「STARDOM」の低消費電力型コントローラ「FCN‐RTU」機能強化版発売 ~FOUNDATIONフィールドバス対応~

2009年7月13日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:海堀 周造)は、生産設備を現場で制御するネットワークベース生産システム「STARDOM™(スターダム)」の低消費電力型コントローラ「FCN‐RTU」の機能強化版を海外向け※1に発売します。発売日は7月14日です。
 今回の機能強化は、FOUNDATION™フィールドバスとHART®通信プロトコルの2種類のデジタル通信機能の追加です。通信のデジタル化により生産設備を構成する各種機器の保全情報を取り込めるようになるので、広域に分散したガス田・油田などの生産設備においても効率的な機器管理と保守費用の削減に貢献します。

FCN‐RTU

開発の背景

 近年の世界的なエネルギー需要の高まりに伴い、石油会社各社は供給量確保のために電力、通信インフラが未整備な場所にも採掘エリアを拡大しています。ガス田・油田の生産設備が広域に分散することに伴い、生産設備の巡回点検など保守管理費用が各社の大きな負担になっています。そのため、生産設備を構成する各種計装機器の個別情報やメンテナンス履歴などの保全情報を一元管理して保全効率を向上させたいというユーザのニーズが高まっています。
 当社はこのニーズに対応するため、デジタル通信規格である、FOUNDATIONフィールドバスとHART通信プロトコルに対応させたFCN-RTUを経由して現場の機器の保全情報を取り込めるようにしました。

製品の特長

  1. 配線コスト削減に貢献
    複数のデータ(温度、圧力など)を測定するマルチセンシング機能をもった伝送器と、FOUNDATIONフィールドバスに対応したコントローラを用いることにより、1本の信号線で複数のデータを伝送(マルチバリアブル伝送)すること、複数の伝送器を1本の配線でつなぐ(マルチドロップ接続)ことが可能となります。このためケーブルの敷設コストの削減と保守のしやすいシンプルな配線が実現します。
  2. 演算データの精度向上
    天然ガスや原油の生産量は、伝送器で測定した温度、圧力など複数のデータを用いてコントローラによって算出されます。、FOUNDATIONフィールドバスに対応した機器とコントローラを用いることにより伝送器とコントローラ間のデータ伝送がデジタル化されるため、アナログ信号伝送方式で必要だったデジタル信号からアナログ信号へ、またアナログ信号からデジタル信号への変換が不要になります。このため信号変換で生じる誤差もなくなり、コントローラが算出するデータの精度が向上します。
  3. 効率的な巡回点検と予知保全に貢献
    FCN‐RTUと当社の統合機器管理ソフトウエアパッケージ「PRMTM(ピーアールエム)」を組み合わせることで、FOUNDATIONフィールドバスやHART通信プロトコルに対応したフィールド機器の機器情報やメンテナンス履歴などを一元管理ができるようになります。この情報をもとに巡回点検することで効率的な保守作業が実現します。また、PRMの機器診断機能を用いることで、差圧伝送器の導圧管詰まりなどの故障が発生する前に保守を行なう予知保全が可能になります。これにより、故障時の即時対応が難しい遠隔地において、故障前に保守が行えるようになります。

STARDOMについて

 STARDOMは、制御、操作、監視などの機能別コンポーネントで構成するオープンネットワーク制御システムです。STARDOMの中核をなす自律型コントローラは、既存のPLCがもつ制御・監視機能に情報発信機能を加えたインテリジェントRTUとして、天然ガス・石油井戸元をはじめとした分散型アプリケーションに広く導入されています。自律型コントローラ「FCN/FCJ」とSCADAソフトウエア「FAST/TOOLS」を組み合わせることで、広域に分散した各種生産設備の統合監視が可能になります。昨年12月には、小型で低消費電力型コントローラ「FCN‐RTU」を発売しました。

PRM(Plant Resource Manager)について

 PRMは、プラントで使用されている大量の各種機器・装置の情報を集中管理するソフトウエアパッケージです。PRMを使うことによりネットワークを介して機器・装置の状態監視やオンライン診断を行うことができます。また、PRMは個別計装機器の機器台帳、メンテナンス履歴などの保全情報をデータベースで一元管理し、保全員に対してプラントを構成する機器・装置の保全情報を提供します。

主な市場

遠隔地に分散するガス田・油田設備、環境監視、水処理設備、風力発電設備、ガス供給設備等

用途

各種生産設備の監視,操作,制御,データ収集,記録保存など

以上

※1 国内向けへの発売は検討中

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