011年2月25日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:海堀 周造)は、二次電池開発・製造会社向け「電池計測ソリューション」と二次電池利用機器・電気自動車の開発・製造会社向け「電池モデル化支援ソリューション」を開発しましたのでお知らせします。これらの製品により、お客様が電池や電池利用機器の設計・評価する際の効率化に貢献します。両製品は、2011年5月から6月の発売を予定しています。

 当社は、3月2日から4日まで東京ビッグサイトで開催される第2回国際二次電池展で、今回開発した計測ソリューションをはじめ、電池生産ライン用の厚さ計や品質管理システムなど、電池の開発・製造関連分野の各種ソリューションを展示します。

電池モデル化支援モデル化ソフトウェアBviewer
電池モデル化支援モデル化ソフトウェアBviewer

インピーダンス測定画面
インピーダンス測定画面

開発の背景

  1. 電池開発・製造会社向け「電池計測ソリューション」
     電池メーカ各社は、大容量で高い信頼性を必要とする車載用電池の開発を加速させています。電池の開発にあたり、非破壊試験のひとつとしてインピーダンス(電池の内部抵抗)計測に注目が集まっています。従来から行われている小容量電池の静的特性(無負荷)の計測に留まらず、大容量電池の実使用状態における動的特性の評価にも適用できないかを知りたいというニーズが出てきました。さらに、単セル(正極・負極1対)の特性を一度に複数個測定することで評価の効率化や特性のばらつきを把握したい、また、実使用状態を想定して複数のセルを連結した(スタック)状態で任意の複数セルの特性を測りたいなど、電池計測に対するニーズは多様化しています。
     今回当社は、動的特性の把握や評価効率の向上に有効な当社独自の機能を搭載し、お客様の最新の計測ニーズに対応した「電池計測ソリューション」を開発しました。
  2. 電池利用機器・電気自動車の開発・製造会社向け「電池モデル化支援ソリューション」
     近年、電子機器や電気自動車開発・製造会社は、電池の安全な運用のために、電池の劣化度合いや残量の高精度な予測などを含む電池監視機能の開発に取り組んでいます。そのため電池利用機器メーカ自身が電池の評価を行い、電池特性の把握に努めています。これと並行して、機器の設計にシミュレーションソフトウエアを用いることが増えており、電池についても、その特性を正確に再現した電池モデル(等価回路モデル)が必要とされています。
     今回当社は、電池のモデル化を容易にする支援ソフトウエア「Bviewer(ビービューワー)」を開発しました。Bviewerは前述の“インピーダンス・アナライザ”で測定したデータから電池モデルを作成します。作成したモデルをお客様がお持ちのシミュレーションソフトウエアに組み込むことで、電池や機器本体が実在しなくても製品の設計・評価がパソコン上で可能となり、開発効率の向上につながります。

 当社は、研究・開発用途のソリューションだけでなく、高い信頼性を保ちながら生産性を向上する生産ライン用途の計測ソリューション、電池運用で重要な劣化診断など、電池の開発、生産、運用、二次利用、リサイクルまでを含めたトータルな電池計測ソリューションを開発しお客様に提供させていただきます。

製品の特長

  1. 「電池計測ソリューション」
    電池計測ソリューションは、モジュール形式で多チャンネルのインピーダンス測定ができる“インピーダンス・アナライザ”を中核に、電池専用電源、付属ソフトウエアで構成されています。
    • 当社独自の“スロープキャンセル機能”と“マルチトーン機能”を搭載し、放電中のインピーダンス測定(動的特性)や評価時間の短縮を可能にしました。
    • 高電圧(最大400V)、大電流(最大600A)の入力に対応することが出来ます。車載用など大容量の電池の開発にも最適です。
    • このソリューションの中核である“インピーダンス・アナライザ”は、1個あたり入力2チャネルのモジュールを8個差し込めます。さらにこのアナライザを複数台接続して、生産工程の品質検査装置として応用できるよう開発を進めています。
  2. 「電池モデル化支援ソリューション」
    電池モデル化支援ソフトウエアBviewerは、電池のインピーダンス特性と負荷変動させたときの電圧応答データから電池モデルに必要な定数を推定する機能を業界で初めて搭載しました。実際に使用している状態に近いので、より正確な電池の仮想モデルを作ることができます。

※ インピーダンス測定について
 電池特性を測定するための指標の1つに電池の内部抵抗(インピーダンス)があります。電池内部の出力損失を見かけ上インピーダンスとして表すことで電池内部のロスを定量的に把握することができます。内部インピーダンスが少ないほど、ロスの少ない優れた電池と考えることが出来ます。
 また電池の残量変化や電池の劣化度合いがインピーダンスに現れることから、電圧や容量だけで判断する従来方法より高度な予測が可能になり、より正確な電池残量計や劣化診断への活用が期待されています。

主な市場

  • 二次電池・二次電池材料の開発・製造会社
  • 二次電池を搭載する情報通信端末・家電・自動車の開発・製造会社

用途

二次電池の基礎開発における内部状態推定、電池の生産管理、シミュレーション用仮想の電池モデル化、残量予測、劣化診断技術への応用

以上

関連ページ

本件に関するお問い合わせ

トップ