光ファイバによる温度・歪み・振動計測ソリューション

背景

光ファイバは軽量・柔軟・耐雷性・長寿命・防爆などの特長をもち、主に光通信に使われていますが、光ファイバをセンサとして使うと、長い光ファイバの全長にわたる温度、歪み(ひずみ)、振動の分布を測定できます。

光ファイバセンサのこの特長を生かして、橋梁やトンネルなどの社会インフラ設備や大型構造物の健全性診断ツールとして利用することを目指しています。さらに別の応用として、石油や化学のプラントにおいて、設備の故障などを早期に発見することを目指しています。

光ファイバ

技術

  • ブリルアン光相関領域反射計測法 BOCDR

    BOCDRはセンチメートル単位の空間分解能(光ファイバ長手方向の分解能)で、温度・歪み・振動を測定することができます。この技術は、光ファイバ内で生じるブリルアン散乱光の周波数が温度や歪みにより変わる性質を用いています。光ファイバの片端を測定装置につなげば、光ファイバ全長における温度・歪み・振動を高速・高空間分解能に測定できることが特長です。ブリルアン光相関領域反射計測法 BOCDR
  • 分布計測と高空間分解能の利点

    光ファイバ自体を分布的なセンサとして使うため、1km以上の範囲を測定不能区間なし(ブランクレス)に測定できます。もし疑わしい箇所があればその場所を高い空間分解能で詳細に解析することができます。

    分布計測と高空間分解能の利点 

将来構想

  • 社会インフラ設備への適用

    橋梁やトンネルなどの社会インフラ設備に光ファイバを敷設して歪み・振動分布センサとして用いることにより、次のことの実現を目指しています。

    1. 損傷・不具合を早期に発見したり、不具合箇所の経過観察を行ったりすることで、安全性を向上させることができます。また、地震後の設備の健全性早期診断にも利用できます。
    2. 点検個所を絞り込み、分解・再組立て・足場構築および撤去などの付帯作業を削減することなどで、メンテナンスコストを削減することが可能です。

橋梁

トンネル

  • プラントへの適用

    プラントは、広い敷地内に多数の施設が接続された複雑な構造をしており、適切に保守・管理しなければ生産性が低下したり、事故が起きたりします。本ソリューションは、プラントの施設に光ファイバセンサを敷設することで効率よく温度・歪み・振動情報を収集し、これを解析することにより、健全性・安全性・環境性・保全性を高め、お客様の生産性を向上させることを目指しています。

工場設備に設置された光ファイバーセンサー


※BOCDRは東京大学 保立研究室で発明されました。本研究開発の一部は独立行政法人 科学技術振興機構 (JST) 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム (A-STEP) の委託により行いました。

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