冷温水発生器の1次ポンプ・冷却水ポンプの消費電力を最大70%削減 熱源送水ポンプ省エネシステム「エコノパイロットHSP」を発売

2009年8月25日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:海堀 周造)は、ビルや事業所、工場など大規模施設の空調設備向けの送水ポンプ省エネ制御システム「エコノパイロット™」に、新たなラインアップとして熱源送水ポンプ省エネシステム「エコノパイロット™ HSP」を追加、10月2日から販売を開始します。
 「エコノパイロット HSP」は、半導体工場、精密機械工場、製薬工場、病院などの工場やビルの冷温水発生器の1次ポンプと冷却水ポンプの消費電力を、年間最大70%削減することができます。従来、ユーザ毎に合わせて作成していた実績のある制御システムをパッケージ化し、簡単に導入いただけるようにしました。
 「エコノパイロット HSP」の追加により、冷温水発生器の1次ポンプ・冷却水ポンプの省エネルギーを実現する商品ラインナップが整い、対象範囲が大幅に広がりました。簡単に導入できて省エネルギー効果の大きいエコノパイロットシリーズの導入により、ユーザは更なる省エネルギー・環境対策を実現することができます。

エコノパイロット HSP

開発の背景

 京都議定書の約束期間が2008年から2012年であること、また政府が2020年の温暖化ガス排出量を05年比15%削減する中期目標を掲げたことから、国を挙げた省エネルギーの必要性が一段と高まっています。これまでにも、日本では各事業者が省エネルギーに多大な努力を払ってきましたが、更なる削減施策が必要とされています。
 このような状況から、国内では出来るだけ少ないコスト・労力で大きな省エネルギー効果が得られる、新たな手法が求められています。

エコノパイロットの省エネルギー手法

 大規模施設の空調設備や工場の熱交換設備用の冷温水搬送システムは、1箇所の熱源で冷温水を生成、送水を行うセントラル方式が主流です。この方式では冷温水発生器と屋外冷却塔を結ぶ冷却系、冷温水発生器と熱交換器を結ぶ1次系、熱交換器と各フロアの空調設備を結ぶ2次系と、3つの冷温水循環系統があります。それぞれの系統で水を循環させるためにポンプが使われています。
 従来の設備では、冷温水の循環には、送水圧力が一定になるようインバータでポンプ回転数を変えたり、ポンプ台数を増減させたりする方式が一般的です。この方式では、熱交換器などの負荷変動によって必要な流量が増減しても常に一定の圧力を保とうとするため、特に低負荷時に送水量が過剰になりがちです。
 エコノパイロットは、負荷側が要求する流量に応じた最低限の送水圧力を目標値としてポンプの回転数をきめ細かく制御することで、ポンプの消費電力を大幅に削減することができます。従来のエコノパイロットは2次ポンプ制御用であり、1次ポンプ、冷却水ポンプ制御用には、冷温水発生器を保護するため、より高度な制御と安全設計が求められます。このために開発したのが「エコノパイロット HSP」です。
 エコノパイロットシリーズ導入に際しては、既存設備の評価からコンサルティング、設置工事、省エネ効果の測定、遠隔監視によるメンテナンスまでトータルなサポートを提供するための省エネ診断士を多数養成しましたので、ユーザの要望により派遣します。また、当社が設備を設置して、省エネによって削減できた費用相当分をユーザと当社が分け合うESCO方式のサービス「エコノプラン」も用意し、ユーザが省エネ制御システムを導入しやすくしています。

「エコノパイロット HSP」の特長

  1. 冷却系、1次系送水ポンプの消費電力を年間最大70%削減
    送水の際、管路抵抗による送水圧力の損失は流量の2乗、ポンプの消費電力は流量の3乗に比例して増えます。送水流量と圧力を必要量に合わせて適正に調節すれば、ポンプの負荷を大幅に減らすことができます。このため、「エコノパイロット HSP」を使用すれば、ポンプの消費電力量を年間最大70%削減することができます。
  2. 導入が容易
    「エコノパイロット HSP」は、既存設備にコントローラなどの制御機器を追加するだけで使用できるため、既存設備のわずかな変更と短期間の工期で済みます。
  3. 削減効果を共有
    省エネ運転を行いながら、従来と同様の制御をした場合の電力消費予想値を同時に表示するため、正確な削減量を把握できます。また、ネットワークを通じて、エネルギー使用状況や省エネ効果を共有することが可能です。

主な市場

各種工場、病院、ホテル、商業ビル、第1種、第2種エネルギー管理指定事業所など

用途

冷温水搬送システムの送水ポンプの最適運転による消費電力量の削減

以上

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