横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

業界最高水準の処理能力を持つ自重落下方式ICハンドラ「LT9900」発売

2008年1月30日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:海堀周造)は、同時測定8個、業界最高水準の処理能力を持つ自重落下方式※1ICハンドラ「LT9900」を3月31日より発売しますのでお知らせします。今回発売する「LT9900」は、当社従来製品の自重落下方式ICハンドラ「LT9730」の処理能力を25%向上させた後継機です。

LT9900

開発の背景

 ICハンドラは、半導体製造プロセスの後工程でパッケージング後に、ICのテスタへの移送、テスト時の温度環境の設定、テスト結果による良/不良品の選別を行う装置です。
 デジタル家電、パソコン、携帯機器など最終製品の需要変動や低価格化が進む半導体業界での競争に勝ち抜くために、各半導体メーカは、徹底したコスト削減に取り組んでいます。製造工程において高い割合を占めるテストコストの削減要求も留まるところを知りません。そのためテスタ本体はもちろん、テスタと組み合わせて使用するICハンドラにもさらなるコスト削減と生産性向上が求められています。
 また、様々な工業製品の電子化によりICの用途の多様化が進み、ICを扱うICハンドラへも新たなニーズが発生しています。特に近年では、自動車の電子制御化を支える車載用ICなど、低温や高温の厳しい環境下で用いられるICの生産が増えたため、半導体メーカは実際の温度 環境に近い状態でテストしたいという要望を持っています。
 当社は、これらのニーズに応えるため、新製品「LT9900」を開発しました。

製品の特長

  1. 業界最高水準の処理能力
    同時測定8個で、1時間に最大30,000個のICを高速処理します。
    IC詰まりによる装置の自動停止率も1/10,000と高い安定性を確保しており、生産性向上、コスト低減に貢献します。
  2. 冷却、加熱機能の強化
    テスト対象を-50℃から125℃まで冷却、加熱できるので、近年生産が増えている車載用ICテストに適しています。
  3. ハンドリング対象ICの拡大
    従来製品で対象としていたSOP※2、TSSOP※2に加え、近年需要が増えているQFN※2もハンドリングが可能になりました。

主な対象ユーザ

半導体メーカ、テストハウス(ICテストを専門に請け負う会社)

用途

テスタと組み合わせてICの良/不良品を選別

以上

※1 自重落下方式
テスト対象のICを重力で順次落下させてICテスタ部に移動させる方式のこと。
構造が簡素で効率がよいので、ピン数が比較的少ないICのハンドリングに適している。

※2 SOP(Small Outline Package)、TSSOP(Thin Shrink SOP)、QFN(Quad Flat Non-leaded package)
ICチップのパッケージの種類。


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